今月27日に行われる総合格闘技イベント「RIZIN.24」。今大会の注目カードはなんといっても、那須川天心VS皇治の一戦だろう。

格闘技ファン誰もが注目するであろうその一戦を前に、今回那須川を学生時代からサポートし、彼の所属団体であるRISEの伊藤隆会長に特別インタビュー。

今回はその前編として、天心との出会いや、側で見続けてきたからこそ感じる、「那須川天心の凄さ」などを語ってくれた。

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絶対にこの子をスターにしなければいけない


今ではキックボクシング界においてトップに登り詰めた那須川だが、初めて彼と出会った当時について、伊藤会長はこう振り返る。

「中学の頃に、天心が色々なジムを転々としていたんですが、そのうちの一つが、うちのジムだったんです。
当時、天心と一緒にやっていた、下丈一郎という先輩がいたんですが、彼がそのままうちの所属選手になったんです。そこで、天心も彼と一緒にやりたいということで、うちのジム・TARGETに来ることになりました。
天心はアマチュアの頃から実績も非常にあり、プロになったらすごい選手になるというのはみんなから言われていましたから、色々なところからスカウトもあったと思うんです。その中でうちのジムを選んでくれたというのも、何かの縁だと思いますね。」

そんな中、伊藤会長は彼がジムへ所属する際に驚いた事があったという。

「僕がビックりしたのが、TARGETのプロ練が、午後の1時半からだったんですが、普通の高校に通っていたら練習に間に合わないじゃないですか。だから彼は練習に参加できるように、午前中に通える高校に変えたんです。
これを聞いた時に、僕は絶対にこの子をスターにしなければいけないという覚悟を持ちましたね。」

天心は学習脳力に長けていた

キックボクシングの「神童」と呼ばれる那須川だが、伊藤会長と出会った当初から既に「神童」だったのだろうか?

所属当初の那須川を、伊藤会長はこう感じていたという。

「戦う際、相手との距離の取り方がうまかったですね。元々ジュニアって適性体重がないので、契約体重に足りなくても試合をしたんです。
天心は体が小さい方だったんですが、ある程度同じ階級内で強くなってしまうと、自分よりも体の大きい選手と戦わなければいけないこともあったと思うんですよね。
その中で、距離の取り方や、間合いの取り方が非常にうまかったです。
後は、教えたことを吸収する学習脳力が、普通の子よりも早かったですね。」

その那須川の学習能力について、練習を重ねていくなかで非常に驚かされたという。

「当時から天心は距離の取り方や、当てるのはうまかったんですが、体がまだ発展途上だったので、プロとしてどれだけ相手にダメージを与えるか、どこに当てるのかということを課題としてやってきました。
全部あたり前のことなんですが、彼はあたり前のことを吸収するのがとにかく早かったですね。みんなスタートは同じでも、彼はバンバン吸収していってしまう。
その中で、天心は、使えないものをパッと捨てられるんですよ。
色々なことを学びすぎて、頭でっかちになってしまうことももちろんあるんですが、これはダメだと思ったことはすぐ切り、これは自分に合うと思ったものは、どんどん磨いて自分のものにする。そこが凄いと思いましたね。」

インタビュー後編では伊藤会長が語る那須川天心の成長と課題、さらには27日に行なわれる試合の見所についてお伝えする。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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