2年前に家族の前から突然姿を消し音信不通になっていた女性が9月26日コロンビアアトランティコ県プエルト・コロンビアから約2キロ沖の海域で漂流しているところを漁師に発見された。女性にいったい何が起こったのか…。ミステリアスな事件を『New York Post』『Metro』などが救出の動画とともに伝えている。

コロンビアアトランティコ県プエルト・コロンビアから約2キロ沖の海上で9月26日午前6時頃、アンジェリカ・ガイタンさん(Angelica Gaitan、46)が漁師2人によって救出された。アンジェリカさんは命を絶とうと海に飛び込み、8時間以上も漂流していたという。

アンジェリカさんを発見したのは漁師ローランド・ヴィスバルさん(Rolando Visbal)で、地元メディアに「釣りに出ようと船を出したが、エンジンの調子が悪く遠出できずにいた。最初は木片かと思ったが、よく見ると動いているのに気付いた」と当時の様子を語っている。ローランドさんはアンジェリカさんが手をあげて助けを求めたことから、浮き輪の付いたロープを投げてボートを近づけたという。

救助の様子を捉えた動画では、海に漂うアンジェリカさんに男性が英語とスペイン語で話しかけているが、仰向けのまま反応はない。ボートに引き上げられたアンジェリカさんは仰向けのまま動けず、突然肩を震わせて泣き出していた。

アンジェリカさんはその後、病院に搬送されて手当てを受けており、低体温症を起こしていたものの命に別状はないという。しかしながら地元メディアは、彼女が“命を絶とうとした理由”に注目して衝撃的に報じている。

コロンビアのメディア『RCN Radio』によると、アンジェリカさんは約20年にわたり元夫から虐待されており、最初の子を妊娠した頃から殴る蹴るなどの暴力が始まったという。アンジェリカさんは「夫の暴力は2人目を妊娠しても続いた。子供が小さかったので逃げることができなかった」と明かしており、こう続けた。

「何度も警察に通報した。でも24時間拘留されると彼は戻ってきてまた暴力を振るった。家に閉じ込められ、トイレの使用を禁じられ、庭で用を足すように言われた。そして2018年9月に『夫に殺される』と思って逃げた。」

それから6か月、町を放浪して過ごしたアンジェリカさんは「Camino de Fe」というレスキューセンターに身を寄せたそうだ。しかしそこでもシャワーの水を止められたり、水に石鹸水を混ぜられるなどのいじめを受け、最後は「あなたの元夫は我々の管轄地から引っ越した。これ以上ここの施設で保護はできない」と警察によって施設から連れ出されたようだ。

追い込まれたアンジェリカさんは「これ以上生きていても仕方がない」と海に飛び込み、漂流していたところを救助された。しかし海での記憶はほとんどなく、救助後は「私は生まれ変わった。神は私に生きて欲しかったんだ。自殺を試みたのは愚かだった」と語ったという。

このニュースを受け、コロンビアの首都ボゴタに住むアレハンドラ・カスティブランコさん(Alejandra Castiblanco)が「私は彼女の娘」と名乗り出ており、母を約1000キロ離れた自宅に連れ戻すため姉妹と一緒に資金集めをしているそうだ。ただアレハンドラさんは「母は長い間心臓に問題があり、一度心発作を起こした後は精神状態が悪化していた。2年間音信不通だったのは確かだが、母の失踪の原因が家庭内暴力だったというのは事実ではない」と述べている。

画像は『The US Sun 2020年9月29日付「CASTAWAY RIDDLE Mystery as woman missing for TWO YEARS found alive floating at sea by baffled fishermen」(Credit: Rolando Visbal Lux/Newsflash)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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