Appleが、Samsungに折りたためるデバイス用のOLEDスクリーンを大量に発注したことが分かった。折りたたみ式iPhoneの開発が進められているという噂はあるが、今回の動きは、それと関係しているのだろうか。
(参考:折りたたみスマホに回転式スマホ……新時代のスマートフォンは“ガラケーっぽい”?)
・Samsung Galaxy Z Foldに似ている?
AppleがSamsung Displayに対して1年分の数量の発注を希望していると「IceUniverse」というリーカーが、中国のソーシャルネットワークWeiboで明らかにした。
Appleは、Samsung Galaxy Z Foldに似た折りたたみ式ディスプレイを搭載したiPhoneを開発中だという「IceUniverse」の証言を『Apple Insider』は伝えている(参考:https://appleinsider.com/articles/20/09/10/apple-preparing-for-folding-iphone-with-samsung-screen-order)。
他の複数のスマホメーカーが、すでに折りたたみ式端末をリリースしており、高額なこともあり、メジャー化はしていないが市場には、ある程度のニーズがあることは、分かってきている。
折りたたみ式iPhoneに採用できると思われるAppleの特許も次々に明らかになっている。フレキシブルなバッテリーや、折りたたんで外部スクリーンに通知が表示されるということも考案されている。また、外側のディスプレイのベゼルには、Face IDがあるという。
Apple関係者に取材した『Front Page Tech』のJon Prosser氏は、現在テスト中の折りたたみ式iPhoneは、実際には折りたためるディスプレイではなく、MicrosoftのSurface Duoのように2つのディスプレイをヒンジでつなぎ合わせて動かすデバイスだと述べている。
・LGも関与の可能性
Samsungは、伝統的にAppleの主要サプライヤーであり、iPhoneにOLEDスクリーンを供給している。Samsungは、サプライヤーとして折りたたみ式ディスプレイ市場を支配することを目指し、需要に応じて年産1000万ユニットへの増強を検討していると『MacRumors』は報じている(参考:https://www.macrumors.com/2020/09/10/apple-orders-samsung-foldable-display-samples/)。
折りたたみ式iPhoneには、同じく韓国のメーカー LGも関与する可能性があるという。これらの具体的な動きは、Appleの折りたたみ式iPhone開発が進展していることを示唆していると同メディアは分析する。
『Tom’s Guide』は「Galaxy Z Fold 2は忘れよう。折りたたみ式iPhone Flipがリークし、現実に一歩近づいた」と見出しを打ち、やや前のめり気味だ(参考:https://www.tomsguide.com/news/forget-the-galaxy-z-fold-2-the-foldable-iphone-flip-just-leaked)。
・折りたたみ式iPhone登場は、まだ遠い?
今回、発注されたディスプレイは、様々なプロトタイプ・デザインのサンプルだと言われている。Appleは、非常に沢山のプロダクトのテストを同時進行させていて、その中には、日の目を見ないものもあり、最近ではHDTVや電気自動車が挙げられる。
したがって今回のリークが事実だとしても、すぐに棚に製品が並ぶとは限らないと『BGR』は釘を刺す(参考:https://bgr.com/2020/09/10/apple-iphone-news-foldable-display-samsung/)。
Samsungは、最初のGalaxy Foldで失笑を買ったが、新しいGalaxy Z Flipは、魅力的で興味をそそるデバイスであることが証明され、この分野で成功している。そのため、将来的に折りたたみ式iPhoneが登場すると想定するのは不思議なことではないとも、同メディアは伝えている。
まだ、具体的にいつ発売になるかという段階ではなさそうだが、開発が行われているとみて、ほぼ間違いないだろう。
(Nagata Tombo)
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