東京証券取引所では1日、システム障害のために取引が終日停止された。同証取に対する信頼が大きく失墜したことは間違いない。中国人からは、かつては「まばゆいばかりに輝いていた日本」が今は停滞してしまっているとの感慨が聞こえてくる。
中国人はかつて、「日本は技術先進国」との強烈なイメージを持っていた。だが、IT分野を中心に中国が急速に「進歩」すると同時に、中国人の技術面における「日本信仰」は薄らいでいる。特に日本で生活する中国人は日本の状況をリアルタイムで知るだけに、自分が来日した当初の日本と現在の日本を、厳しい目で見くらべているようだ。
1日の東証の取引停止を受けて、ある在日中国人は、かつては「日本の地下鉄は自動読み取り式のカードを使う。中国ではいつの日になったら、いちいち切符を買わずに済むようになるのだろう」と思っていたという。つまり、技術分野で「遥かに前方を走る日本の後ろ姿見つめていた」わけだ。
同じ中国人は、現在の中国ではネットショッピングで買い物をすれば、自国内ならば遠く離れた場所でも多くの場合、翌日には品物が到着するし、1時間以内の配達も珍しくなくなったと指摘。しかも、電子決済は庶民の生活と切り離せない存在になったが、数多くあるどのプラットフォームも、問題を起こしていないという。
一方の日本については、ゆうちょ銀行の数多くの口座が第三者により残高を不正に引き出されたり、厚生労働省が発表した新型コロナウイルス関連のアプリに不具合が出た問題を指摘し、中国と日本で状況が逆転したとの見方を示した。
また、別の中国人は「日本企業は最近十数年、デジタル化とインターネットの波に乗り遅れた」と指摘し、ソフトでも製造分野、販売でも米国だけでなく中国、韓国、台湾に遅れをとっていると論じた。
中国人は液晶カラーテレビについても、世界最大のメーカーサムソンと指摘。人々が日本製カラーテレビに持っている“突出した”イメージは、はるか昔のブラウン管の時代の「残像」と論じた。
多くの中国人、特に日本で生活する中国人にとっては、日本は技術分野で「立ち止まっている」のように思えて仕方ないようだ。ただし、中国人が日本を「取り残された国」とばかり思っているのではなさそうだ。ルールや秩序を重んじるなど、日本人の「民度」を高く評価する意見は根強い。最近では「日本でも路上にごみが散らばっていることがある」という投稿も珍しくないが、「中国人の常識に反する」からこその紹介であるようだ。
いずれにしろ、中国人にとって日本は「ずっと先を行くランナー」だった。だからこそ、中国人は現実を観察しながら、「自国の位置と日本の位置」を見極めようとしていると考えてよい。(如月隼人

東証の取引がシステム障害のために終日停止された。中国人からは、かつては「まばゆいばかりに輝いていた日本」が今は停滞してしまっているとの感慨が聞こえてくる。