家を倉庫代わりにするなーー。「婦人公論.jp」に掲載された女性読者(70)による体験手記がネットで話題になっている。

2人の息子を育てあげた女性の一人暮らし歴は20年になるが、自宅の押入れや2階などはモノにあふれているという。

原因は息子らの荷物だ。「読み終えた本」や「孫の成長につれて不用になったもの」、「スーツケース」などを持ち込んだり、送りつけたりしてくる。

学生時代の教科書などが、実家のスペースを占領しているのだとか。庭には息子が放置した「車のタイヤ」まで積まれてあり、女性は「我が家は倉庫じゃない!」と「腹立ちまぎれに処分してしまい衝動に駆られる」のだそうだ。

●親「息子と嫁の荷物まで送られてくる」

このお悩みに、ネット掲示板「ガールズちゃんねる」では多くの共感の声が寄せられていた。

自宅を倉庫がわりにされている親(と同居する子ども)らは、「うちも息子のガラクタや漫画の本が大量にある。売るか捨てるかにしてと言ってもそのまま」と嘆く。

また、子どもだけでなく、その妻(夫)の荷物も送られてくるというコメントもみられた。「うちも兄と弟+それぞれの嫁の荷物だらけ…」

●倉庫代わりにしている当事者の声

実家を占領している子どもたちも、自身の行いを振り返る。

「結婚して1LDKに引越したから漫画や本、家電類の空箱、冬服、スーツやパーティドレスとかそのまんま」

「私も結婚して7年経つけど、未だに自分の部屋があって教科書とか荷物置きっぱなしだ。 今住んでる地域とゴミの出し方が違うからなかなかやる気が起きない」

正当化するような意見もあった。

「これ仕方ない面もあるよ。都市部だと親の世代は庭付き一戸建てに住んでるけど、今の世代は庭なし一戸建てやマンションがせいぜいじゃんね。ちょっとぐらい置かせてくれよ」

●倉庫にするなら、金払え

親に甘えるのをやめて、レンタルルームを借りるべきという意見もあった。また、置かせてもらうかわりに、親にお金を支払っている人も。

「私の親は金とる。月5万とるよ。金払って置いてもらってる」

●めぐりめぐって自分が苦労するのだ

このような「実家倉庫問題」に対する大半の意見は「やめるべき」であった。その主な理由は、親元から独立したのであれば、荷物についても自身で責任を持てというものだ。

ほかの理由も紹介したい。

親が高齢の場合、子どもの荷物につまづいて転倒し、骨折したことで、そのまま「寝たきりってパターンも多いから家は少しでもすっきりさせた方が良い」

また、親が死亡してから、実家の処分や遺品整理に苦労するとも。「回り回って自分に跳ね返ってこない?」

●法的には?

なお、家族とはいえ、他人の所有物を、勝手に処分した場合、法的な責任が生じる可能性がある。

民事上は損害賠償責任を負うことも。刑事上は、器物損壊罪に当たることもある。

●逆パターンも…

最後になるが、「実家」だけが倉庫がわりにされて迷惑しているわけではなかった。

「旦那が実家から義母のお古の調理器具やら家電やらいろいろもらってくる。正直めっちゃ迷惑」

「夫の漫画200冊を義両親が私の実家に送りつけてきた時は引いた」

「息子のせいでゴミ屋敷」実家を倉庫代わりに…怒れる高齢親、勝手に処分していい?