
NHKがテレビなどの「受信設備」を購入したときの届け出義務化などの制度改正を求めている。背景にあるのは、外部委託の徴収員などにかかる多額の費用だ。NHKが10月16日の総務省の有識者検討会に提出した資料によると、年間305億円がかかっているという。
制度が改正されれば、ワンセグ・フルセグつきの携帯電話やカーナビでも届け出が必要ということになるだろう。ネットでは「スクランブルにすればいいのに」「テレビ離れが進む」など、NHKに批判的な声も多く見られる。
歴史的にみれば、届け出の義務化は放送法が成立する過程で削られたという経緯もあり、議論になりそうだ。
●GHQの反対に遭う1950年に制定された放送法では、テレビなどの受信設備を持つ世帯や事業者は、NHKとの契約義務があると定めている(現64条1項)。NHKは法律を守るため、また活動を続けるために受信料を徴収していることになる。
ただし、支払い義務については放送法に記載はない。NHKの規約で定められているのみだ(規約5条)。
同様に放送法には届け出義務についても規定がなく、NHKの規約に「受信機を設置した者は、遅滞なく…放送受信契約書を…提出しなければならない」とあるだけだ(規約3条)。
だが、放送法の初期の草案では、支払い義務と届け出義務(当時は国を想定)はセットで規定されており、無届けの設置者に対する罰則もあった。
GHQの反対でなくなったと言われているが、その後の条文の変遷を見るに、強制的な表現を避けたいという意図もあったようだ。
●視聴者とNHKの関係はどうなる?こうした受信料の仕組みは、視聴しているのに払わないというフリーライドを生む一方、NHKに対し、受信料の不払いという形で視聴者が抗議する余地も残していた。
たとえば、2004年に発覚した不正支出問題で、100万件を超える支払い拒否が生まれたのが好例だ。
ところが、会計検査院などから徴収率を上げるよう指摘され、NHKは未契約世帯や事業所に対して、積極的に裁判を繰り返す方針をとるようになった。以後、徴収率は上昇傾向を示すようになる。
●視聴者の「理解・納得」が前提2017年の最高裁大法廷判決は、受信料制度が「契約の自由」などに反せず、合憲とした。ただし、「NHKが契約を申し込んだ時点で、契約が成立する」とするNHKの主位的主張は退けた。
契約はあくまで双方の合意が必要だとし、承諾を拒まれた場合には裁判の判決が必要だとしている。
公平負担という観点からいけば、届け出の義務化や未契約者情報の照会などで、事実上の契約強制が進むのは合理的な面もある。経費を削減できれば、受信料も下げられるだろう。
一方で、徴収員が各世帯を回る現行のあり方は、「視聴者の納得や理解」を得るための必要経費という考え方もできるだろう。
最高裁判決は、「(NHKが)受信設備設置者に対し、…説明するなどして、受信契約の締結に理解が得られるように努め、これに応じて受信契約を締結する受信設備設置者に支えられて運営されていくことが望ましい」とも判示している。
契約の強制化は、NHKと視聴者の間にあった「建て前」を破壊しかねず、実現に当たっては国民の理解を得る必要がある。

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