明治安田生命J1リーグ第15節、大分トリニータvs湘南ベルマーレが9日に昭和電工ドーム大分で行われ、2-2の引き分けに終わった。

共に下位に沈む大分(勝ち点12)と湘南(勝ち点5)。暫定14位の大分は、前節はFC東京に競り負け2連敗。最下位の湘南はヴィッセル神戸引き分けて連敗を止めたものの、ここまでわずか1勝のみとなっている。

互いに前節のスタメンとほぼ同じ顔ぶれとなった中、試合は意外な展開となる。7分、一度右サイドの攻撃が跳ね返されるも同じサイドから波状攻撃を仕掛けた湘南は、味方から縦パスを受けた岡本がドリブルでボックス右に侵入。慎重にマイナスのクロスを送ると、石原直が左足で合わせてネットを揺らした。

石原直の今季5ゴール目で先制した湘南は、さらに11分の左CKで松田のインスイングのクロスを岩田が頭で合わせて追加点。岩田は2試合連続ゴールとなった。

その後は両者ともシュートシーンがなかなか作れず、点差を縮められないまま後半を迎えた大分は三平が立ち上がりにシュートを放つもGKのセーブに遭う。さらに48分には、味方からスルーパスを受けた田中が左からカットインしてコントロールシュートを狙うが、惜しくも枠の上に外れた。

押せ押せの大分に対し、2点リードの湘南は焦ることなく冷静に守備。75分の岩田のミドルシュートはGK谷が正面でしっかりキャッチした。

しかし78分、直前に岩田のシュートが左ポストを叩いた大分は、三竿が左サイドからクロスを供給すると、相手DFの頭に当たってゴール前へ。そこに詰めていた島川が頭で上手く押し込んで1点を返すことに成功する。

このゴールで息を吹き返した大分に対し、防戦一方で嫌な空気が流れる湘南。全く対照的な雰囲気となった両チームの一戦はやはりこのままでは終わらなかった。

88分、大分は田中が左サイドから右足でクロスを送ると、ニアの伊佐が頭で擦らすように軌道を変えてゴール。ホームチームがついに同点に追いついた。この勢いはアディショナルタイムに入っても止まらず、田中が同点ゴールと同じ位置からクロスを送ると、これが右ポストを直撃。

まだまだ得点の匂いがした大分だったが反撃はここまで。だが、2点のビハインドから起死回生の同点に持ち込み、サポーターの前で意地を見せた。

大分トリニータ 2-2 湘南ベルマーレ
【大分】
島川俊郎(後33)
伊佐耕平(後43)
【湘南】
石原直樹(前7)
大岩一貴(前11)