9月5日(土)の「テレメンタリー2020」(毎週土曜深夜4:30-5:00[日曜朝4:30-5:00]、テレビ朝日、※系列各局で放送)は、7月の豪雨によって被害を受けた熊本・球磨村(くまむら)の復旧作業を通して気候危機を伝える「守りたい 守れない ~気候危機のただ中で~」を放送する。

【写真を見る】建物の屋根しか見えないほど水没した熊本・球磨村、神瀬地区

7月に西日本から東日本、東北の広い範囲で大雨となり、九州では球磨川などで氾濫が相次いだ。

川と共に暮らしてきた球磨村は、豪雨時にとるべき行動をまとめたタイムラインを策定するなどしており、防災意識は高いはずだった。それでも、命を守ることができず多くの犠牲者が出た。

住民らは「水の来る速さがこれまでとはまるで違った」と異変を感じ、道路や橋も被害を受けて孤立集落も発生する事態となった。

災害発生後、神瀬(こうのせ)地区では消防団副団長の上蔀(うわしとみ)忠成さんらが、復旧作業に取り組んでいる。同消防団は豪雨が襲った日、濁流が押し寄せる中で逃げ遅れた地区の住民45人を救助したことが報じられている。

上蔀さんらは、生まれ育ったこの地区が好きで、これからもこの地区に住みたいという思いは強い。しかし、激甚化・頻発化する豪雨災害の脅威に、「再び同じような雨が降ったら命を守ることができるだろうか」と葛藤することもある。

災害が相次ぐ「気候危機」の時代、今後日本のどこに同様の被害が起こっても不思議ではない状況で、我々はどう生きていくべきなのか。その現実を見つめる。

制作はKAB熊本朝日放送、担当プロデューサー・土屋孝博、担当ディレクター・泉田寛典。ナレーターを熊本・球磨郡出身の俳優・中原丈雄が務める。(ザテレビジョン

災害の脅威に葛藤しながらも、復旧作業に取り組む上蔀忠成さんら