滑走路1本の空港としては、国内で最多発着数を持つ福岡空港。その割に展望デッキはウーン…というのは過去のハナシ。日本一飛行機に近いのがウリの新デッキは、利用者が楽しめる工夫が凝らされていました。

2層構造 広さは旧デッキの4.5倍に

滑走路1本あたりの発着数で国内ナンバーワンを持つのが、福岡空港です。2016年(平成28)年時点でもその発着回数は約17万6千回。総発着数では羽田、成田、関西につぐ全国4位ではあるものの、上位3空港は滑走路が複数あります。

加えて、都市部に隣接する福岡空港の運用時間は7時から22時までとなっており、そこから単純計算すると、1時間あたり約32便。2分に1回以上は飛行機が離着陸していることになります。

ところが、そのような空港の状態に対して、2020年の夏までは国内線ターミナルの展望デッキは充実しているとはいえませんでした。ところが現在、その様子が大きく変わり、「日本一飛行機に近い展望デッキ」(福岡国際空港)になったといいます。

2020年8月にオープンした国内線ターミナルの新展望デッキは、旧デッキの約4.5倍の面積を持ち、3階と4階にまたがる2層構造になりました。とくに3階のデッキ中央部分は、駐機場側に突き出ていることから、ターミナル前を横切って地上走行する飛行機を間近に見ることができます。大型機であれば、主翼の端がすぐ目の前……といった光景になるでしょう。

空港に聞く 各所に凝らされた工夫とは

同空港を運営する福岡国際空港によると、設計は、2020年1月に完了した国内線の再整備工事の一環で、2012(平成24)年から2014(平成26)年にかけて行ったとのこと。

デッキの3階は、再整備で新設されたレストランエリアとつなげることでエンターテインメント性をアップしたそうです。また利用者の要望を受けて、旧デッキではガラス張りのフェンスだったのをワイヤーフェンスに変えることで、写真撮影もしやすくしたといいます。

また、1階バスラウンジ(制限エリア内)は待ち時間に、2階のフィットネスジムからはトレーニングしながら、それぞれ駐機している飛行機を真横から見られるレイアウトにしており、デッキ以外でも機体が見やすくなっています。

展望デッキには685個のLEDが設置されており、夜は滑走路の航空灯とあわせて、イルミネーションスポットになるような工夫も。さらに4階にはデッキ隣接のビアガーデン(ビアマルシェ)「ソラガミエール」が設置されるなど「夜も楽しめる空港」へと変貌しています。

なお10月19日(月)からは、展望デッキ4階にデッキ上を小さな滑走路に見立て、全長3.3mの巨大飛行機クッションを設置した「スカイプレイグラウンド」がオープンしており、これによりさらにパワーアップした施設となったそうです。

新しくなった福岡空港の展望デッキから見たJALとANAの飛行機(2020年10月、乗りものニュース編集部撮影)。