10月23日にニューアルバム『LOVE』を発売した嵐。11月8日からはアルバムを引っさげた全国ツアーがスタートし、いまや宝くじ並みの高倍率となったチケットを手にしたラッキーなファンは、早くもアルバムを聴きこみ、曲を覚えようと必死だ。

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 そんな嵐ファンの間で、話題沸騰のTogetter(Twitterのまとめ)があることはご存じだろうか。それは、イチ嵐ファンである青井サンマの連続ツイートシリーズ「嵐の聴き方」。愛と毒に満ちた視点で嵐の曲やメンバーのポジション、パフォーマンスを分析し、ファンはもちろん、非ファンにもわかりやすいと大評判。今回は、このTogetter「嵐の聴き方」が収録された『嵐ヲタ絶好調超!!!!』(大和書房)から、メンバーひとりひとりの歌唱力を探ってみよう。

 まず、嵐のビジュアル担当こと松本潤。青井いわく、松本は嵐の中で一番歌唱力に不安を覚える存在。音楽番組で生歌を披露する場面でも、テレビの前で手に汗握るファンをよそに、不安定な音程を披露する松本。「しかし、その度に首をかしげて苦笑い、というヲタにとってはかえがえのない萌え動作をしたため、むしろ音を外した方がいいのでは? と思ってしまったのは私だけではないはずです」と、もはや歌の上手い下手を超越したスーパーアイドルだと断言。かわいければ、それが正義!

 演技力が高く評価されている二宮和也。嵐の中では歌唱力は上の方で、ソロ曲を作ることも。その器用さはさすがと言いたいところだが、「こんなこともできちゃうなんてスゴイ! と目をハートにしつつ、“何か歌詞がウザい……”“路上ライブっぽい……”と思うヲタは私だけではないはずです」「そう、そこに漂うのはナルシストの香り。(略)歌詞がしばし女性の一人称で、好みが明らかに……というか今付き合ってる女かよ、とヲタはザザザッと引きます」と一刀両断。それでも青井は「歌がものすごく上手いわけではないけど、胸にくる。その方向での嵐の曲の進化を今リードしているのは、彼です」と二宮の魅了を伝えている。

 嵐のダンス・歌を支えているのは大野智。これは嵐ファンにとっては周知の事実なのだが、なかなか一般には浸透していない不思議現象でもある。その原因を青井は、「大野くんの歌にはドヤ成分がありません」と分析。多くの歌手には、聞かせどころ(ドヤ成分)があるものの、流れるように歌う大野にはそれがないため、じっくり声を聞かなければ上手さが伝わりにくいというのだ。また、大野は「自らがイメージする理想型を実現すべく技を極めていく」職人気質。その性格ゆえに、必要以上にアピールすることもない。大野のパフォーマンスの真骨頂は、個人の技が際立つソロ曲のほうがわかりやすいのかもしれない。

 ボケボケな言動で世間からも愛されている相葉雅紀。演技や歌がうまいといったイメージはあまりないが、青井は「音痴ではない」と断言。音痴に聞こえる理由のひとつは、ちょっと高めのファニーボイス。それは「棒に聞こえる声。音痴に聞こえる声。神が与えた試練です」。また、嵐の曲のほとんどは、歌唱力の高い大野・二宮に合わせて設定されているので、相葉にはキーが合わないことも音痴に聞こえる要因だとか。「神が与えた試練」はハードルが高いが、愛されの相葉がそれを飛び越えようともがく姿がファンにはたまらないのかもしれない。

 「嵐の曲をよく聴くと“ごおお~”とでも形容すればいいのか、何やら野太い声が聞こえます。それが櫻井くんです」と、言語化に困る歌声を持つのは櫻井翔。ニュースキャスターを務めたり、ドラマで知的な役を演じることの多い櫻井は、一般的にはしっかりもの・優等生といったイメージが強いが、実は「不器用で熱い男」。嵐のブレイク前には、ミュージカル出演の経験もあり、「“上手くないのにミュージカル風”なおもしろ歌声を取得。その熱い頑張りとミュージカル仕込みの歌唱力があいまって、野太い声になっている。ファンはそんな櫻井の不器用さを、温かい目で見守っているのだ。

 このように、プロの音楽批評家や音楽ライターが書けないだろう、大きな愛情と鋭い視線で見た嵐の分析。新アルバムのおともに共感と笑いが渦巻く文章を読むと、嵐への愛が一層深まるかも!

ダ・ヴィンチ電子ナビ


『嵐ヲタ絶好調超!!!!』(青井サンマ/大和書房)