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900年以上前の猫の足跡 image by:twitter@weird_hist

 「事実は小説よりも奇なり」ということわざがあるが、これまでの世界の歴史においては、まだまだ興味深い事実が意外に多く存在しているようだ。それらの多くは歴史的事実であるにも関わらず、非常に奇妙で、時に面白い。

 作家であり、SpaceXのミッション・マネジャーを務めるアンドリュー・レイダー氏は、2011年に「Weird History(奇妙な歴史)」というTwitterアカウントを開設した。

 教科書では学ぶことのできない興味深い歴史的事実や、めったにお目にかかれない貴重な資料も、今やネットを介して知ることができるようになった。良い時代となったもんだ。ここではそのいくつかを見ていくことにしよう。

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1.コスプレ感溢れる夫に笑い堪える英女王


フィリップ殿下の前を通り過ぎる時、笑わないようにしている英エリザベス女王。 

 帽子好きなフィリップ殿下が、ジョークで近衛兵お馴染みの伝統ユニフォームを着用して立っていたことを全く知らなかったエリザベス女王

 前を通り過ぎる際、コスプレ感満載の自分の夫の姿に初めて気づき、思わず「プッ」と笑いが漏れてしまいそうになった女王の珍しい瞬間は、立派な歴史的事実となったようだ。

2.おしっこを爆弾にかけた犬がメダル授与


第二次世界大戦中の1941年ジュリアナという名のグレートデンは、イギリスで屋根を突き破って落ちてきたドイツ軍の焼夷弾におしっこをかけて消し、ブルークロスのメダルを授与された。

 その3年後、ジュリアナは飼い主が経営する靴屋で、いち早く火事に気づき家族に知らせて命を救ったとして、2個目のメダルが授与されたという。

3.6000人の避難民の命を救った日本の外交官


第二次世界大戦時の日本の外交官は、外務省の訓令に反し、日本の通過査証(ビザ)を与えることで6000人のユダヤ人を救った。

 当時の外交官で、リトアニアにある領事館に赴任していた杉原千畝(ちうね)は、ドイツの迫害によりポーランドなど欧州各地から逃れてきた難民たちの窮状に同情し、1940年に彼らのために大量のビザ(通過査証)を発給。多くのユダヤ人系の避難民を救った。

4.英女王、一般人の結婚式に飛び入り参加


2012年、結婚式にエリザベス女王を招待したイギリス人カップル。ジョークのつもりだったが、女王は現実に現れた。

 マンチェスターで式を挙げる予定だったこのカップルは、その日女王がマンチェスターで公務に当たることを知り、思い付きで招待状を出したところ、本当に女王が夫のフィリップ殿下と一緒に式場に現れた

 夫妻は予想外の女王の来訪に驚いたが、女王から祝いの言葉を受け取り、「これ以上ないほど光栄」と大喜びしたという。

5.900年以上前の猫の足跡


1100年代頃の書物に、猫の足跡。どうやら900年以上前でも猫はおちゃめな行動で人間を困らせていたようだ。

6.皮肉溢れる名言は事実に?


「神はアメリカ人が地理を学ぶために戦争を作った。マーク・トゥエイン

『トム・ソーヤーの冒険』『ハックルベリー・フィンの冒険』などで著名な作家マーク・トゥエインが残した皮肉溢れる名言のひとつ。

7.あのパックマンの下書きはこうなっていた


パックマンの発明者、マル秘の下書き原稿を公開。

 1980年にコンピューターソフトウェア会社ナムコのもとで設立されて国際的な人気を博し、その後もポップカルチャーの歴史の中でその地位を確立した『パックマン』。

 生みの親で日本のゲームクリエイターである岩谷徹氏は、2015年にマル秘の印が押された貴重なパックマン下書き原稿を公開した。

8.世界最古の「犬に注意」


古のものとされる犬の標識。2000年以上も前のポンペイにあった「犬にご用心(CAVE CANEM)」。

9.ヨーダは実在した!?


500年以上前の14世紀頃の写本にヨーダのような生き物が登場。

 2015年、ロンドンの大英図書館に収蔵されている中世ヨーロッパの写本に描かれた『スター・ウォーズ』の登場キャラクター“ヨーダ”としか思えない謎の存在は、当時のメディアでかなりの注目を浴びた

 緑色の肌や長く伸びた耳、尖ったツメの生えた手や長いマントは、どこをどう見てもジェダイ・マスターヨーダだ。

 このヨーダ(に似た存在)の挿絵は、ローマ教皇グレゴリウス9世が発した教令を記した写本『スミスフィールド教皇教令集』の1ページに描かれており、それは旧約聖書の登場人物であるサムソンの物語が記されたページだそうだ。

10.フランスのエッフェル塔のデザイン案はいろいろあった


却下されたエッフェル塔のデザイン。

12.世界最古のクレーム


世界最古と思われるクレームが綴られた粘土板

 くさび形文字で書かれてある古バビロニア時代のこの粘土板は、メソポタミア期に栄えたシュメール人の都市ウル(現在のイラク南部)にある遺跡から発掘され、紀元前1750年頃(3750年前)のものとみられている。

 専門家の解読によると、「バビロニアの銅商人ナンニが、悪質な銅を売りつけられたものの返金に応じてもらえず、使者を送るも門前払いされ激怒した挙句、取引相手エア・ナシル宛に出した苦情の手紙」であることが判明したという。

 現在は、英ロンドンにある大英博物館に展示されているというこちらのクレーム板。お粗末なカスタマーサービスに苦情を訴えることは、はるか昔の4000年前も同じだったようだ。

written by Scarlet / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52294375.html
 

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