新型コロナウイルス感染拡大の影響で、外出を控え、ネットショッピングを利用する人が増えている。しかし、サイトに掲載されている写真と違うものが届いたという人もいる。

ネット上には「通販で洋服を買うと写真と色味が違うのはよくあるけど、さすがに別の色が届いたときはビックリした」「キーホルダーをネットで買ったら、写真と違う柄のものが届いた」などの投稿がみられる。

弁護士ドットコムにも、ネットショッピングサイトでバッグを購入したところ、持ち手の色が写真と明らかに違うものが届いたという相談が寄せられている。

相談者によると、掲載されていた写真の持ち手の色は白だったが、実際に送られてきたバッグの持ち手はオレンジだったという。

通信販売で買ったものは返品できる?

そもそも、ネットショッピング(通信販売)で買った商品を返品することはできるのだろうか。鈴木淳也弁護士は、次のように説明する。

「特定商取引法では、通信販売での購入者は、返品が特約で制限されていない限り、商品の引渡しを受けてから8日以内であれば、取引の撤回を求めることができるとされています(同法15条の3第1項本文)。

そのため、通信販売の場合は、商品到着後8日以内であれば返品できる可能性があります。

しかし、売主側がホームページ上に返品を受け付けない旨の表記をしていた場合には、取引を撤回して返品することはできません。

したがって、ネットショッピングで商品を購入する際には、購入前にホームページに返品に関する記載がないかよく確認する必要があります」

写真とは明らかに異なる商品が届いた場合は?

では、相談者のようにホームページに掲載されていた写真とは明らかに異なる商品が届いた場合は返品できないのだろうか。

鈴木弁護士は「ホームページ上に返品を受け付けない旨が記載されていた場合は、前述のとおり、特定商取引法が定める返品手続をとることはできません」と語る。

しかし、特定商取引法が定める返品手続以外の方法で、返金・返品に応じてもらえる可能性はあるようだ。

「実際届いた商品がホームページに掲載されていた物と明らかに異なるのであれば、売買契約の対象となった商品が未だ届いていないということになります。そのため、販売業者側の債務不履行ということになります。

このような場合、購入者は商品の掲載ページをプリンアウトして保管しておき、販売業者に対して、ただちに掲載写真と同じ商品と交換するように求め、それがおこなわれないのであれば契約を解除して代金の返還を求めていくことになります。

前述の特定商取引法に基づく商品受領後8日以内の返品については、法律上、返品や商品引取りに要する代金は購入者負担と定められています。つまり、特約でもない限り、返品の際の送料を購入者が負担しないといけません。

一方で、債務不履行として返品する場合には、販売業者側に帰責性があるのですから、返品送料も販売業者側の負担となります。

今回の相談者の方は、まずは販売業者の送料負担のもと写真と同一の商品と交換をしてもらうように求め、それがなされない場合には契約を解除して、代金全額の返還を求められるのがよろしいかと思います」

【取材協力弁護士
鈴木 淳也(すずき・じゅんや弁護士
第一東京弁護士会所属。大学時代は理学部に所属し、地球温暖化システムについての研究をしていた。しかし、多くの人と触れ合い、広く社会の役に立てる仕事に就きたいと考え、決まっていた就職を辞退し、司法試験を目指すことに。気象予報士の資格を持つ理系弁護士として、民事・刑事を問わず困っている人に寄り添う弁護活動を行う傍ら、お天気情報をブログで発信している。
事務所名:鈴木淳也総合法律事務所
事務所URLhttps://law-sj.com/

ネット通販で「写真と違いすぎる」バッグが届いてガッカリ…返金してもらえる?