離れ離れになった愛する者同士が再会した時の喜びというのは、人間でも動物でも同じのようだ。このほど、フィリピンのある村で、迷子の子ヤギが発見され、救出した一家は全力で子ヤギのために家族を探した。
そして、無事に再会できた瞬間、子ヤギは大きな鳴き声をあげ、ちぎれんばかりに尻尾を振って群れのもとへと走りよったのだ。『thedodo』などが伝えている。
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茂みで身動きできなくなっていた子ヤギを救出
9月9日、フィリピンの郊外にある村のはずれで、ケン・ドミニク・アルセオさんが幼い娘と散歩していた時、茂みの中から何かが鳴くような声を聞いた。
娘は、最初別の子供が隠れていてふざけて声を出しているのかと思ったようで、同じように叫んだのです。でも、茂みにいたのはヤギの赤ちゃんでした。
1メートル弱ほどのコンクリートの段差から落ちてしまったのか、ヤギの赤ちゃんは茂みから抜け出せなくなっていたようだ。
アルセオさん一家は、茂みがある場所からすぐ近くに住んでいるが、今までヤギが近隣を徘徊している姿は見たことがなかった。驚いたものの、子ヤギを救出し、ひとまず家に連れ帰った。
子ヤギにミルクをあげた後、アルセオさんは隣家を訪ねてヤギがどこから来たのかを見つけようとしたが、誰も知る者はいなかった。
そこで、一晩子ヤギを自宅で保護することにした一家は、ヤギが寒さに敏感であることを調べ、抱っこして暖めてやったり、ミルクをたっぷりを与えてやったりと、子ヤギの世話をした。
翌日、アルセオさん一家は早朝から再び子ヤギの家族を探すために出かけた。途中激しい雨に降られて捜索を中断したものの、1日中子ヤギを飼っている可能性のある住民を探し続けた。
そして、子ヤギを連れて自宅から30分ほどの距離にある場所へやって来た一家は、ついに努力が実ることになった。
家族を認識した子ヤギ、群れのもとへ喜び露わに走り寄る
人気のない道路の向こう側に、ヤギの群れがいたのだ。
もしやと思い、子ヤギを地面に降ろしてやると、子ヤギは鳴き始めた。すると、それに応えるかのように離れた距離から群れが鳴き返した。
群れは、自由に歩き回っていました。子ヤギと同じ頭に白い被毛を持っていたので、同じ種の子ヤギの家族ではないかと確信しましたが、ヤギたちを怖がらせないように、私はあまり近付かずに離れた所にいました。ヤギたちも決して近付くことなく、距離を置いて様子を見ていました。(アルセオさん)
その時、群れの中にいる自分の母親を見つけたのか、より一層「メェ~~!!」と甲高く声をあげた子ヤギが、ちぎれるほど尻尾を振って群れに向かって走り寄った。
母親らしきヤギは、子ヤギを迎え出るように進み出て、2匹は全身で再会の喜びを露わにした。その後、母ヤギはすぐに子ヤギに授乳を始め、やがて群れは去って行ったという。
SNSでシェアされた動画には、その時の光景が記録されている。アルセオさんは、後にこのように語った。
2匹の再会の光景は、実に純粋な親子の絆を思い出させてくれて、心が温かくなり、家族にとって忘れられない出来事になりました。人でも動物でも、困っている者を無条件に救うことは、私にとって最も大切なことです。救った後、こんなふうに喜びを味わえると、何より充実した気持ちになります。
この動画を見たユーザーらからは、「群れの鳴き声を聞いて、子ヤギはすぐに『あっ、ママだ!』って認識したのが見ててわかった」「なんだかとてもやさしい気持ちになれた。シェアしてくれてありがとう」「動画見て思わず笑みがこぼれたよ」「無事に母子が再会できて本当によかった!」といった声が寄せられている。
written by Scarlet / edited by parumo
全文をカラパイアで読む:http://karapaia.com/archives/52294645.html
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— カラパイア (@karapaia) 2017年12月9日
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