ソニー・インタラクティブエンタテインメントSIE)が、11月12日に発売する新型ゲーム機PlayStation 5の分解映像をYouTubeチャンネル『PlayStation Japan』で公開した。

(参考:PS5の“先行体験動画”から明らかになった、“ハプティックフィードバック”や”アダプティブトリガー”など新機能の魅力

・「最高であり最悪」ストレージの解決方法が明らかに
 これを受けて海外でも様々な意見が出ている。『BGR』は「ついに、PS5にとって最悪のことを修正する方法が分かった」というヘッドラインで報じた(参考:https://bgr.com/2020/10/08/ps5-storage-upgrade-m-2-pcie-size-and-speed-requirements/)。

 PS5の最高の点は、最悪の点でもあるとし、この動画でソニーが重要な秘密を明らかにしたという。Xbox Series Xに搭載されているSSDの2倍以上の速度を誇るカスタム内蔵SSDが使えるということ。ただし、内蔵SSDでも拡張SSDでも、この高速に対応するストレージの必要がある。

 ソニーのSSDイノベーションの欠点は、825GBという1TBにも満たない容量だということ。実際に利用できるのは700GB未満のため、すぐにいっぱいになってしまう可能性がある。使用可能なSSD仕様はまだ明らかになっていないが、少なくともソニーは、ストレージの問題を解決する方法を教えてくれたという。

 『BGR』はまた、Western DigitalがPS5で動作するのに十分な速度のストレージ・ソリューションを提供すると伝えている(参考:https://bgr.com/2020/10/08/ps5-ssd-expansion-slot-wd-sn850-compatible/)。

 SN850 NVMe SSDは、読み取り速度が7GB/sで、500GBモデルが149.99、1TBモデルが229.99ドル、2TBモデルが449.99ドルで発売される。ソニーは、PS5と互換性のあるブランドを近々、明らかにすると思われるが、PS5のリードデザイナーであるMark Cerny氏は、内蔵ドライブが少なくともPS5に搭載されているSSDと同じ速度(読み取り速度5.5GB/s)の必要があるとしている。

 ゲームのサイズは、年を追うごとに大きくなってきており、アップデートとダウンロードコンテンツをあわせると100GBを超えるものもあるため、容量と読み込み速度は最重要ポイントとして挙げられる。

・液体金属冷却でノイズ低減
 ソニーの分解動画は、このコンソールがどれだけ使いやすいかを明らかにしていると『The Verge』は伝えている(参考:https://www.theverge.com/2020/10/7/21505598/sony-ps5-playstation-5-tear-down-hardware)。

 ソニーが修理や保守を容易にするために、よく考えて設計したことは明らかだ。ブルーレイ・ドライブや 350ワットの電源装置も簡単に取り外すことができて、プロセッサー、メモリー、SSDセクションにも簡単にアクセスできる。

 PS5はまた、冷却のために液体金属を使用し、PS4で見られる典型的なファンノイズを低減している。ソニーは、この液体金属冷却の開発に2年を費やし、騒音レベルの低減と冷却の強化に注力し、安定した長期的なソリューションであることを確認するために、様々なテストを行ったという。

 まだ手元に届かない新製品の内部を惜しげもなく公開するこの「PlayStation®5 分解映像」には、海外でも大きな関心が寄せられているようだ。

(Nagata Tombo)

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