10月24・25日の週末映画動員ランキングは、先週に引き続き『劇場版「鬼滅の刃無限列車編』が圧倒的な数字を記録している。

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■100億円突破の『劇場版「鬼滅の刃無限列車編』が首位キープ

首位キープの『劇場版「鬼滅の刃無限列車編』は、土日2日間で動員227万3000人、興収30億4100万円をあげ、前週対比でわずか-9%という好調ぶり。しかも、累計で動員798万人、興収107億円を突破しており、公開から10日間での100億円超えは文句なしの歴代1位というペースの早さ。

また、邦画、洋画を合わせた国内の歴代興収ランキングでも、公開2週目にして32位にランクイン。今後、1位の『千と千尋の神隠し』(01)が記録した308億円、2位『タイタニック』(97)の262億円、3位『アナと雪の女王(13)の255億円にどこまで迫れるのか、そして、追い抜くことができるのか。一時も目が離せない状況になっている。

新作からは、吉高由里子横浜流星がW主演した『きみの瞳(め)が問いかけている』が動員9万8000人、興収1億3100万円をあげて2位に。10~20代の若い女性を中心に集客し、初日から3日間の累計では動員15万人、興収2億円を超える好スタートを切っている。

このほか、多部未華子岸井ゆきの、美村里江、岩田剛典らが出演した『空に住む』は9位、辻村深月のヒューマンミステリーを河瀨直美監督が映画化した『朝が来る』が10位となった。

既存作品では、公開から6週目を迎えた4位の『TENET テネット』が累計で動員150万人を、同じく公開から6週目となる6位の『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は累計興収15億円を突破している。

■「ハリポタ」俳優も出演の『キーパー ある兵士の奇跡』がミニシアターランキング1位に

小規模公開作品を対象とするミニシアターランキングでは、『キーパー ある兵士の奇跡』が初登場1位に。本作は、第二次世界大戦後のイギリスを舞台に、元ナチス兵で捕虜となった男がサッカーゴールキーパーとしての才能を見いだされ、かつて敵国だった土地で国民的英雄となった実話を描く感動のヒューマンストーリー。

映画批評を集積・集計するサイトのロッテン・トマトで95%フレッシュの肯定的評価を誇るなど、作品の質の高さがうかがえる。

ちなみに、本作には「ハリー・ポッター」シリーズで、ハリーをいじめるいとこのダドリーを演じたハリーメリングが出演している。イギリスの収容所で主人公らナチス兵士にきつく当たる軍曹という役どころで、「ハリー・ポッター」のころからはかなりスリムになっているが、“嫌な奴”感はいい意味で磨きがかかっている。

続く2位にメル・ギブソンショーン・ペンが共演した『博士と狂人』、3位にニコールキッドマン主演の『ストレイ・ドッグ』がランクイン。また、4位が『鬼ガール!』、5位に『異端の鳥』という順位になっている。

今週末の公開作品には、昭和最大の未解決事件をモチーフにした塩田武士の原作を小栗旬&星野源の共演で映画化した『罪の声』、北村匠海がクラブDJを目指すとんかつ屋の三代目を演じる『とんかつDJアゲ太郎』、さらに人気アニメ「プリキュア」シリーズの最新作『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』などが控えている。これらの作品の動向にも注目したい。

文/トライワーク

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が2週続けて首位をキープ/[c]吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable