新型コロナウイルス感染症COVID-19)拡大は、2020年の日本経済にも大きな影響をもたらしました。みずほ総合研究所「みずほインサイト 日本経済 コロナ禍で誰の所得が減少するか」によれば、2020年1~9月において所得の減少を予想する家計は5割にも上るという調査結果が出ています。

そんな中、ふと「宝くじで一攫千金できたら」と思ってしまう人もいるかもしれませんね。そこで今回は「もし当たったらどうする?」をテーマに、宝くじについてのあれこれをご紹介します。

しばし現実から離れて、楽しい想像にひたってみてはいかがでしょうか。

 宝くじ、買ったことある?

宝くじを実際に買ったことがある人はどれくらいいるのでしょうか。宝くじ公式サイト「宝くじ購入経験者」によると、男性81.4%、女性71.6%もの人が「買ったことがある」と回答しており(平成28年4月実施の日本宝くじ協会調査、対象18歳以上男女9,718人有効回収サンプル6,005)、7割以上の人が“経験者”ということになります。買う理由については、

「やっぱりお金が欲しいから」(AN 56歳)

「当せん発表まで、夢を見て楽しむことができるから」(SG 42歳)

「本当に当たったらどうする、というワクワク感を味わいたいから」(JY 35歳)

など、「賞金目当て」「大きな夢があるから」といった理由が多くを占めているようです。
反対に、「買わない」人の理由ですが、こちらは、

「確率的にいって、自分が宝くじに当たるとは思わないから」(KK 29歳)

宝くじにそもそも興味がない」(HB 28歳)

「私はくじ運がない方だと思うので」(MC 37歳)

といった声も聞かれ、「当たると思わない」と考える人が多いようです。ちなみに、宝くじを最も多く購入している年代は60代。ある程度お金に余裕ができたり、老後のことを考えてお金を増やしたい、と考えたりする人が多いのかもしれませんね。

「LIMO[リーモ]の今日の記事へ」

意外と知らない、宝くじのあれこれ

夢が膨らむ、宝くじ。しかし、買って楽しむだけではなく、意外とその世界は奥深いものなのです。そこで本章ではその歴史を始め、意外と知られていない豆知識をご紹介しましょう。

宝くじの歴史

世界におけるその歴史は古く、なんと約2000年前のローマ時代にさかのぼるといわれています。日本での起こりは1624年頃(一説には1575年)。摂津国(現大阪府)の箕面山瀧安寺で、正月の参拝客が唐びつの中に自分の名前を書いた木札を入れ、寺僧がキリで突いて当たった人に福運のお守りを授けたのが始まりとか。はるか昔の人たちも「自分が当たったら嬉しいな」と胸をときめかせたのかと思うと、ほほえましいですよね。

宝くじの日

「く」「じ」の語呂合わせで、9月2日は「宝くじの日」。1967年に、時効当選金ゼロを目指して定められました。この日はハズレ券を対象にした「宝くじの日お楽しみ抽せん」が行われます。

宝くじ収益金のゆくえ

宝くじの売上金は、どのように使われているのでしょう。「宝くじ公式サイト 収益金の使い道と社会貢献広報」をもとに、以下にご紹介します。

当せん金として当せん者に支払われる(46.5%) 
収益金として発売元の全国都道府県及び20指定都市へ納められる(38.2%) 
印刷経費、売りさばき手数料(14.0%) 
社会貢献広報費(1.3%) 

上記内訳からもわかるように、約4割が収益金としてさまざまな分野で活かされています。例えば、東京都では「子育て推進交付金」「待機児童解消区市町村支援事業」「公園・街路整備」「都立学校校舎改築等」に使われるなど、その社会貢献度は大きいといえるでしょう。私たちが買った宝くじのお金が社会の役に立つのであれば、ハズレてしまっても少し心が温まるような気がしますよね。

やっぱり想像しちゃう!「1億円当たったら何をする?」

ものすごく確率の低いことだとわかってはいるものの、やはり「1億円あたったら何をする?みんなの使いみちは?」と想像してしまいますよね。

「やはり貯金です。今の不安な時代、お金がある人は強い」(KH 48歳)

親孝行のつもりで介護費用や家のリフォームに使いたいです。介護離職した私の収入もガクンと落ち込んでいるので、生活費もほしい」(RI 53歳)

「世界一周旅行!今はコロナ禍でなかなか旅行に行けないけど、ラグジュアリーホテルに片っ端から泊まりたい」(FD 31歳)

自分磨きにこれでもかというほどお金をかけてみたい。エステにジム、ブランド服に高級コスメなど、欲は尽きません」(UR 33歳)

「子育て費用。学費や習いごとなど、子どもの将来への投資をしたい」(HH 35歳)

なお、2020年7月に全国の15~59歳男女5252サンプルを調査した「リサーチノート powerd by LINE もしも宝くじで1億円が当たったら?」によれば、

1位 貯金する(55%)
2位 親にプレゼントを買う/親孝行する(34.0%)
3位 国内旅行に行く(28.2%)
4位 家(一戸建てやマンション)を買う(27.3%)
5位 海外旅行に行く(24.0%)

という結果が出ています。現実的な用途から、非日常を満喫する夢まで、皆さんの使い道は多岐に渡りますね。

日常のささやかなワクワク感を楽しむ

ほんの数百円で、あれこれ楽しい空想を膨らませて夢を見る。宝くじにはそんな魅力があります。ワクワクすることは、それだけでも脳へのよい刺激となりますよね。ストレスが多い今の世の中だからこそ、日常から少しだけ心を解き放って自由な想像を巡らせたいものです。また、「もしも当たったら、こんなことがしたい」と考えることで、自分が本当にやりたいことや、欲しいと思っているものが見えてくることもあるでしょう。あなたも宝くじを楽しんでみませんか?


【参照】
みずほ総合研究所 「みずほインサイト 日本経済 コロナ禍で誰の所得が減少するか
リサーチノート powerd by LINE「もしも宝くじで1億円が当たったら?
宝くじ公式サイト「宝くじ調査結果」「宝くじの歴史」「宝くじの日」「収益金の使い道と社会貢献広報