女性ばかりでなく、男性も正社員の仕事を探すのが難しい時代。7月13日付けの日本経済新聞によると、総務省発表の就業構造基本調査で、非正規社員比率が38.2%となり、男女とも過去最高を更新したことが明らかになったとあります。そうした不安定な雇用形態がネックとなり、晩婚化・少子化の要因となっている面も。gooランキング「婚活女子必見! 結婚相手に求めることランキング(男性編)」では、1位に《やさしさ》が選ばれているのに対し、同調査の(女性編)では、2位の《やさしさ》をおさえ《安定した仕事》が1位にランク・イン。そこで、非正規社員の男性との結婚に関する女性の本音について探ってみました。



どんな女性と結婚すると男性は幸せになれるのか

●負担が増えるだけの結婚ならしない方がまし…女性の本音

発言小町のトピック「派遣社員や契約社員の男じゃダメですか?」は、飲食店を経営している既婚男性からの投稿。職業柄、若者の恋愛話を聞くことが多いそうですが、美人なのに結婚せず 適齢期を過ぎてしまう女性には、一度は結婚を考えてくれる男性がいたものの経済的理由で自ら結婚を断念したパターンが多いとのこと。20代半ばで別れたあと、新しい彼氏もできにくいという女性たちの婚活がうまくいかないのは、相手のスペックばかり気にしてしまうのが原因と指摘する投稿者。「今よりもいい男がいる、なんて考えないほうがいい。たとえ、いい男がいても、結婚までいくかわからないし、同じ低所得なら今の彼氏以上の人は多分いない。(中略)今、婚活で苦しんでいる女性は、あえて低所得者層に声をかけてみたら?」と投げかけると、回答者からは賛否両論、さまざまな意見が寄せられました。

女性回答者の多くはこれに反論しています。

・「共稼ぎはリスクヘッジ。年収300万どうしの共稼ぎ夫婦なら、十分暮らしていけるでしょ! と言って人もいるけど、リスクヘッジなれるのは、共稼ぎ500万以上世帯年収1000万以上だと思います。年収が低いものどうしが結婚して、どっちが仕事を失ったりすれば、とたんに貧困です。子どもがいればなおのこと。そんなこと、みんなわかっているから、結婚できないですよ」(おばちゃんさん)
共稼ぎが前提では出産を機に生活が成り立たなくなるとの意見、女性回答者から多数聞かれました。

・「男性が美しい女性に引かれるように、女性も男性の経済力に引かれるものです。勿論そればかりではないですが、女性は出産育児がある以上、その間支えてくれる男性にときめくのは致し方ないことです」(猫だるまさん)
女性にとっての男性の経済力は、男性にとっての女性の美しさに匹敵するとの見方も。

・「じゃぁ男性は、お米をといだこともない、洗濯機を回したこともないような女性と、結婚したいと思うでしょうか?男性と女性ではお互いに求めるものが違うってだけ。男性だって、女性に理想像を求めるでしょう? お互い様ですよ」(緑茶は美味しいさん) 男女では単純に求めるものが違うだけ、との意見も。

・「派遣や契約はいつ仕事がなくなってもおかしくない状態。低所得の正社員はアリですが、派遣・契約社員はナシです。そんな状態を甘んじて受け入れていることが不安です。女性へ結婚したいなら条件さげれば、ではなく男性へ結婚したいなら正社員として働きなよ、ということです」(リーフパイさん)
結婚したいなら条件を下げるべきはむしろ男性という厳しい声。

・「子どもを望まない場合なら、ありかもしれませんが、結婚すると、義理親の介護やいろんな親戚の問題がでてきますし、低所所得でもお仕事が激務な方だと、家事なども当然、妻任せですよね。ですので、子供を望まない或いは諦めた場合は、低所得の方と結婚するより、しない方が、はるかに穏やかな毎日が遅れると思いますよ」(ミルクティさん)
・「『何でもいいから結婚さえできればいい』とまでは思ってないからですよ。その女性達は。おそらく彼女達の口癖は『“いい人がいたら”結婚したい』ではないですか? 今より幸せになれる結婚ならしたい。でもそうじゃないなら別にいい、少々寂しくても一人のほうがマシ。ってことですよ」(来るか?28号さん)
負担が増えるだけの結婚ならしない方がまし、との意見も多く聞かれました。

●意識を変えるべきは女性?男性からの指摘

一方で、男性の回答者を中心に、投稿者の主張に賛成する声も寄せられていました。

・「私も既婚者なので『低収入同士でくっついたらいいのに』と思う気持ちはとてもよく分かります。(中略)そして男なんで『意識を変えるべきは女だ』とも思ってます」(かつ男さん)
男性側に立てば、多くの女性の要望は高望みに感じられるものかもしれません。

・「散々わがままいっても一日年をとるごとに今いる彼氏よりもレベルの下がる男しか手に入らなくなるのが女の人生です。そのへんの客観視ができない女性が増えていると私も感じます」(Tommyさん)
・「私のまわりでも、若い時にどうしてもっと頑張らなかったのかな? っていう女性多いですよ。派遣さんとか、ちょっと不安定だけどお互い様かなっていう感じもします。今まで、あんまり着目されてこなかったゾーンですよね」(ピコさん)
女性回答者からも、投稿者の「主張はごもっとも」との声が。

・「女性も何のステータスもなく好条件の男性を見つけようとするので上手く行かないんです。ある程度の美貌とステータスがあれば、ささっと見つかりますよ。ステータスがある女性の周りにはステータスがある男性ばかりがいます」(りんりんさん)
女性にも何かしらのステータスが必要との指摘も。

・「40代既婚男性です。低所得時代にあるべき夫婦像、家庭像をモデル化して、これなら低所得でもやっていける、とイメージできるものを社会で構築していかないと、多くは結婚できません。共働き前提なのに旧態然の夫像妻像で上手くいくはずがない。男女各世代が納得できる、新しい家庭モデルの登場が望まれます」(ヤマト発進さん)
男女で責任を擦り付け合うのではなく、まずは社会が変わらなければとの冷静な意見も聞かれました。

●今の恋人との結婚をためらう理由

適齢期の女性に恋人がいても、結婚に踏み切れない理由は… gooランキング「あと一歩結婚に踏み切れない理由ランキング(女性)」では、《金銭感覚が違うから》(1位)、《相手の収入が少ないから》(4位)、《相手に貯金がないから》(5位)、《結婚すると今よりも生活水準が下がりそうだから》(11位)と、金銭に関わる不安が結婚の障壁になっていることがうかがえます。前述の投稿者の主張にはうなずける部分もありますが、将来出産を望む女性がそうした相手との結婚に不安を感じてしまうのは当然といえば当然。また、女性にとっても男性にとっても同じようにメリットがなければ、現時点で恋人がいても「結婚」という選択肢はそもそも出てこないものかもしれません。

さて、皆さんはこの問題、どのように考えますか?(熊)

「普通」の男性を求めるのは高望みですか?

非正規社員の男性