ビーカーのような見た目の急須とグラスがセットになった、伊藤園のガラス急須「Ocha SURU? Glass Kyu-su」が、「シンプル美しい」「手軽にお茶を楽しめる」とTwitterで話題になっています。

【動画で見る】伊藤園が販売するガラス急須「Ocha SURU? Glass Kyu-su」の使い方

 「Ocha SURU? Glass Kyu-su」は、伊藤園のブランドライン「Ocha SURU?」から誕生したガラス製の急須。従来の急須とは違い、取っ手と蓋がなく、底や茶漉しも浅い構造になっているのが特徴です。急須と茶漉しはそれぞれ独立しているため、洗いやすく、茶葉の処理も簡単。使わないときは、急須・茶漉し・グラスを“入れ子”にして、1つにすれば場所を取りません。

 「Ocha SURU? Glass Kyu-su 01【OSGK-01】」は大中小のグラス3種・急須、茶漉しがセットになって3960円(以下税込)、スターターセットの「Ocha SURU? Glass Kyu-su 02【OSGK-02】」は、グラス1種に急須、茶漉しがついて2970円で販売されています。

※発売記念につき【OSGK-01】は3960円で販売されていますが、通常価格は4290円です

 今回は「Ocha SURU? Glass Kyu-su」誕生の背景や特徴的なデザインポイント、販売後の反響などを、伊藤園の広告宣伝部デジタルコミュニケーション室に聞きました。

ガラス急須誕生のきっかけになった「お茶の可能性と課題」

── 「Ocha SURU? Glass Kyu-su」誕生のきっかけをお聞かせください。

伊藤園:お茶はただの飲み物ではなく、いろいろな価値があります。おいしさだけではなく、健康成分など身体の健康性のほか、コミュニケーションのきっかけや自分と向き合う時間を生み出すものといった心の健康性。──特にそれは、お茶を“いれる”行為に詰まっており、お茶の可能性をさらにひろげるチャンスがあると考えました。しかし、今の世の中で、特に若い人たちに、お茶をいれる習慣が受け入れられていない。それはなぜか。

 お茶は面倒くさい、かっこわるい、古臭い、そもそも茶器を持っていない、コーヒーのほうが楽しみ方がたくさんある……。

 伊藤園がペットボトルのお茶を生み出してから、外でお茶を飲む行為を手軽に、誰でもいつでも楽しめるというすばらしい世界が誕生した一方で、豊かな時間、心身の健康性、他者や自分とつながるといった、お茶を“いれて楽しむ”歴史や価値を進めないまま、人々のライフスタイルが劇的に変化し、お茶をいれる行為と現代人の生活に大きな隔たりができていた。これが我々が直面した課題です。

 この課題を一足飛びにして、茶葉で飲むのは身体にいい、経済的、味がおいしい、茶器もあげます──こうしたことだけでは、人々がお茶をいれる習慣を自分の生活に取り入れたいと考えられないほどの壁が生じていました。

 課題と向き合う中で、お茶をいれたくなるシーン作りを一緒に生み出せる仲間に巡り合い、このプロダクトができ上がりました。これはプロダクトでありながら、シーンを生み出すツールとして開発されています。

 お茶をいれることが、無駄や手間のかかるものではなく、その所作そのものが楽しい、価値を感じる。生活に取り入れたくなるようなお茶の在り方。これを世の中に小さく生み出して、まずは自由に使ってもらう。

 急須をただ古いものとせず、私たちなりにその歴史の一歩を進める気持ちで、この先人の素晴らしい知恵を商品名に冠しています。

── デザインポイントはどのようなところですか。

伊藤園:まったく新しいものや形をつくるのではなく、すでに多くの人々に愛されているもの、デザインを大事にしながら、お茶をいれる機能を付加して、素材に注ぎ口をつけたり、茶漉しと組み合わせたりするなど、最低限の加工にとどめています。

 急須とグラスは入れ子構造を採用し、シンプル美しい佇まいにしています。取っ手などもないので、使用しないときはスペースを取らず、ミニマルに収納が可能です。茶漉しは新潟県燕市のメーカーオリジナルで製作していただき、各パーツがそれぞれ分かれているので洗うのも非常に楽です。飾ってもおしゃれで、“人に見せたくなる茶器”になっています。

── こちらの急須の使用方法について教えてください。

伊藤園:販売開始した8月は、冷たい水だし緑茶の楽しみ方をご紹介しています。

※「Ocha SURU? Glass Kyu-su 01」を使用

 まず、注ぎ口のついている平べったいグラスに茶葉(1杯に対し、ティースプーン2杯ほど。少し多いくらいがよいです)とお水を入れます。

 お茶を抽出している間に、縦長のグラス(3つ)のうち、人数分のグラスに氷を入れます。氷はグラスの半分以上になるくらいがよいです。

 2~3分したら、茶漉しをお茶を注ぐグラスの上に載せ、注ぎ口つきのグラス急須からゆっくりと注いでいきます。各グラスに少しずついれる“まわし注ぎ”がオススメです。

 注ぎ終わったら、茶漉しはグラス急須のフチにかかるように置きます。

 一番大きなグラスにお水を入れておくと、2煎目以降のお茶をいれるときに使えます。こうした使い方を、自由に楽しんで広げていただけたらと思います。

・ちなみに、ゆっくりいれると、思いのほか、茶葉は茶漉しに落ちません。落ち着いてゆっくりとお茶をいれれば、こぼれず片付けが面倒になりません。

── ガラスの耐熱温度は何度くらいになりますか。取っ手がないデザインですが、お湯を入れたガラスを手で持っても大丈夫でしょうか?

伊藤園:こちらのグラスは、耐熱温度差150℃、耐熱最高温度350℃となっており、熱湯でも使用できますが、現状ご紹介しているいれ方については、お水でお茶をいれる、夏季向けのいれ方をお伝えしています。

 今後、寒くなる時期に、お湯でもお茶を楽しめるようなツールなどの提案を予定しております。

── 販売後はどのような反響がありましたか。

伊藤園:まだ世の中にない、新しいものであり、販売元も「CHAGOCORO」のできたばかりのECサイトのみであったため、どれくらい受け入れていただけるか未知数でした。どのような展開になるか想像できない中、初回製造分の100個が、たった1日で完売し、非常に驚きました。

 その後も、製造をするたびにご購入いただき、お届けにお時間をいただく状況が続いております。また、ご購入された方が、SNSなどでいろいろな方に広めたり、自分なりの楽しみ方を考えて発信したりするなど、自由で幅広くお茶を楽しむ世界が広がっています。

 多くの方にこのツールを通してお茶をいれることや、お茶を自身のライフスタイルに取り入れるきっかけにしていただいていると感じます。これが完成形である、という唯一の選択肢としてではなく、足りないものも含めシンプルな設定が、使う方の想像力を刺激し、さまざまなシーンでの楽しみにつながっていると思います。

 伊藤園が運営するお茶のメディア「CHAGOCORO」は、お茶業界で活躍していたり、お茶で新たな挑戦をしたり、お茶で人生が変わった人たちを取り上げるなど、お茶業界全体の活性化のためにさまざまな取り組みをしています。

 「CHAGOCORO」内のECサイトでは、「Ocha SURU? Glass Kyu-su」シリーズを販売するほか、伊藤園以外の他社(「CHAGOCORO」に出てくださった生産家さん、お茶屋さん、飲食店さん)のものをたくさん取りそろえており、取材に登場した方のお茶が飲みたくなる、さらにはお茶を購入し楽しめる状況を展開しているとのことです。

Ocha SURU? Glass Kyu-su 01【OSGK-01】