日本SF界の巨人・小松左京の大ヒット小説をアニメ化し、Netflixで国内視聴ランキングNo.1を獲得した配信アニメ作品「日本沈没2020」(全10話)。同作を湯浅政明監督自身が編集し再構築した映画「日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-」が11月13日(金)に公開される。同作から、衝撃の冒頭シーン5分間の映像が「ザテレビジョンYouTubeチャンネル」にて独占公開された。

【写真を見る】全編に絶望と希望、再生が入り混じる

■全10話の配信版はNetflixで大反響

DEVILMAN crybaby」でアニメ表現の限界を突破した湯浅政明監督が、日本SF界の巨人・小松左京の大ヒット小説「日本沈没」の初のアニメ化に挑む――。

そんな触れ込みで、本年7月にNetflixで配信開始した配信アニメ作品「日本沈没2020」。“国が失われゆく人々のアイデンティティ”という原作のテーマを残しつつ、2020年現在の日本、そして世界がリアルに抱える事象を、アニメならではのファンタジー性と極めて冷静な視点を交えて描いた衝撃作だ。

同作は、未曾有の事態をごく普通の家族の目線で描く大胆な設定を採用。配信前から絶大な注目を集め、Netflixにて配信開始されると、“語らずにはいられない作品”として国内視聴ランキングのNo.1を記録した。

物語は2020年、突然の大地震が平和な日常の流れていた日本を襲う場面から幕を開ける。歩たち武藤家と近隣の2人を合わせた6人は東京からの脱出を始めるが、刻々と沈みゆく日本列島は、容赦なく彼らを追い詰めていく。

幾多の生と死、出会いと別れの果てに、生き残った彼等が見る“未来”とは…?

湯浅監督のもと、脚本を吉高寿男、音楽を牛尾憲輔両氏が担当。サイエンスSARUがアニメーション制作を手掛け、声優陣には上田麗奈村中知佐々木優子てらそままさき吉野裕行森なな子小野賢章、佐々木梅治らが顔をそろえる。

■強烈な地震シーン、そこからの再生とは…

冒頭、描き出されるのは武藤家の一家4人のとある日常。母・マリ(佐々木)は飛行機で羽田を目指し、将来を期待される陸上部員・歩(上田)は練習に没頭。小学2年の長男・剛(村中)は自宅でゲームに夢中で、父・航一郎(てらそま)は工事現場で高所作業の真っ最中。

そんな日常を、突然の揺れと地震速報が襲う。続けてやってきた、大きな地鳴り。次の瞬間、武藤家はそれぞれの場所で未曾有の事態に襲われる。

前半では、大災害の後に襲い来る、究極の危機に直面した衝撃的な日本の姿、目をおおいたくなる“恐怖と脅威”の数々が描かれる。いまだ脳裏に震災の記憶を生々しく残す私たち日本人にとって、冒頭で描かれる地震シーンのインパクトは強烈だ。目をそむけたくなる人もいるかもしれない。

後半にかけては一転、絶望的な状況の中でも立ち上がり、再生に向かって進もうとする、さまざまな人の姿、彼らの“生きる”という力強いメッセージが、アニメーションならではの躍動感あふれる映像とともに、リアリティーを持って迫ってくる。

配信版公開後、さまざまな賛否の声が上がった本作。だが、実際に視聴したファンからは「この作品で描かれる希望は本物だ」「ヘビーだけど、見る価値のある作品」「幾度も訪れる絶望の中にかすかに差し込む希望に心洗われた」といった声も寄せられている。

沈みゆく日本、人々がどこへ向かい、目の前の事態をどう見つめるのか。否応なく究極の選択を突きつけられた人々が向き合う“現実と再生”の物語だ。

映画「日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-」本編冒頭10分映像を公開!/(C)“JAPAN SINKS : 2020”Project Partners