結婚している異性と肉体関係を結ぶ不倫は、決して幸せなつながりとはいえません。

「不倫」を後悔した男性、後悔していない男性…ホンネを聞いてわかった“違い”

人の道に外れた関係は、バレてしまえば身を滅ぼすリスクが高く、本来なら避けたいもの。

それがわかっていても不倫してしまう男女には、どんな心理や背景があるのでしょうか。

たくさんの不倫経験者を見てきた筆者がお話しします。

不倫経験者たちを見てわかった「4つの心理と背景」

1.好きになった人がたまたま既婚者だっただけ

いいなと思っていた人が、既婚者だった。

この時点で相手とまともに結ばれる可能性は限りなく低くなりますが、それでも不倫関係に走ってしまう人が口にするのが、「好きになった人がたまたま既婚者だっただけ」という言葉です。

確かに、「既婚者だから好意を向けてはいけない」という決まりはありません。

誰を好きになるのも本来自由であり、報われないとわかっていても恋心を止められないのは、その片思いの結末より目の前の愛情にばかり心がとらわれてしまうからです。

しかし、その言い訳は自分にしか通用しないものであり、たとえ気持ちが通じて相手から好かれても、人目を避けて関係を続けなければいけない窮屈な時間が待っています。

また、「最初から既婚者だとわかっていれば好きにはならなかった」と話す30代のある女性は、相談した友人たちの反対を押し切って関係を迫り、相手の男性に断られてそれまでのつながりもすべて切られました。

こんな終わりを想像できないのも、既婚者を好きになることの大変さが見えていないからといえます。

2.「どうせバレないだろう」という甘さ

不倫している多くの男女が、「自分たちはうまくやれている」「どうせバレないだろう」と考えているように感じます。

もとより他人に知られては困る関係で隠し通すことが当たり前なので、こそこそと動くことに抵抗できないのが不倫です。

「周りをしっかり騙せば大丈夫」と“対策”を考えることで、不倫する自分を正当化するのですね。

また、「周りで何年も不倫を楽しんでいる人がいる」という現実を見て、「自分も大丈夫だろう」と思いこんでしまう人もいます。

確かに、言い方はおかしいですが、不倫しやすい環境であったり関係を持ってくれそうな異性が近くにいたり、やろうと思えばできる状態かもしれません。

ですが、後ろめたいつながりはほころびが出やすく、いつどこでつまずくかは誰にもわからないもの。

実際にバレたときの現実を考えない甘さが、不倫を身近にします。

“先のない不倫でいい”理由

3.まともな恋愛ができない弱さ

たとえば、両親が不仲で結婚に幸せなイメージを持てず、独身同士の恋愛を避けるという人もいます。

独身者同士のいわゆる「普通の恋愛」は、いずれ結婚など新しい関係へ発展することが多く、それが怖くて“先のない不倫でいい”となってしまうのですね。

既婚者と肉体関係を持つ不倫には、「相手と別れる」か「相手が離婚して独身になって関係を続ける」という結末しかありません。

30代のある女性は、「嫌になったら別れるのが簡単だから」という理由で不倫を続けていますが、相手が既婚者の場合は引き止められないため「常に自分が選ぶ側」でいられる楽さを手放せずにいます。

ですが、相手を本気で好きになったときに苦しむ現実も、決して忘れてはいけません。

4.「家庭=帰る場所」があるからこそできる

結婚すると、当然ですが肉体関係を結べるのは配偶者のみになります。

お付き合いしていた頃と違い、夫婦として落ち着くと刺激がなくなる、セックスに飽きてくるなど、配偶者を異性として見られなくなる、という人もいるでしょう。

そこで配偶者との関係を見直すのではなく、「ほかの人とドキドキしたい」「新しいつながりがほしい」と外の世界に目を向けてしまうのが、不倫のはじまりです。

「婚外恋愛」という造語がありますが、配偶者以外の異性と恋愛を楽しみたい、肉体関係を持ちたいというずるさは、「自分には帰る場所がある」と思うからこそ生まれます。

配偶者がいる家庭を壊す気はないが、快楽は外で楽しみたい。

その無責任さを受け入れてくれる相手がいれば、不倫は簡単です。

裏を返せば、不倫とは「本気で愛することを前提とした関係では決してない」といえます。

ですが、いいとこ取りがしたいという甘えは、バレてしまえばすべてを失うリスクも同時に抱えます。

そんな日々が本当に充実しているといえるかどうかは、疑問です。

不倫経験のある男女から話を聞いていると、「悪いとわかっていても気持ちが止められない」のが特徴だなと感じます。

不倫には何のメリットもないのが現実です。

安易に踏み込むのではなく、自分のために足を止める勇気を持ちたいですね。