コロナ禍は多くの人の仕事や働き方に影響を及ぼしていますが、今まさに求職・転職活動中という人にとっての影響は非常に大きいものです。実は、筆者の妻も現在転職活動中なのですが、求人サイトの情報を見ながら「条件いいとこ減ったなぁ…」と漏らしていました。

2020年7月31日NHK報道によると、仕事を求めている人1人に対して企業から何人の求人があるかを示す有効求人倍率は、6月は1.11倍で、前の月を0.09ポイント下回っています。この1.11倍という数字は、5年8カ月ぶりの低水準となっており、職を求める人たちが新しい仕事を見つけにくい状況になりつつあると言えそうです。

そこで今回は、コロナ禍が転職活動にどのような影響を与えているのかについて、最新のアンケート調査を元に紹介していきたいと思います。

約4人に3人が「転職活動の進み具合が悪くなった」と回答

正社員で長く働きたい女性のための転職サイト「女の転職type」が、今年7月に公表したアンケート調査「コロナ禍は転職に影響した?」によると、緊急事態宣言より前から転職活動をしていた人のうち、コロナ騒動後に「転職活動の進み具合が悪くなった」と回答した人は72.3%にも上りました。

「特に変化はない」と答えた人が22.0%、「進み具合が良くなった」と答えた人が5.7%であることから、コロナ禍が転職市場に大きく影を落としている様子がうかがえます。

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なぜ「転職活動の進み具合が悪くなった」と感じるのか?

このように、職を探している多くの人がコロナ禍による変化を感じ取っているようですが、どのようなところから「転職活動の進み具合が悪くなった」と感じるのでしょうか。

アンケートでは、転職活動の進みが悪くなったと感じる理由(複数回答)についても聞いており、最も多くあげられたのは「応募したい求人が減った」(67.1%)でした。次に「応募していた企業の採用が中止・延期となった」(46.5%)、「企業からの連絡が遅くなった」(46.0%)と続いています。

筆者の妻は、引っ越しをきっかけに今年2月に仕事を辞め、新天地で転職活動をしているのですが、8月末現在においても未だ新しい職を見つけられずにいます。妻は正社員ではなく契約社員としての仕事を探しているので、先ほどの「女の転職type」のアンケート対象者とは少し状況が異なりますが、やはりコロナ禍による影響を感じるようです。

というのも、求人サイトで応募先を探している中で、希望する条件を提示している求人数の減少を感じたり、お気に入りに登録しておいた求人が、応募締め切り日程はずっと先のはずだったのにある日突然なくなっていた…なんてこともあったそうです。

また、派遣会社から求人を紹介される際も「希望されている条件を一部満たしていないのですが…」といった前置きをされたうえで紹介されることが増えており、応募先を決めかねています。

コロナ禍による変化をプラスに感じる声も

一方で、全体の5.7%という少ない割合にとどまったものの、コロナ騒動後に「転職活動の進み具合が良くなった」と答えた人がいたことも事実です。転職活動の進み具合が良くなったと答えた人に対し、どのようなところが良くなったかと聞いたところ「面接がオンラインや電話になった」という回答が55.9%で、ダントツの1位となっています。

就職活動や転職活動での面接が苦手だという人も多いと思いますが、そのような人の中には面接会場の独特の雰囲気に呑まれてしまって、うまく話せなかったり緊張してしまったりという人もいると思います。

面接がオンラインや電話になることで、自宅というリラックスできる環境で面接に臨めるようになったのは、そのような人たちにとっては大きなプラス材料と言えるでしょう。

また、非常事態における振る舞いにその人の本質が表れると言いますが、同じことが企業にも言えるのではないでしょうか。就職先選びの1つの参考として、それぞれの企業がコロナ禍でどのような対応をしたのかも、しっかりと見極めていきたいものですね。

まとめ

コロナ禍は求職・転職活動中の人たちにとって大きな逆風となっていますが、自分だけが逆風の中にいるのではなく、みな同じ境遇に身を置いているとも言えるかもしれません。オンラインや電話面接の普及など、自分にとってわずかでもプラスになるポイントを見つけて、前向きにコツコツと行動していきましょう。

【参考】
・『データで知る「女性と仕事」第9回 コロナ禍は転職に影響した?』(女の転職type
・『6月の有効求人倍率1.11倍 コロナで失業し職探しの動き』(NHK
・『有効求人倍率1.11倍 5年8か月ぶりの低水準 コロナの影響で失職者増え、企業は求人絞る』(東京新聞