
9月販売台数は前年同月比で増加?
フォルクスワーゲン・グループは、新型コロナウイルスの影響によって「電気自動車(EV)とデジタルモビリティのリーディング企業」への変革が加速されたと述べている。
このヘルベルト・ディースCEOのコメントは、世界中で販売台数が大幅に落ち込んでいる中で発表された。
2020年は8月末までに560万台が納車されたのに対し、2019年の同時期では710万台だった。 最も打撃を受けた西ヨーロッパは30.9%減少し、最も影響が少ない中国(VWグループ最大の市場)でも11.5%減少している。
こうした販売台数の減少にもかかわらず、グループの世界市場シェアは0.4%増の13%となった。 西ヨーロッパでは0.8%増加して23.7%をマーク。
2020年第2四半期の純流動性は187億ユーロであった。競合他社と比較しても好調な結果である。生産休止による在庫の減少が決定的な要因と言われている。
フォルクスワーゲン、スコダ、セアトなどの大衆車ブランドが最大の打撃を受け、全体では23%近くの減産となった。プレミアム・ブランド(アウディやランボルギーニ)は同16.2%減、ベントレーやポルシェ、ブガッティなどの高級スポーツブランドは同5.6%減となった。
グループ全体では、9月の販売台数が前年同月比で増加すると予想しており、特にセアト/クプラとスコダは年末に向けて明るい見通しを示しているという。
クプラを中核ブランドに据える
ディースによると、今年初めに受注を開始したコンパクトEVのID.3が3万台(予約だけではない)を超えており、最近発売されたID.4は2025年までに年間50万台の販売を目標としているという。
ポルシェについては、遅くとも2025年までにラインナップの50%が電動化されるだろうと予測。2020年の営業利益率は10%と健全で、将来的には15%に引き上げることを目標としている。
アウディは、eトロンを電動SUVの「グローバル・マーケットリーダー」としている。eトロンGTの生産開始は2020年末、Q4 eトロンとQ4 eトロン・スポーツバックは2021年に予定されている。
ディースは、クプラがセアトよりも戦略的に優先される可能性があるという噂には触れず、クプラは台数増加と利益の面でVWグループの中核ブランドの1つとなることを強調した。また、グループが年内にブガッティをリマックに売却するとの報道についても言及を避けた。
新型コロナウイルスについては、67万人いる従業員の感染率は0.11%であり、ドイツ全体の感染率の3分の1だとしている。同社はヴォルフスブルクに独自のテストセンターを持ち、1日に2400件のウイルス検査を行っている。
アウディの次世代EV開発部門のアルテミスは、フォルクスワーゲン・グループの新しいオペレーティング・システム「VW OS」を初めて採用することになる。
排ガス不正問題は「もう関係ない」
フォルクスワーゲンはまた、ディーゼル車の排ガス不正問題に関連した市場操作の疑惑も一蹴している。
ドイツのブランズウィック地方裁判所では、ディースと現取締役会長のハンス・ディーター・ペッチュに対する審理を打ち切った。現在は、前CEOのマルティン・ウィンターコルン氏に焦点を当てた訴訟手続きが進められている。
ディースは、同グループが電動化の促進とCO2排出量の目標に対してライバルよりも「より良い準備ができている」と主張。同時に「欧州委員会のグリーン・ディールを支援するため、バリューチェーンを変革する努力をさらにステップアップしなければならない」とも述べ、年次総会を終了した。
ペッチュは、ウィンターコルンの訴訟に対する同社の役割は2018年に罰金で解決されたため、「VWグループには関係ない」と述べている。
主に米国を中心とした広範な地域の訴訟や調査を引き合いに出し、ペッチュは同社が「さらなる調査を阻止しようとしているわけではないが、わたし達はVWグループとその株主の利益を保護する義務がある」と主張。また、「可能な限り最大限の範囲で」関連当局に協力しているとしている。
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