10月22日、舞台「『銀牙 -流れ星 銀-』~牙城決戦編~」が東京・天王洲 銀河劇場で初日を迎えた。同作は、1983年から87年まで「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて連載された高橋よしひろの漫画「銀牙 -流れ星 銀-」を原作に舞台化したもの。2019年7月に舞台「銀牙 -流れ星 銀-」〜絆編〜が上演され、今回の「〜牙城決戦編〜」はその続編となる。
【写真を見る】過酷な稽古を全員で助け合い乗り切ったということで、チームワークもバッチリ!
前作に続いて、脚本・演出を丸尾丸一郎(劇団鹿殺し)が手掛け、振付を辻本知彦が担当。初日公演に先駆けて、公開ゲネプロが行われた。
最強の熊犬・リキの息子として生まれた秋田犬の銀。奥羽軍の一員となった銀は、人間ですら歯が立たない凶暴な殺人熊・赤カブトを倒すためにさらなる仲間を求めて四国へ。各地の犬(おとこ)たちとの壮絶な戦いを経て、数千匹の大群となった奥羽軍一行は、満月の夜に総大将・リキのもとに集結した。今作は物語の完結編、銀たちは赤カブトとの死闘に挑む。
歌とダンス、大掛かりな仕掛け(セット)や映像も駆使した演出、そして手に汗にぎる緊迫感あふれるバトルシーン。感動的なエンターテインメント大作に仕上がっている。
22日の初日から、11月1日(日)まで東京・ 天王洲 銀河劇場にて上演される。
初日公演を前に、キャストからのメッセージが届いた。
■ 銀役:佐奈宏紀コメント
銀牙、無事初日を迎えることができました! 過酷な稽古を全員で助け合い乗り切りました! とんでもない作品が出来上がったと思います。
やっぱり何事も上を目指すには、発見と努力、そして助け合いが必要で、しんどい時にこそ進化の種が見つかるものだなとあらためて思いました。
苦楽を共にしたこのメンバーはどんな状況にも負けない力強さを持った最強の軍団です。
このカンパニー最高。みんな大好き!銀牙というパワーのある舞台がこのご時世に少しでも光を与えられますように。
皆様の楽しみになれますように。誰一人欠けることなく千秋楽を迎えられますように!
■ ベン役:郷本直也コメント
無事に幕を開けることができるのだろうか? 最後まで誰一人かける事なく走り切れるのだろうか? このご時世、そんな不安を抱えながら物作りをしている現場がほとんどだと思います。
われら銀牙カンパニーも万全の態勢、対策を取りながら、なんとかこの日までやってこられました。それだけでも奇跡に近いことかもしれません。
この1カ月強の間、四つん這いになり、滝のような汗を毎日流しながら、踊り歌い叫び続けてきました。われらの思いが無事に皆様のもとに届きますように…。さぁ、いよいよ漢たちの熱い戦いが始まります!
■ 赤カブト役:spiコメント
皆さまこんにちは。spiです。率直に申し上げて、観劇後、僕は皆様に違和感を残したいと思っております。どんな違和感かと申しますと、それは「争いというものに対しての野性の違和感」です。
われわれ人間は争うものだ、仕方がないと教えられてきましたが、果たしてそうなのでしょうか?
派閥と派閥がぶつかり傷つけ合うことは必然なのでしょうか? 優しい心を持ったわれわれ人間は争いに対して違和感があるはずです。
そんな野性の違和感を思い出させてくれるような役回りに徹したいと思っています。楽しみにしていてください。
■ 赤目役:荒木宏文コメント
犬とくまの戦いを描いた舞台「銀牙」の続編が開幕できるところまで来られたことをうれしく思います。この環境下でこの作品を安心して楽しんでいただけるように、細心の注意を払ってまいりました。
この作品は最上級に今、公演するのが難しい作品だと感じています。それは今でも変わっていません。では、なぜやるのか。
私たちは遅れて可能性を潰して出来ることがなくなっていくのを黙って見ていることはできない。私たちは演劇がやりたい。
皆さまには演劇を安心して楽しんで見ていただきたい。この作品をやることが、その未来の形を見つけるとても大切な一手になると思っています。
なので、このまま何も不安を与えることなく千秋楽を終えられるよう、公使共に必要以上に気をつけて参りますので、どうぞ温かく見守っていただけると幸いです。応援よろしくお願いします。
■ リキ役:坂元健児コメント
「舞台の幕が無事に開く」という喜びを今強く感じています。と同時に、千秋楽まで走り切れるのかという不安もあります。長年、舞台をやってきて当たり前だった「始まって終わる」ということがこんなにも難しくて尊いことだとは。
コロナに感謝はしませんが、舞台に立つ上で大切なものをあらためて思い出した気がしています。
この状況の中で劇場にお越しくださるお客様、いろんな理由で劇場にはお越しいただけなくても応援してくださる皆さまのおかげで私たちは舞台に立てます。
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