米サウスカロライナ州在住の31歳の女に今月15日、2つの児童虐待による殺人罪で有罪判決が言い渡された。女は2017年と2018年に当時付き合っていた恋人や家族に内緒で赤ちゃんを産み、2人とも生きたままゴミ袋に入れて遺棄していた。「なぜ、赤ちゃんを殺さなければならなかったのか。他に手段はなかったのか…」―かけがえのない命を“ゴミ”として捨てた女に怒りの声があがっている。

米サウスカロライナ州マートルビーチに暮らしていたアリッサ・デイヴォルト(Alyssa Dayvault、31)は2018年12月、自宅トイレで男児を出産した。アリッサは妊娠したことを誰にも打ち明けておらず、生まれた男児をゴミ袋に入れると、生きたまま自宅の大型ゴミ箱に遺棄した。

しかしアリッサはその後、出産時の傷から細菌が入って感染症を患い、医師の診察を受けざるを得なくなった。

アリッサを診察した医師は、当時のことをこう振り返る。

「彼女の子宮内には、分娩後に排出されるべき胎盤が残っていました。出産した直後であることは明らかなのに、『赤ちゃんはどこにいるの?』と聞いても的を得た返事が得られず、不審に思って警察に通報したのです。」

こうして警察の取り調べを受けることになったアリッサは、「赤ちゃんをゴミ箱に遺棄した」と明かし、その理由についてこう述べた。

「赤ちゃんの父親だった当時の彼は子供を望んでいなかった。妊娠が発覚したら、母親に何と言われるか分からないから怖くなって捨てた。」

さらに驚くことにアリッサは「赤ちゃんを遺棄したのはこれが初めてではない。2017年の11月にも、父親が同じ赤ちゃんを出産して遺棄した。私が2度も妊娠していたことを知る者はいない」と衝撃の告白をしたのだった。

『The Sun』によると、アリッサの供述は次の通りだ。

「2017年に生まれたのは女児で、へその緒が首に絡まってすぐに死んだ。2018年には男児を出産したが、分娩直後に15分ほど気を失ってしまい、気が付いた時には男児は息をしていなかった。」

「2度とも怖くなってパニックに陥り、わけがわからないまま赤ちゃんをゴミ袋に入れ、アパートの外のゴミ箱に遺棄した。赤ちゃんはトイレで産んで、その後の掃除は自分で行った。生きていたら内緒で養子に出そうと思っていたが、こうなった以上自分には手に負えないと思った。」

しかしながら警察は2018年にゴミ箱の中で冷たくなっていた男児の遺体を発見しており、検察側は「ゴミ袋に入れられた時、男児はまだ生きていた。ゴミ袋をきつく縛られ、酸素がゆっくりとなくなったことで死亡したのだ。アリッサには赤ちゃんが生きていようが死んでいようが、全く関心はなかった」と糾弾した。

ちなみにアリッサの有罪が確定した15日の裁判では、法廷にアリッサの元彼で亡くなった赤ちゃんの父親であるクリスさんが姿を見せており、こんなコメントを残している。

「この2年間、ずっと心に重荷を背負って生きてきました。この事件は私の人生の中で、最も苦しくつらいものでした。今日こうして彼女に有罪判決が下されたことで、自分や家族が少しだけ苦痛から解放されたような気がします。」

なお2件の児童虐待による殺人罪で起訴されているアリッサの最終判決では、1件につき最低でも懲役20年、長くて終身刑が仮釈放なしで言い渡されると見られている。

画像は『Mirror 2020年10月18日付「YouTuber threw two newborn babies in bin and left them to die after hiding births」(Image: J Reuben Long Detention Center)(Image: WMBF)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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