サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い)

サッカー選手にとって、「ハットトリック」は実力を証明する功績でもあるが、そう簡単にはお目にかかれない。この企画『HAT-TRICK HEROES』では記憶に残る「ハットトリック」を紹介していく。

今回は、マンチェスター・シティイングランド代表FWラヒーム・スターリングが決めたハットトリックだ。


スターリングは2015年夏にリバプールから4900万ポンド(当時のレートで94億2000万円)で加入した。移籍を巡り、多くのリバプールサポーターの怒りを買ったスターリングだったが、2016年にジョゼップ・グアルディオラ監督が就任してからは劇的に成長。今や世界屈指のアタッカーだ。

これまで、プレミアリーグで4度のハットトリックを達成しているスターリングだが、初めてのハットトリックは2015年10月17日に行われたプレミアリーグ第9節のボーンマス戦だった。

まずは試合開始早々の7分、シティ攻撃陣が相手DFを崩すと、最後はFWウィルフリード・ボニーが押し込んだところを、スターリングが詰めた。

その後、両チーム1点ずつを加え、2-1で迎えた29分には、MFケビンデ・ブライネの絶妙なロングスルーパスに抜け出すと、ボックス内で相手DFを二人ドリブルで躱してからシュートを決めてみせた。

さらに前半アディショナルタイムには、MFヘスス・ナバスのシュートのこぼれ球から、スターリングが押し込み、前半だけでハットトリックを達成した。

スターリングは、シティ在籍5年で公式戦243試合に出場し100ゴール75アシストを記録。グアルディオラ監督からの信頼も厚く、大車輪の活躍を見せている。

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