「野菜をまったく食べない」「食べるときと食べないときの差が激しい」「デザートばかり食べる」など、子どもの食に関する悩みは、本当に尽きませんよね。
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育ち盛りの子どもには、栄養バランスのとれた食事を食べさせたいですし、野菜嫌いなどもなくしたいものです。これから幼稚園、小学校と進めば、給食が出ることも。そのときにしっかりと食育がされている状態が理想ですよね。
そこで今回は、幼児期によくある食悩みの解決策を、元小学校給食料理長で、現在は食の専門家による出張料理サービス「シェアダイン」のシェフを務めるYoshiさんに伺いました。得意料理は、イタリアン、カジュアルフレンチ、給食というのですから期待大!
シェアダインでは最新の学校給食をご家庭の作り置きにアレンジしたメニューを届けるなどしているということから、最後には給食メニューのおすすめのレシピも教えていただきました! ぜひチェックを!
元小学校給食料理長が答えます!子どもの食悩みQ&A
早速、よくある幼児期の食悩みについて、Yoshiさんに尋ねてみました。
Q.子どもがなかなか野菜のおかずを食べないのですが…。
Yoshiさん(以下、Yoshi)「味付けや調理方法を変えてみましょう。
例えば、玉ねぎが苦手でも、豚の生姜焼きに入っているトロっとやわらかくなった玉葱は食べられる子は多いです。しっかりと炒めた玉ねぎは辛味が抜け、自然の甘さが増し、野菜自体がソースのような感覚で食べられてしまいます。
本来、野菜自体はとても美味しいので、私はそれぞれの野菜の特徴を活かした調理を心がけています」
Q.気分によって食べるときと食べないときがあるのですが…。
Yoshi「子どもも大人と同様に、体調や環境の変化などで食欲があるとき、食欲がないときは必ずあります。
食べないときは、無理に食べさせるのではなく、食べられる量を食べさせてあげてください。
ただし、食生活はリズムが大切ですので、ある程度、決まった時間に決まった量を出してベースを作ることが大切です」
Q.野菜を食べさせるコツとして小さく刻むというのをよく耳にしますが、時間もかかりますし、毎回やっていられません。何か他に良いアイデアはありませんか?
Yoshi「口に入りやすいサイズや、はしやスプーン、フォークなど子どもが取りやすい大きさにカットすることも、野菜を食べさせるコツです。
他にも、野菜の繊維を断つように切ったり、キャベツの芯部分はかたいので薄くスライスしたりと、テクスチャーにも気をかけてあげましょう」
Q.子どもが食べるようになる「声かけ」のコツってありますか?
Yoshi「プラスのイメージの声かけであれば何でも良いと思います。食事は美味しくて、楽しくて、幸せなものという根本的な部分が大切です。
“食べさせる”ということに一生懸命になると、つい『早く食べなさい!』と口調が強くなったり、ため息が出てしまったりしてしまいがちですが、そのようなマイナスイメージの雰囲気はNGです。
まずは大人が食事を楽しみ、その姿を子どもに見せ、プラスイメージを感じてもらいましょう。『美味しいね』と一言あるだけでも十分です」
デザートだけ欲しがるときは…?
Q.食事をろくに食べてないのにデザートだけ欲しがるのですが。
Yoshi「食事の基本は、しっかりと朝昼晩の3食を摂ることです。デザートがダメとは言いませんが、まずは食事をしっかり食べてからのデザート、などルール付けが必要です。
デザートの量にも気をつけてましょう。子どもは適量が分かりません。給食でもデザートは人気です。
デザートといっても、シュークリームやアイスを出すわけではありません。手作りが基本で、栄養面や食育面での役割も兼ねています。
例えば地場産の人参を使ったキャロットケーキ、大豆からできる豆乳で作る豆乳プリン、東京野菜の小松菜で小松菜パンケーキなど。そのデザートを食べながら美味しく、楽しんで学ぶことも大切です」
子どもが美味しく食べるメニューのおすすめレシピ「鶏肉のママレード焼き」
子どもと食についての大事な考え方が見えてきた回答でしたね。
そこでYoshiさんに、子どもが喜んで食べるとっておきのおすすめレシピを教えていただきました。
「鶏肉のママレード焼き」
【材料】
【作り方】
- ジッパー付きビニール保存袋に鶏肉、すべての調味料を入れ、30分程度冷蔵庫で寝かせる。(このまま冷凍保存も2週間ほどまでOK)
- フライパンにサラダ油をなじませ、皮面から中火で焼いていく。漬け汁は後で使うのでとっておく。
- 皮に焼き色がついたらひっくり返して、残した漬け汁と水1/2カップを入れてフタをし、蒸し焼きに。タレがとろっとしてきたら完成。
一緒に玉ねぎやパプリカなどの野菜を炒めると、彩りも鮮やかで、より美味しく食べられるそうですよ。野菜嫌いの子にも試す価値がありますね!
給食の人気メニューのレシピ「ふわふわトウフつくね」
続いては、YOSHIさんの給食メニューのうち、子どもたちに人気だったメニューのレシピをご紹介! これは大人でも惹かれちゃうメニューです。ぜひ作ってみましょう!
給食の人気メニューのレシピ「ふわふわトウフつくね」
「ふわふわトウフつくね」
【材料】
<つくね>
- 鶏ひき肉 100g
- 豚ひき肉 100g
- 木綿豆腐 60g
- 卵白 1個分 ※卵黄は取り分けておき、大人用に。
- 長ねぎのみじん切り 1/4 本分
- おろししょうが 小さじ1
- パン粉 大さじ2
- 片栗粉 大さじ1
- 味噌 大さじ1
- サラダ油 少々
<タレ>
- しょうゆ 大さじ2
- みりん 大さじ2
- 砂糖 大さじ1
【作り方】
- つくねの材料をすべてボールに入れ、粘りが出るまでよくこねる。その後、30分冷蔵庫で寝かせる。
- 食べやすい形に形成し、サラダ油をしいたフライパンで両面を中火で焼く。
- 両面に焼き目がしっかりついたら、タレの調味料をすべて入れて、絡めながら焼いたらできあがり。
大人はシソの千切りや、梅肉などのせていただくのも美味しいそうですよ。
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子どもの食悩みのアドバイスと共に、子どもが喜ぶうえに簡単に作れる2つのレシピも伝授いただきました。給食の味、ぜひ家庭でも試してみてくださいね。
【取材協力】Yoshiさん
出張シェフのサブスクサービス「シェアダイン」シェフ
栄養士、調理師、専門調理師(給食特殊調理)
栄養士専門学校卒業後フードサービス会社に入社。元学校給食料理長。調理技術講師や食育セミナー活動も行っている。その他、書籍やテレビドラマの撮影協力などにも参加。
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