2020年10月19日、情報番組『あさイチ』(NHK)では『性的同意』というテーマを特集。
性暴力にもつながる『望まない性行為』について取り上げ、タレントのSHELLYさんのコメントが反響を呼んでいます。
「日本の若い世代に性教育を行いたい」と以前から公言していたSHELLYさん。同年9月に番組で性教育を特集した際「『あなたのNOには力があるんだよ』っていうことを教えるために、子供に『やめて』は絶対2回いわせない」と話していました。
SHELLYが『性教育』で気を付けていること 内容に、称賛の嵐!
SHELLY 「望まない性行為は性暴力にあたる」
番組でSHELLYさんは性暴力にあった女性たちに取材。性被害に遭ったことを周りに打ち明けた際「本当に性被害にあったの?」「あなたがきれいだから」などの言葉をいわれ、深く傷付いたという声が上がっていました。
さらに「嫌だなと思っていても、相手が納得するNOをいえなかった私が悪いのでは」と自分を責める声も。
SHELLYさんは、「望まない性行為を我慢する必要なんてない。そんな当たり前のことが当たり前になっていないから、苦しみが生まれている」と語り、番組内で性的同意に関する内閣府男女共同参画局の見解「望まない性的な行為は、性的な暴力にあたる」を正しい常識として紹介しました。
その上で、日本の社会に浸透している性的同意の間違った常識として次の事例を挙げています。
・夫婦なら相手の求めに応じるのも愛情
・家について行ったらセックスOKのサイン
・誤解されるような態度を取るほうが悪い
・時には強引さも必要
こうした間違った常識に流されることなく、相手に性的同意を確認する方法について、SHELLYさんは「シンプルに『いい?』と相手に聞くことから始めてほしい」と述べています。
あさイチ ーより引用夫婦間でも、昨日はすごくしたかったけど、今日はしたくないなんて時もあるじゃないですか。
その都度都度で必ず、性的な行為をする時はしっかり同意を取る、「~していい?」と聞くというシンプルなことでいいんじゃないかなと思うんです。
そもそも性的同意ってNOをいわれなかったらOKということではないので、本来はYESをもらう努力をするもの。
積極的なYESがいえるのが一番いいんですけども、「NOっていわなかった私が悪かった」「彼に私のNOが伝わらなかった」となるといけないので。
性的同意は「お互いのYESを確認することなんだ、その中でNOをいっていいんだよ」というメッセージが伝わってほしいなと思います。
『セックスは権利』ではない
また、SHELLYさんは性的同意をめぐる誤った認識が、カップルや夫婦間において起こりやすい実情を語りました。
あさイチ ーより引用なんとなくカップルでいたり夫婦でいると、セックスは権利だと思っている方がいらっしゃるようなんですけども。
これは本当に間違っていると思っていて。セックスっていうのは、お互いに理解し合って愛情確かめ合って、お互いの気持ちや感情をリスペクトできる間の仲で、できる特別なこと。
この前提「相手のことをリスペクトして気持ちをしっかり受け止める」ということができないあなたはセックスをしてはいけないんですよ、どうぞ自主練を頑張ってくださいと。
番組のMCを務めるお笑いコンビ『博多華丸・大吉』の博多大吉さんは、性的同意に関わる正しい認識を「なんとか男性陣に伝えないといけない」とコメント。自分も間違った認識をしているところもあったと話します。
あさイチ ーより引用こういうのって絶対(男性)みんな思っているから。僕も正直思っているところもあったので。
時には強引さも必要とか、そういうのじゃないんだと。
時代がどうのではなく、昔からダメだったんだっていうことを1人でも多くの方にね(伝わってほしい)。
番組の放送に、ネット上では視聴者から称賛の声が続出しました。
・女性の中にも「セックスは妻の務め」のように思ってる人は多い。「夫の浮気は妻の努力不足」とか。権利と違うって言葉にモヤモヤが晴れました。
・SHELLYさんの性的同意の話が素晴らしいです。全国の学校で取り入れて、授業にした方がいいのでは?
・「お互いの気持ちと身体を大事にしよう」って当たり前なのに、当たり前になっていない。
・大吉さんの「時代ではなく昔からダメ」に泣いた。本当にそうだと思います。
・「性的な行為は、相手をリスペクトできる人に許された特別なこと」という言葉に感動しました。
性にまつわる話はなぜか曖昧にされがちですが、相手の気持ちをしっかり確認することは、何においても大切なことでしょう。
番組をきっかけに、多くの人が自分の中の『常識』を見つめ直し、性的同意の正しい認識が広まっていくといいですね。
[文・構成/grape編集部]
- 出典
- あさイチ
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