サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い)

サッカー選手にとって、「ハットトリック」は実力を証明する功績でもあるが、そう簡単にはお目にかかれない。この企画『HAT-TRICK HEROES』では記憶に残る「ハットトリック」を紹介していく。

今回は、ブルガリア代表FWディミタール・ベルバトフ氏がトッテナム時代に決めたハットトリックだ。


ベルバトフ氏は、1998年に母国のCSKAソフィアでプロ生活をスタート。2001年1月にレバークーゼンへと移籍。そこでの活躍が認められ、2006年7月にトッテナムへと加入し、活躍の場をプレミアリーグへ移した。

圧倒的な技術と優雅なプレースタイルで多くのファンを魅了したベルバトフ氏は、トッテナムで過ごした3年間で公式戦102試合に出場し46ゴール24アシストを記録。2007年12月29日に行われたプレミアリーグ第20節のレディング戦では1試合4ゴールの固め打ちを見せている。

まずは試合開始早々の7分、ボックス右のFWロビー・キーンからの折り返しにベルバトフが詰め、先制点を記録する。

その後トッテナムは1-2と逆転を許すものの、62分に相手DFのクリアミスをボックス内で拾ったベルバトフが右足で豪快に叩き込み、同点に追いつく。

トッテナムは再び勝ち越しを許すも、72分に再びベルバトフが魅せる。CKの流れからボックス内でボールが高々と上がると、上手く落下点に入ったベルバトフが右足で軽く合わせたボレーシュート。至近距離からのシュートに相手GKは反応できずゴールネットを揺らした。

その後、両チームはさらにゴールを奪い合い、最終的にはトッテナムが6-4で打ち合いを制した。ベルバトフは試合終盤にも駄目押しの4ゴール目を奪っている。

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