日本代表は8日、オランダのユトレヒトで4日目のトレーニングキャンプを実施。カメルーン戦を翌日に控えた中、トレーニング前にDF冨安健洋(ボローニャ)がメディアの取材に臨んだ。

昨年12月以来の代表活動となる日本代表。今回はオランダカメルーン代表、コートジボワール代表との国際親善試合を戦う。

昨年10月のモンゴル代表戦以来の代表合流となった冨安。久々の代表活動については「僕も楽しみにしていましたし、集まって3日、4日ぐらい経っていますが、オフのところは楽しくやって、オンのピッチの上では厳しくやって、充実して過ごしています」と短い期間ながら良い時間を過ごしているようだ。

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で通常とは違う状況での合宿となっているが、「食事の時間で1人1人で食べているので、そこでコミュニケーションが取れないのは難しいですが、ご飯を食べ終わった後に距離をとったりマスクした状態で話したり、ゲームしたりしているので、コミュニケーションは問題ないです」と、チームメイトともしっかりとコミュニケーションが取れていることを明かした。

2019-20シーズンはボローニャに移籍し、セリエAで初挑戦。さらに、チームでは右サイドバックで起用されてきた。今シーズンはセンターバックに戻った冨安だが1年間の経験を振り返り「去年1年間サイドバックをやって、やりにくい状況、自分が不利な状況で守備をすることが多くて、常に1対2などで大変な思いをしていました。僕がセンターバックに入って、サイドバックにそういった思いをさせないように、出来るだけ負担を減らしてあげられるようにカバーしようとプレーしています」と、サイドバックの気持ちも理解できた大きな経験になったようだ。

また、ボローニャのシニシャ・ミハイロビッチ監督は現役時代はセンターバックとして活躍していたが、監督から学ぶことについては「センターバックとしてボールを持っている時、持っていない時でそれぞれ指示を受けていますし、ボックス内での守備というのは僕個人としては課題と感じていて、ミハイロビッチ監督からも指示をたくさん受けるので、マークのつき方、腕の使い方はアドバイスとしてもらっています」と語り、監督からの直接指導でレベルアップを図っているようだ。

今夏の移籍市場ではミランからの関心も寄せられていた冨安。「世界的に見てもビッグクラブから興味を持たれていることは嬉しく思っていますし、モチベーションにも繋がっています」と噂は見たとのこと。「ただ、今はボローニャの選手ですし、ボローニャのためにしっかりプレーしたいと思っています」とクラブに忠誠を誓って全力を尽くしたいと語った。

一方で今後のキャリアについても理想はあるとしながら、「今まで目の前に負けないとか、目の前の試合に勝つとか、その場で全力を尽くしてきたので、先を見過ぎずに、今やることを全力でやれればと思います」と語り、まずは目の前のことに集中するとした。

ボローニャでも最後尾からのビルドアップを行なっている冨安だが、日本代表とはやり方が異なる。その点については「ボローニャと代表のサッカーは違うので、頭の切り替えが必要だと思っています。ボローニャは立ち位置とか決まりが多いですが、代表は決まりが少なくて個人で判断してというのが求められているので、相手をしっかり見て、ボールが来る前に状況を見て、出したり、運んだり、状況判断をうまくやりたいと思います」と語り、しっかりとチームに合わせたやり方を出していきたいと意気込んだ。

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