12月20日に開催される『M-1グランプリ2020』決勝戦で引き続き審査員を務めることになった松本人志(ダウンタウン)が、11月6日にTwitterでつぶやいた言葉が反響を呼んでいる。かねてから噂される「お笑いグランプリは2位が売れる」という都市伝説があるが、このたびは松本の『M-1』に対する持論から昨年のぺこぱを思い浮かべた人が少なくないようだ。

M-1グランプリ2020』決勝戦は、松本人志をはじめオール巨人上沼恵美子立川志らく礼二(中川家)塙宣之(ナイツ)富澤たけし(サンドウィッチマン)という昨年と同じ7人が審査員を務めることが発表された。2018年大会から3年連続で同じ顔触れとなる。

“漫才日本一”を決める『M-1』で勝敗を左右する審査員の重圧は、これまで7人が採点に悩む姿や言葉を選びながらのコメントからうかがわれた。そんななか松本がTwitterで「たしかに審査員って大役やと思う。でもオレはわりとクールに考えてたりもする」と明かしたのである。

「だって優勝しなくてもオモロイやつには必ず陽があたる。それがお笑い」という松本の言葉に、フォロワーから「“世の中が放っておかない”って感じですよね」、「人生においても同じことかもです! それぞれ頑張ってて優勝しなくても 前向きに生きる人には陽が差しますね 周りを明るくするから」と共感する声が寄せられた。

昨年の『M-1グランプリ2019』では最終決戦にミルクボーイかまいたちぺこぱの3組が勝ち上がり、得票はミルクボーイ「6票」、かまいたち「1票」、ぺこぱ「0票」という結果になった。松本人志が投票したかまいたちは優勝を逃したが、『M-1』以降のバラエティでの露出やYouTubeによる活動を見れば健闘していると言えるだろう。

なかでも得票が無かったぺこぱは3位となったが、ミルクボーイかまいたちに比べてもバラエティやCMなど露出度で負けてはおらず、何より11月5日に発表された『2020ユーキャン新語・流行語大賞』ノミネート30語に「時を戻そう(ぺこぱ)」が選ばれたことから人気度の高さは明白だ。

松本が「優勝しなくてもオモロイやつには必ず陽があたる」とツイートしたところ、「だね! でも俺なんか面白さがまわりとズレてるかも ミルクの味しなかったもん」、「最近かまいたちおもしろいです」という声があるなか「ぺこぱも3位だけどいっぱい仕事してるしね! 今年も楽しみだー!」、「ペコぱとかも決勝でミルクボーイに敗れてますけど TVには同じくらい出てますもんねぇ」という声が見受けられた。

実は『M-1グランプリ2008』でNON STYLEが優勝したものの、2位のオードリーが先にブレイクしたことから「お笑いグランプリは2位が売れる」という説が囁かれた。当時はNON STYLEがバラエティでのトークがネックとなり、オードリーに人気を奪われたからである。

松本人志の持論や「お笑いグランプリは2位が売れる」という都市伝説を念頭に、過去の『M-1』を振り返ると興味深い。

第1回(2001年)で優勝した中川家をはじめ翌年から、ますだおかだフットボールアワーアンタッチャブルブラックマヨネーズチュートリアルとその年の優勝者は活躍を続けている。第7回(2007年)に敗者復活戦から優勝したサンドウィッチマンブレイクまで時間を要したが、今や他を凌ぐ人気ぶりだ。

しかし第8回(2008年)で優勝したNON STYLEが2位のオードリーに人気で抜かれれば、第9回では優勝者のパンクブーブーよりトーク力をつけたNON STYLEの方が後の人気で上回った。その頃から優勝者が必ずしも売れないケースが出はじめたのである。

松本人志ツイートには、「サンドウィッチマンが陽があたるまでは長かったけど報われる日が訪れましたしね笑」、「まあね、オードリーとか千鳥も逃したのに売れたしね」といった声が寄せられるなか、「今年のM-1も、審査員松本さんが、思わず、やべっ!と言ってしまうほどのコンビが現れることを期待します」という声が見受けられた。

これはミルクボーイによるコーンフレークのネタを見て松本が思わず「やべぇ」と口にしたことを例にあげて、新たなコンビへの期待を表したのだろう。それでも松本は最終決戦でかまいたちに投票したのだから「オレはわりとクールに考えてたりもする」という採点時の心境がうかがわれ、『M-1グランプリ2020』はどのような展開になるのか期待が高まる。

画像2、4枚目は『M-1グランプリ 2018年11月24日付Twitter「M-1グランプリ 2018年の審査員はこちらの7名です」、2020年1月9日付Twitter「勝者がいれば敗者がいる。」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)

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