以前、回想法を実践する機会にと、お墓参りについて提案させて頂きました。

昭和~平成~令和となり、世の中のしくみや考え方などがすっかり変わったと思います。私も昭和生まれのひとりとして痛切に感じています。そんな中、先祖代々のお墓を守っていくことが困難になって、「墓じまい」を余儀なくされる一家も珍しくない時代になりました。

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私は50歳過ぎまで、グラスやジョッキ1杯のお酒に含まれているアルコールの量などお構いなしで、父のように呷る飲み方でした。父親譲りってやつですかね?単純に飲み干したお酒の量が飲酒のバロメーターとなっていました。適度な量のアルコールを飲むのなら、グラスに含まれるアルコールの含有量を低くして飲めば、からだにやさしい飲み方になる。

今は日本人の日本酒離れが進んでいる。そこで日本酒を生一本で飲むのではなく、カクテルみたいに何かと割って飲むことを、酒造会社や飲食店が消費低迷の打開策にしているようです。(※1)カクテルといえばスペインのサングリアがあるように、アルコールをカクテルにする楽しみ方は海外の方々も受け入れ易いでしょう。

故人への追悼と極楽浄土で無事に成仏するようにと、読経によって弔問する僧侶が住むお寺。墓じまいによってそれまで属していた檀家から外れる「離檀」は、お寺にとってはお布施が減ることにつながります。

伝統的な幼稚園の経営も、競合の台頭や少子化が進んでいることもあって厳しい状況です。

そこで最近はお寺もいろいろな企画を練って、収入源を増やす努力が伺えます。たとえば僧侶を「美坊主」と称して、身近で親しみのあるイメージをアピールするために写真集を出版しています。人間関係でお悩みの女性の相談相手になる場所にもなるカフェバーの経営に乗り出している、全国的にネームバリューのある寺院があります。

新型コロナ対策としてテレワークが推奨されています。昼の時間は営業していないバーやクラブの店内を簡易的なワークスペースとして活用してもらうサービスがあります。開いている客席や客室をスマホアプリで予約できるカフェやレストラン、ホテルもあります。「スペースシェア」ってやつですね。

お寺も法事やお坊さんの修行などを除いて遊休となっている空間を有効活用するサービスに参入しています。本堂の広い空間や修行で留守にしている宿院を仕事場として提供するのです。(※1)

ちょっと話は逸れますが、若者の間では「ながら××」の行動習慣をよく見掛けます。私も学生時代はラジオの深夜放送を聴きながら受験勉強する(?)のが並みの光景でした。果たしてその効果があったか?と問われると返事に戸惑ってしまいますが・・・。今の私は年を取ったせいなのか?静寂を必要とする場面が多くなりました。

小説「女の一生」や「米百俵」で有名な山本有三さんは、井の頭公園にほど近い閑静な洋館(今は記念館となっている)を執筆場所にしていました。未完の代表作「路傍の石」を書き進めることができたのでしょう。(※2)私はジョギングで通り掛かる度に、その頃は今以上に森閑とした環境だったのだろうと想いを馳せています。

確かにお寺の境内は静かでしんとしています。雑念が取り払われる雰囲気。そしてストレスから解放され仕事モードに切り替えて集中できそうですね。

その要因はお堂の静寂さだけでなく、もう一つ「香り」も手伝っているのでは?と思います。リラックス法の代表格ともいえる「アロマセラピー」と聞くとピンと来る方もいらっしゃるでしょう。

仏壇に供えるお線香。お線香には香原料として「白檀」が用いられているものがある。実際に白檀の香りによって、自律神経の交感神経活動(緊張・興奮状態)が抑えられて、副交感神経(リラックス状態)が優位になったという報告もあります。(※3)

むかしからお線香が焚かれて、その香りがお堂の壁や仏具に染み付いている。白檀と限定しなくても、そのほのかな香りが空間に広がって、息抜きと注力することができるのではないでしょうか。

シェアスペースにお寺を選んだ方々。祭壇の本尊様も各々の「お勤め」(仕事ぶり)を見守っています。

その努力実って、生産性が向上しますように。

【出典】
(※1)2020年9月11日 読売新聞 くらし
(※2)三鷹市山本有三記念館パンフレット
(※3)Japanese Journal of Nursing Art and Science Vol. 9, No. 3, pp 34–39,2010
 東北大学大学院医学系研究科保健学専攻看護アセスメント学分野 芳賀麻有 丸山良子

[文:健康わくわくサイト 人生100年時代に役立つトレヴィアをお届けします]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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株式会社SOily 代表取締役 岡本 頼幸

岡本 頼幸

幼少時代から生命の不思議に取り付かれてきました。
生体の分化発生の不思議を研究 ~ 免疫検査を通しての患者様への想い ~ 医療・健康機器のユーザー様から頂いた奉仕の心・・・。
これらのことから医療・健康の大切さを、長年にわたって実感して参りました。
今、予防医療というポピュレーションストラテジーが重要になっています。
更に「競技スポーツ」に「健康スポーツ」という親しみ易い概念も取り入れようとしています。
みなさまが人生の目的を達成するために大切な、「健康」についてのトレヴィアをお届けしたいと思っています。
みなさまの目となり耳となりそして足となって得た豆知識を、私の経験を交えてできるだけ分かり易くお伝えできれば幸いです。

テレワークにふさわしい場所「遊休空間の活用」