少年法の適用年齢を引き下げるべきかどうか、議論してきた法制審議会(内田貴会長)の部会が、法改正の答申案をとりまとめたことを受けて、犯罪被害者や遺族の支援をおこなっている団体「被害者と司法を考える会」が9月30日、法制審議会に対して白紙に戻すことを要望した。

要望後、同会代表で、1997年に当時8歳の息子を交通事故で亡くした被害者遺族である片山徒有さんは「少年法は、言うまでもなく、非行してしまった少年の立ち直りを促進する法律だ」と強調した。

子どもの立ち直りに加害者も被害者もない」

民法改正で、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられることにともなって、法制審議会の部会で、少年法の適用年齢を20歳未満から18歳未満に引き下げるべきかどうかが、3年以上にわたって議論されてきた。

今回のとりまとめは、18〜19歳による犯罪について、検察官送致(逆送)する範囲を広げるほか、逆送後に公判請求があれば、実名や住所など、少年が特定できる「推知報道」を可能とするものだ。

矯正教育にも関わってきた片山さんは「よく、被害者は加害者を許せない、ずっと憎み続けるんだという人もいますが、私はそうは思いません」「子どもの立ち直りについて、大人が援助するのは、むしろ自然のこと。そこに被害者も加害者もないのではないか」と主張した。

推知報道については「一度報道されたら、本人とわかる情報はなかなか消えない。逆送されても、少年はふたたび少年院に入るルートが残っている。そのときに一度出てしまった個人情報は消えない。なにがなんでも(推知報道の禁止は)守っていかないといけない」と述べた。

少年法の適用年齢引き下げ「白紙に戻して」「実名報道の禁止は守るべき」 犯罪被害者の支援団体が要望