騒動が収まり、落ち着いた状態になることを「台風一過」といいます。これは、台風が通りすぎたあとには清々しい晴天になることからきた言葉です。秋の台風は、偏西風に乗って北東進し、そのあとに大陸から冷涼で乾燥した空気が南下してくることが多いのですが、台風14号は違います。偏西風に乗れず、冷涼で乾燥した空気も南下しないという予報です。このため、関東や東北地方は台風が離れても雲が多く、台風が過ぎ去っても、いわゆる「台風一過」とはなりませんが、西日本や東海地方は晴れる日が続くようになります。一方、北日本や北陸では曇りや雨の日が多く、冬近しです。

気象予報士・饒村 曜)

図 各地の週間天気予報(右側数字上段は最高気温、下段は最低気温)