介護士のシェアリングサービス「イチロウ」を運営する株式会社LINK(本社:東京都渋谷区、代表取締役:水野友喜)は9月1日、ブラッククローキャピタル合同会社、三井住友海上キャピタル株式会社、マネックスベンチャーズ株式会社の3社を引受先とする第三者割当増資を実施し、6,500万円の資金調達を実施した旨をお知らせします。
■ イチロウについて
介護士のシェアリングサービス「イチロウ」(https://ichirou.co.jp)は、最期まで自宅で生活を送りたい要介護者と、そんな要介護者の家族のために、自宅や病院など様々な場面に介護士を派遣するサービスです。

■ イチロウの提供する価値
現在の公的介護保険サービスは、厳しい制度上のルールにより、自宅で最期を迎えたい要介護者の思いに応えられていません。イチロウは、これまでの公的介護保険サービスの課題であったサービスの柔軟性の低さを改善し、要介護者が自宅で最期まで生活を送るサポートをします。現代のテクノロジーを介護に活用することで、これまで軽視されてきたサービスの品質の向上にも取り組んでいます。

一方で、介護サービスを提供する介護士の賃金はとても低く、深刻な介護士不足を招いています。イチロウでは、介護士の低賃金を改善すべく、介護を必要とする人と介護士のマッチングからマネジメントまでの管理を独自のシステムで簡素化し、業界平均の1.6倍の時給を支払うことを可能にしています。
そんな要介護者にも介護士にも魅力的なプラットフォームを構築しています。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、高齢者の集まる通所介護(デイサービス)や老人ホーム(特別養護老人ホーム・有料老人ホーム)ではなく、在宅介護が見直されつつある時代に、公的介護保険サービスと共に、新しい介護サービスの形を作っていきたいと思っています。

■ イチロウの名前の由来
代表の水野が10年以上介護に携わってくる中で、介護現場の中で「自分の身内には利用させられない」という言葉を耳にしていました。実際に、自分の身内に自信を持って利用してもらえるサービスだと言える企業や介護士は少ないと思います。
この「イチロウ」を、自分の両親や祖父にも自信を持って使ってもらえるサービスにしたいという思いで、代表の水野の祖父の名前である「イチロウ」をサービス名称にすることを決めました。
これからも、たくさんの方々に自信を持って提供できるサービスへと「イチロウ」を成長させていきます。


■ 資金の使途
これまで、愛知県名古屋市を中心にサービスを展開してきましたが、今回の資金調達に伴い関東エリアでの本格的な展開や、プロダクトの更なる磨き込みを行っていきます。
  1. オペレーション体制の強化
    イチロウは、登録介護士の集客からサービスのマネジメントまでを行っています。人対人のサービスで高い品質を感じていただけるためのカスタマーサクセスを中心としたオペレーションシステムに磨きをかけ、イチロウの提供する価値を一層強化していきます。
  2. マーケティング体制の強化
    Webマーケティングを中心に、対象エリア内のケアマネジャーへの周知や取り込みを強化し、たくさんの介護に困っている人々へイチロウの価値を届けたいと思っています。
  3. システム開発の強化
    イチロウの提供する「精度の高いマッチング」や「業務を最大限に効率化する」ためのシステム開発を強化し、要介護者への安心・安全の品質を高め、より高賃金で介護士が働けるプラットフォームへ成長させていきます。

■ 引受先からのコメント

ブラッククロー合同会社(ブラッククローキャピタル1号投資事業有限責任組合無限責任組合員):ジェネラルパートナー 菅原康之
世界で最も高齢化が進んでいる日本にとって、介護業界の課題解決は極めて重要なテーマです。
しかしながら、現状の介護は介護保険をベースとしたサービスとなっており、利用が進むほど日本財政を逼迫させていくものとなっています。一方で、介護保険の枠内のみで利用者の生活を豊かにすることは難しく、特に自宅で利用者が望む生活をしながら、介護の負荷を低減するサービスは非常に少ないのが現状です。株式会社LINK代表取締役の水野氏は、自身も介護士であり、介護業界に大きな課題を感じ、1人の介護士から1人の経営者としてこの業界の課題解決を図ろうとチャレンジしています。
今回出資はそんな水野氏の成長性への出資という意味合いになります。 また、株式会社LINKは介護の利用者と提供者であるヘルパーの理解を強みとして、介護に新しい選択肢を作るべく事業に取り組んでおり、ブラッククローキャピタルのファンドテーマである「労働人口減少と高齢化の課題解決」との親和性高いことも投資の大きな理由の1つです。我々、ブラッククローキャピタルは、高齢化社会日本において持続可能な介護を支えるため、株式会社LINKの事業成長にコミットしていきたいと思います。

三井住友海上キャピタル株式会社(MSIVC2020V投資事業有限責任組合無限責任組合員):船戸遼史
介護難民、介護職員の人手不足、老老介護、年々増加する社会保険料負担など、超高齢化社会が現在進行形で進んでいる日本において、介護領域にはあまりにも多くの課題が存在します。 同社はそんな解決困難な社会課題に真っ向から立ち向かうスタートアップです。 介護業界を隅々まで知り尽くした水野社長だからこそ、本当に顧客に必要とされるサービスを提供できており、この社会課題を解決できる可能性を秘めたスタートアップであると考え、今回出資させて頂きました。 同社が持続可能な介護社会を実現してくれることを期待しております。

マネックスベンチャーズ株式会社(MV1号投資事業有限責任組合):インベストメントマネジャー永井優美
はじめて「イチロウ」の話をお聞きした際に思い浮かんだのは、当時、老人介護施設という選択肢しかなく施設に入所した寂しそうな祖母の顔でした。
公的介護保険は国の持つ素晴らしい制度ですが、公的サービスであるからこその限界、介護士への低賃金の問題などが生じる中で、「イチロウ」の存在は今後必要不可欠となってくると思います。「イチロウ」は、家族や大切な人に負担をかけず、かつ要介護者が自分らしい生活を保つための多様な利用方法があり、また介護従事者にも正当な賃金を稼げる仕組みを提供できるという、どの側面からみてもwin-winな仕組みであることがサステナブルにサービス提供をしていくことに繋がると思い、期待しております。
介護に対する新しい選択肢の一つとしてサービスを利用してくださる方が増えていくよう、ご一緒に支援してまいりたいと思います。

■ 既存株主からのコメント
OpenNetworkLab:古川裕也
「Open Network Lab(通称 Onlab オンラボ)」での第16期Batch採択をきっかけにLINK社をご支援させていただいています。プログラム後も粘り強く課題検証・ソリューション検証を繰り返し、本日に至りました。このような過程を経て今回の調達に至った事を大変嬉しく思います。水野さんのカスタマーサクセスに対する強いこだわりは、介護課題に直面するユーザーから今後さらなる支持を受けるサービスへ進化することを確信しており「イチロウ」のさらなる躍進を期待しています!

■ 株式会社LINK:代表取締役の水野のコメント
私は、これまで13年に渡って介護業界で働いてきました。20歳で就職した特別養護老人ホームでの介護業務に始まり、有料老人ホームでの責任者などを経験し、介護の現場から管理まで様々な側面から介護業界を見てきました。その中でも一番解決しなくてはいけない課題が、「介護士の低賃金の解決」「自宅で最期を迎える環境を作ること」です。この2つの社会課題を解決する最もシンプルな方法が「イチロウ」です。世界で最も早く高齢化社会を経験する日本で、「イチロウ」を通して、世界の介護のスタンダードを作っていきたいと思っています。



■ 株式会社LINKについて

代表者:代表取締役 水野友喜
設 立:2017年4月4日
所在地
・本店:東京都渋谷区渋谷2丁目2-17 トランスワークス青山
・東京オフィス東京都港区南青山7丁目3-6 南青青山HYビル7階
名古屋オフィス愛知県名古屋市中区大須3丁目1-36 林太陽ビル7階
企業URLhttp://link-cocokara.jp
事業内容
・介護士のシェアリングサービス「イチロウ」の運営
・居宅介護支援事業
・介護施設紹介事業

配信元企業:株式会社LINK

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ