庭を掘ったらお宝が――という話なら誰でも羨ましいところだが、庭を掘り返していて命を落としかねないけがを負ったというのは、英国のある男性。先日、彼がつるはしを使って自宅の庭を掘り返していたところ、誤って下にあった物干し綱(※太い洗濯ロープ)に命中し、勢いで跳ねかえったつるはしの先端が彼の額に刺さったという。レントゲン写真にはっきり写るほど骨に穴を開ける大けがだったが、彼は自分で応急処置を行った後、バスに乗って自力で病院へと向かっていたため、医者を大いに驚かせたそうだ。

英紙ヨークシャー・イブニングニュースデイリーメールなどによると、この男性は英中部の街リーズ近郊のモーリーで暮らす37歳の男性、シェルドン・ムポフさん。彼は今年8月、自宅の庭に芝生を敷き詰めようと、庭の土を掘り返して植える準備をしていた。その最中、振り下ろしたつるはしを下にあった物干し綱へ当ててしまい、勢いよく跳ね返ったつるはしを避けきれずに、額へグサリと刺してしまったそうだ。

後に分かることだが、このとき頭がい骨には穴が開いていたというムポフさん。ただ、意識はハッキリとしていて、大きなダメージを受けていないと感じた彼は、出血を止める応急処置を行いながら、英国の国民保健サービスが運営している非緊急性の医療相談窓口「111」番へ電話した。彼が状況を説明すると、担当者からは「救急車を呼ぶ必要はない」との返事。しかし「1時間以内に病院へ向かうように」と指示され、すぐにバスを利用して、リーズにある病院へと向かったという。

あまりに元気な彼の様子に、担当した医者も最初は重傷とは思わなかったとのこと。ところが、レントゲン写真とCTスキャンで頭を検査して、彼の傷は「あと数ミリで脳に達していた」ほどの大けがだったと分かった。彼の額の真ん中には大きな穴が開いてはいたが、幸いつるはしの先端が空洞部分で止まったため、大けがではあったが深刻な影響を与えるまでには至らなかったようだ。

詳しい状況が判明した後、数ミリ深く刺さっていたら命の危険もあっただけに、医者から「どのくらい幸運だったか分かってますか」と言われたというムポフさん。そんな珍しい患者を一目見ようと、病院では話を聞きに来る“医者の列”までできたそうだが、結局つるはしの傷に5針縫って数種類の薬を一晩投与されただけで治療は終わり、現在彼は傷も治って元気に過ごしているそうだ。

そして今回の経験で「命の価値を認識した」というムポフさんは、今後つるはしを使うときには「とても慎重に」扱うと話しているという。