~9月中には見学を~

「我が子を保育園に入れたい!」と思っても、何から始めればいいのか、イメージできない・・・、という方も多いと思います。

パパ・ママのみなさんが安心して職場復帰の日を迎えられるよう、都内の保育園の口コミサイト「チビナビ」を運営する筆者が、保活を始めるタイミングや保育園の種類などについて、分かりやすく解説していきます。

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「目指せ4月入園」保活スタートはいつから?

4月入園を希望する場合、保育園探しは遅くても「前年の10月頃」には始めましょう。「入園は半年先なのに!?」なんて驚かれた方もいるかもしれませんね。実は、妊娠中に園の見学から申し込みまで済ませる方もいるほどなのです。

保育園の種類ってどんなものがあるの?

保育園には、大きく分けて「認可保育園」と「認可外保育園」の2種類があります。

  • 認可保育園

    ・・・国が決めた設置基準をクリアした保育園です。住んでいる自治体の役所に書類を提出し、いわゆる「点数」で入園可否が決まります。

  • 認可外保育園

    ・・・入園を希望する保育園と保護者の直接契約になります。認可外保育園の中には、東京都など自治体独自の基準をクリアした「

    認証保育園

    」も含まれます。その他、児童福祉法に基づく保育園設置の認可や認証を受けていない「

    無認可保育園

    」があります。

園の雰囲気を知るには、見学が一番!

保育方針は園によって異なります。認可・認可外を問わず、園内の雰囲気はそれぞれです。見学してみると、子供本人や親に合うかどうかがある程度イメージできそうですね。なお、認可保育園だから安全、無認可保育園だから危険などということではありません。

通園は毎日のことになります。園を選ぶ際には、悪天候時の移動手段や、かかりつけ医との距離など、イレギュラーな場合も想定して検討してみることもおすすめです。復職後の負担が軽くなる工夫ができるとよいですね。

まずは「認可保育園から検討」がおすすめ

認可保育園は、国が決めた設置基準をクリアしており、補助金が給付されます。そのため保育料を安く抑えられるのです。高倍率となりますが、まず認可保育園で申し込んでみて、そこで入園が難しければ認可外保育園を検討する、という流れがおすすめです。

認可保育園の通園条件

認可保育園に通園するには、役所に書類を提出して認定審査を受けます。「保育に欠ける状態であるか」をみる審査です。「保護者が日中保育を行うことができる状態」だと判断される場合は、認定を受けられません。

「保育に欠ける状態である」と認められるのは、次のような例です。

  • 働いている

  • 妊娠中、または出産前後である

  • 病気や障害を持っている

  • 親族・家族の介護を行っている

  • 学生である

また、通園する保育園がある自治体に住んでいる必要があります。「隣接する自治体の保育園の方が近い」などの理由で、区や市をまたいで通園することはできません。

加えて、審査で認定されても、希望する園に欠員がなければ入園できません。いわゆる「待機児童」となります。

欠員が出ると、「点数」が高い順に役所が入園児童を選定します。点数は「保護者の働く時間」「兄弟の有無」など複合的な要素で決まります。自治体により決め方が異なるので、詳細はお住まいの市区町村のページをご確認ください。

認可保育園の申し込みスケジュール

4月に認可保育園への通園を希望する場合、前年の10月から11月頃までに必要書類を役所へ提出します。早いところでは、9月頃から書類の受付をする自治体も。必ずお住まいの自治体のホームページを確認しましょう。

認可保育園申し込みの大まかなスケジュールは、下記のとおりです。

  1. 入園希望の提出:前年9~10月頃から利用案内の公開・申し込みが始まります。

  2. 一次調整結果の連絡:1月末〜2月頃に内定が出た場合は、書面や保育園からの電話連絡で所定の日付に内定結果の連絡が届きます。

    残念ながら、内定が決まらずに「保留」や「不承諾」となれば、一次で空きがある保育園に希望園を変更することが可能です。

  3. 二次調整の提出:1月末〜2月に決まらなかった場合、空きのある希望園に再度申し込みができます。

  4. 二次調整結果:2月〜3月

不承諾通知書が届いた後でも、内定辞退者が出れば繰り上げで内定になる場合があります。これは、一次調整で内定をもらった児童の保護者が、人事異動で引越しが決まって内定辞退するケースなどがあるからです。

認可保育園に入れなかったら・・・?

それでは、「希望通りの認可保育園から内定がもらえなかったらどうすればいいの?」というご質問にお答えしていきますね。

認可保育園の場合、内定が決まらなかったときには役所から「不承諾通知書」が届きます。育児休業を延長する場合は、勤務先から不承諾通知書の提出を求められる場合があります。受取った通知書は必ず保管しておきましょう。

基本的には、一次調整の結果が不承諾になったら、認可外保育園も含めて検討を進める、という方法がよいでしょう。認可・認可外ともに、3月終わり頃まで、引越しなどにより随時欠員が出る可能性があります。ここで諦めず、選択肢を広げて保活を続けましょう。

「認可外」と「認可」の違いって何?

ここからご紹介する「認可外保育園」には、大きく分けて「認証保育園」と「無認可保育園」の2種類があります。

  • 認証保育園

    :国の基準には満たないものの、東京都などの自治体が独自に設定した基準を満たしている保育園のことです。

  • 無認可保育園

    :児童福祉法の認可や自治体の認証を受けていない保育園です。認可や認証の設置基準には満たないものの、各園の特色を生かして運営されています。

認可保育園との大きな違いは、「保育の必要性は問われないため、保育料を支払えば通園することが可能」である、という点です。

保育料には幅がありますが、相場は4万円〜9万円ほどで、認可保育園よりも割高となる場合が多いです。

認可外保育園の申し込みスケジュール

認可外保育園では、空きがあればすぐに入園できる場合も。認可保育園より柔軟に対応してくれるので、4月を待たずに入園できる可能性があります。希望する園に確認してみましょう。

なお、園によって入園は先着順であったり、抽選であったりと選定方法も異なります。入園を希望する前年から見学や申込みをしておくと安心です。

さいごに

認可保育園のみに絞って保活をすると、4月入園が難しい場合もあります。“保険”として認可外保育園の申し込みをしておくと安心できます。

保育園は大切な子供を託す場所。子供にとっては、1日の多くの時間を過ごす場所です。ぜひ早めのリサーチと見学をおすすめします。復職後も安心して働き続けるために、後悔しない園選びを進めていきましょう!