9月22日(火)にスタートする福士蒼汰主演、5週連続特別ドラマ「DIVER-特殊潜入班-」(毎週火曜夜9:00-9:54※初回15分拡大、フジテレビ系)の取材会が9月16日に都内で行われ、福士と安藤政信が出席。先週終わったばかりだという撮影の様子や、作品の見どころを語った。

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原作は、「グランドジャンプ」(集英社)で連載されていた漫画「DIVER-組対潜入班-」(作=大沢俊太郎)。福士が演じる主人公の黒沢兵悟(ひょうご)は、10代の頃は窃盗や暴力事件の常習犯だったが、警察も手を焼くほどの巧妙な手口を考え出す異常に高いIQ、判断力、身体能力が認められ、秘密裏に結成された潜入捜査官チーム(通称・D班)の一員に。暴力団や詐欺集団など、悪の組織に潜入して情報や証拠をつかむ特殊捜査を行い、時に暴力的に、時に冷徹に、犯罪者に立ち向かっていく。

■ 印象に残った潜入先は?

潜入捜査官の兵悟を演じる福士は、印象に残った潜入先について、「2話で大学に潜入するんですけど、それがすごく楽しくて。大学に行ったことがないので、それもあってなのか、若い男女がキャンパスにいるというだけでテンションが上がりました(笑)。もちろんエキストラさんがお仕事で来ているんですけど、それだけで絵になる。すてきだな、さわやかだな、こういう生活もいいなと思って、もし戻れるんだったら、若い年で大学に行きたいなと思いました」とコメント。

それに対し、D班の指揮を執る伊達直哉役の安藤は、「(伊達は)指示を出す役で、自分はその場にいなかったので、今の話を聞いてうらやましくなりました。僕が現場に行くのは、事件が解決して逮捕だという時なので、そういうことは全然経験していなかったですし、『DIVER』は結構男臭い話で、あまり華がないなと思っていたんです(笑)。(福士が)その華のシーンを経験していたとなったら、俺も潜入したかったなと思いますね(笑)」と羨望の眼差しを向けた。

■ 「(福士蒼汰は)汚したいなというくらいに、ずっと涼しい」

また、安藤は福士の印象を、「蒼汰は本当にクレバー。どんな長ぜりふだろうがアクションだろうが、余裕で涼しい顔で乗り越えていくんです。それを見ていて、きれいな人だなと思ったから、余計汚したいなというくらいに、それくらいずっと涼しい。そりゃあ広告(の仕事)くるだろっていう(笑)。でも、芝居は強かったですね。堂々としているというか、佇まいから何から本当にすごかったです」と笑いを誘いつつコメント。

そして、伊達を通して見た兵悟については、「伊達はD班で唯一ニュートラルで人間的な部分を持ち合わせている存在ですが、兵悟は、正義に対する真っすぐさがあって、人は正義を追求しすぎるとここまで狂気になるのかなというくらい恐ろしくも思えました」と、怖さを感じていたことを明かした。

一方、福士は「安藤さんの印象はすごくピュアで、心がむき出しになっている状態で常にいらっしゃるので、そういうところが触れて良いのか考えるような距離だったなと思いました。でも、すごくすてきなものをたくさん持たれているので、少しでも吸収できないかなと思いながら演じていました」と話し、続けて、「伊達というキャラクターは、そんな安藤さんが真っすぐ熱く演じてくださったので、ものすごく魅力的なキャラクターになったんじゃないかなと思っています。ご本人はミステリアスな印象があるんですけど、伊達はミステリアスなまま熱さを持った男だったので、見ていてすがすがしかったです」と語った。

さらに、福士は撮影の合間の“D班”について、「はまけん(浜野謙太)さんがいじられ役になって、(野村)周平だったり、片瀬(那奈)さんだったりがいじったりして、みんなが笑い合っているみたいな。チームワークがよかったですね。そこに、りょうさんがスパイスを入れてくれて、チームのバロメーターがいい方向に動いたかなと思います」と振り返った。

■ 「少しはみんなの役に立っているのかなと実感しました」

また、福士は新型コロナウイルスの影響に関しても言及。自粛期間明けに、予定より2カ月遅れで無事撮影がスタートしたことへの喜びや周囲への感謝を語りつつ、「この仕事はエンターテインメントだから、生活に必要なわけでもないので、本当に俺たちって必要なのかなとこの時期は考えたりするんですけど、そんな中でもSNS等で、“見たい”とか“中止にしないでほしい”とかいう声があるからこそ、僕たちも自信を持って、じゃあ作ろうと思えるから、それは本当にありがたいことだと思っています。永遠の悩みであったことが今、むき出しになっている。でも、だからこそ必要だよねという人もいてくださって、それを感じられるときが本当にうれしくて、一人の人間としても役者としても、今やっていることが少しはみんなの役に立っているのかなと実感しました」と、作品を待つファンへ感謝を述べた。

■ 「ダークながら見やすい作品」

最後に、作品の見どころについて、安藤は「今回、初めて高校生の娘がいる父親役なので、僕が父親役というだけでもたぶん爆笑できると思うんですけど(笑)、父親とその家族がすれちがったりとか、それを修復する愛みたいな芝居は今までやったことがないので、そこを見てもらいたいです。たぶんほろっとくると思うし、ほろっときながら爆笑できると思います」とアピール。

福士は「1話の冒頭でも迫力満点のカーアクションから始まって、毎話、近接格闘術のようなそれぞれで戦うということもしています。あとは、兵悟の言動の理由というのが一番の見どころかなと思いますね」と語り、「ダークな作品でアクション作品でもあるんですが、たまにポップな、くすっと笑えるようなやり取りもしていたりする話なので、ダークながら見やすい作品になっているんじゃないかなと思います。現代社会に対してのメッセージも含まれていると思うので、そういうところにも注目してもらえるとうれしいです」と締めくくった。

第1話あらすじ

かつて窃盗や暴力事件の常習犯だった黒沢兵悟(福士蒼汰)は、警察も手を焼くほどの巧妙な手口を考え出す異常に高いIQと判断力、身体能力が認められ、兵庫県本部長阿久津洋子(りょう)のもと、秘密裏に結成された潜入捜査官チーム、通称・D班の一員になる。その任務は、暴力団や詐欺集団など、さまざまな犯罪組織に潜入して情報や犯罪の証拠をつかむこと。兵悟は、組織犯罪対策課で捜査の指揮を執る伊達直哉(安藤政信)、闇医者の皆本麗子(片瀬那奈)、ホワイトハッカーの宮永壮一(浜野謙太)らD班のメンバーと共に、多少の犠牲もいとわない冷酷非道ともいえるやり方で、悪の根源を駆逐すべく常に命の危険と隣り合わせの潜入捜査を行う。

このところ、兵庫県警の管轄内では、年間被害総額390億円ともいわれる特殊詐欺が多発していた。兵悟は、事件に何らかの形で関与していると思われる闇金業者に潜入。組織の実態をつかむため、闇金会社の社長の海藤武史(杉本哲太)に接触する。

その頃、阿久津のもとには、幼い頃から成績優秀、文武両道で防衛大学を首席で卒業し、海上自衛官としてエリートコースを歩んできた佐根村将(野村周平)が訪ねてくる。阿久津からD班に誘われていた将は、ある真相をつかむために自衛官を辞める決意を固める。(ザテレビジョン

福士蒼汰主演「DIVER-特殊潜入班-」が9月22日(火)にスタート