中国は日本に対して歴史問題による心理的な壁があり、基本的に反日感情が強い。そんな中国には「日本鬼子」のように日本をののしる言葉が存在するが、日本人は気にするどころか、アニメオタクの手により「日本鬼子」を愛らしいキャラクターに変えてしまった。中国メディアの騰訊はこのほど、「日本鬼子」とののしっても日本人にはダメージを与えられないと紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、中国では人に対して「鬼」というのは侮蔑に当たるのに、これで「日本人を罵倒しようとしても効果がない」と紹介。同じ漢字を持つ国なのに、意味が通じないということに当惑している様子だ。この「鬼」という言葉は、中国ではどんな意味を持ってきたのだろうか。

 記事は、時代とともに意味は変わってきたものの、侮蔑の言葉であることに変わりはないと指摘。明の時代には、欧州から宣教師が渡ってきたことで初めて白人と黒人を目にした中国人が、彼らを「鬼」と呼んだことがあるそうだ。森にすむ野蛮な原始人か何かだと思い込んだ当時の中国人は、白人と黒人を「正体不明」と判断し、なんともひどい話だが白人を白鬼、黒人を黒鬼と呼んだと伝えている。清の時代にも、侵略してきた外敵を「鬼」と表現していたそうだ。

 一方、日本では「鬼」に悪い意味はなく、子どもの名前に「子」を付けるのも普通なので、日本人は「日本鬼子」を罵倒とは受け取らないと記事は紹介。それどころか、「日本鬼子」という可愛らしいキャラクターまで作ってしまうほどだと閉口している。さらに、日本を指す別の蔑称「小日本」も、「日本鬼子」の妹という設定で萌えキャラになっていると紹介、大変驚いている様子だ。罵倒を萌えに変えてしまう日本のオタク文化はなかなか粋と言えるのではないだろうか。

 日本では様々なものが萌え擬人化されているが、ののしるための言葉さえ萌えにしてしまうことにはさすがの中国人も驚いているようだ。もしかしたらこれが反日に対する最も効果的な反撃の方法なのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

これが日本人なのか・・・「日本鬼子」と罵倒しても日本人にはダメージを与えられない=中国