押しボタンを押してから歩行者信号機が青になるまで、早いときもあればかなり待たされるときもあります。どうして違いが生まれているのでしょうか。おおよその秒数とともに、鳥取県警に聞きました。

大通りだと、「全体のシステム」のタイミングに合わせている

ボタンを押したにもかかわらず、なかなか青に変わらない押しボタン信号があります。

鳥取県警のホームページを見ると、「押しボタン式の信号がなかなか変わらないのはなぜ?」という質問に対し、「押ボタン信号機が系統制御に組み込まれているため」との回答があります。

系統制御とは、渋滞の減少などを目的に地域内の連続した信号機について、変わるタイミングやサイクルを一体的に調整することです。押しボタン信号機がこの区間内にある場合、もし任意のタイミングで信号が変わると、綿密に計画されたせっかくの系統制御が崩れてしまいます。クルマのスムーズな走行を維持するため、ボタンを押しすぐ変わることもあれば、次のサイクルまで長く待つこともあるのです。ボタンを押しても、それはあくまで「次のタイミングで変わりますよ」と決まったにすぎません。一般的に、交通量の多い幹線道路などでにある押しボタン信号機は、系統制御に組み込まれています。

では系統制御が行われているかどうか、判断する方法はあるのでしょうか。鳥取県警に聞いたところ、県内の信号機の場合、系統制御でなければ、ボタンを押してから8秒程度で信号が変わるといいます。それ以上時間がかかる場合は系統制御になっていると判断して、じっくり待つしかありません(各自治体によって設定時間は異なります)。

ちなみに、信号が赤に変わってすぐボタンを押した場合はどうでしょうか。同県警によると、場所によってばらつきはあるものの、40秒から100秒程度の時間を保ったのち、再び青に変わるそうです。ちなみにこの時間は、交差点ごとに設定されている信号のサイクルに基づいてそれぞれ異なります。

押しボタン式信号機の押しボタン箱(画像:写真AC)。