YouTuberのヒカキン9月30日、自身の公式チャンネルに投稿した動画で、悪質な“なりすまし”への怒りをあらわにした。

(参考:ヒカキン、ファンからの迷惑行為を激白 なかでも「1番ヘビー級だった」と明かしたエピソードとは

 ヒカキンはかつて、Twitter上で殺害予告をしたユーザーにさえ「僕が証拠を持って警察に行けば捕まる内容なので、気をつけて下さいね」と優しく諭すなど、衝突を好まない温和な人柄で知られる。しかし、このほど公開された「ブロックされたので本当に許さないことにしました。【悪質な詐欺・偽物・なりすましについて】」と題した動画では、「このニセモノがー!」と怒り心頭の様子。理由は、自分の名をかたる“なりすまし”が、Twitterで暗躍しているからに他ならない。

 ネット社会において“なりすまし”は有名人の宿命。とりわけ、一定の匿名性と自由な発信が担保されているTwitterは、その温床となりやすい。YouTuber界隈でも、はじめしゃちょーの弟や母親を名乗る偽アカウントが出現したり、金持ちYouTuberラファエルなりすまし「現金配ります」企画をエサにフォロワー数を稼ごうとしたりと、様々な事例が過去に報告されている。

 今回現れたヒカキンなりすましアカウントは、アイコン写真はもちろんのこと、プロフィール欄までそっくりコピペiTunesカードやAmazonギフト券をプレゼントすると謳い、フォロワー数を5万人にまで増やしていた。しかもこのニセモノは、後ろめたい気持ちがあるのか、ある時から本物のヒカキンブロック。さらに、IDや名前を頻繁に変更して目くらましをしており、ヒカキンは「巧妙でしょ?」「フォロワーを増やしていって何かしら悪いことをしようとしてるのかなと僕は思ってる」と憤った。

 ヒカキンは自分に迷惑がかかるだけなら、怒りよりむしろ悲しみを語るケースが多いように見える。それが今回、強い口調で訴えたのは、ユーザーへの注意喚起のためだろう。ヒカキンは偽アカウントが何かしらの悪意を持っていた場合「被害を受けるのは皆さん」と言い、「今まで以上に悲しいことだけど、“疑う心”を持ち、一人一人が勉強する必要があると思う」と呼び掛けた。

 なお本動画では、著名なTwitterユーザーのアカウントには、名前の横に青いペケ印の「公式マーク」がつくことも説明されていた。SNSが高度に発達し、これまで以上にネットリテラシーが重要になってくる今の時代、ヒカキンのような影響力のあるYouTuberが適宜正しい情報を伝え、注意を呼び掛けることは大変意義のあることだといえるだろう。

(こじへい)

動画サムネイルより