明るくて前向きなお姉ちゃんのラブストーリー「姉ちゃんの恋人」(毎週火曜夜9:00-9:54フジテレビ系)に出演中の井阪郁巳。有村架純が演じる主人公・桃子と同じホームセンターに勤める同僚・山辺新之助を演じている。

【写真を見る】端正な顔立ちの井阪郁巳。舞台でも活動している

今回はそんな彼の素顔に直撃! ドラマについて共演者について、最近の気持ちの変化など語ってもらいました。

――「姉ちゃんの恋人」に出演が決まったときの感想から教えてください。

本作は岡田惠和さんが脚本を担当されているのですが、岡田さん脚本の作品に出られる!ということがすごくうれしかったです。「あまちゃん」(2013年NHK総合ほか)からですが、朝ドラが大好きで、もちろん「ひよっこ」(2017年NHK総合ほか)も見ていて大ファンだったんです。その上、有村架純さんが主演! うれしいなんてもんじゃなかったです。

――岡田脚本の魅力は何だと思いますか?

登場人物に誰ひとりイヤな人がいず、優しい世界なんですよ。その世界観が大好きで。本作は、こういう世の中だからこそ家族と過ごす時間の大切さや愛おしい人を大切にする大事さなどが描かれているのも素晴らしいと思いました。コロナ禍で他人と一緒にいる喜びを知った私たちが共感できることがたくさんある。第1話では同僚と久しぶりに居酒屋に行くシーンがあったのですが、飲み会で爆笑している時間がただの時間でなく愛おしい時間だと感じさせる雰囲気があって、すごくよかったです。やはり作品全体から優しさが漂ってくると思います。

――初回から“ハロウィンマン”の着ぐるみを着ていた新之助ですが、どういう人物だと思いますか?

新之助は何かあるごとにすぐに落ち込むヘタレなんですが、そのヘタレネガティブではなく、「また新之助が悩んでいる」と職場の人がつっこめる明るいものなんですよ。ある意味、ムードメーカーだなと思って演じています。そして実は野心があったり目立ちたいと思っているんじゃないかなって(笑)。きっと少しアプローチを変えたらモテるんだと思うんですがそれを感じさせてはいけないなと思い、猫背にしてどことなくくすぶっているような雰囲気を出しています。同じ職場の省吾(那須雄登・美 少年/ジャニーズJr.)は、野球でいうところの四番ピッチャーみたいなキラキラ系なので、そんな彼に少し憧れがあるような感じで演じています。

――現場の雰囲気はいかがですか?

みなさんすごく気さくで楽しいです。ムードメーカーは有村さんと小池(小池栄子)さんかな? 最初はテレビで見ていた方ばかりなのでどうしよう…と思っていたのですが、プロデューサーさんから「みんなが仲良くなるきっかけを作ってよ」と言われ、積極的に話しかけていったんです。そしたらすぐに話しかけてくれるようになって。小池さんは本当に壁がなく色んな話をしくれます。有村さんは番宣のため色んなクイズ番組に出演するので、その練習としてみんなでクイズを出しあったりしてそんなクイズをすらすら答えている有村さんや小池さんはすごいなって思います。

――同僚の省吾を演じている那須雄登さんとは同世代で同性、仲良くされているのですか?

めちゃくちゃ仲いいです。僕たち若手なので、イスがないときはお姉様方に席を譲って立っていたり(笑)。2人とも韓国ドラマにハマっているので、毎日、そのキャラクターの写真をメールに貼り付けたりしながら連絡を取っています。 年齢は僕の方が上なんですが、年齢差は感じないです。すごく楽しいです。

――同じ事務所の先輩である藤木直人さんも出演されていますね。

実は藤木さんとは以前、事務所パーティでお話ししたことがあるんです。そのとき、朝ドラの「なつぞら」(2019年NHK総合ほか)の撮影に入っておられたので、朝ドラについて色々とお話をさせていただいたんですよ。そして最後に2ショットを撮らしていただき、「共演できるようになるまでスマホの待ち受けはこの写真にします!」と伝えて。そして今回初共演。すぐにスマホの待ち受けを見せたら、笑ってくれましたね(笑)。その後、藤木さんが釣りが好きとのことで釣りを教えてもらったり、同じスマホゲームをしたりと仲良くさせていただいています。とくにスマホゲームは、毎日ギフトみたいなものを贈り合っているんですよ。その毎日ギフトは60日連続で続けると親友になれるので、今は親友を目指しています(笑)。ちなみに今の夢は「おしゃれイズム」(日本テレビ系)に出演すること。もし叶ったらぜひ一緒に釣りロケに行きたいです。それまでに有名になりたいですね。

――「あなたの番です」(2019年日本テレビ系)以来の連続ドラマ出演ですが、「あなたの番です」に出演して環境が変わりましたか?

ありがたいことに“あな番”を見てくださっていた人がすごく多く、ご飯に行ってもサラリーマンの男性に「もしかして…」と言われたりしています。影響力ってすごい。そして僕の変化としては、演じたクオンはベトナム人の青年だったので、ベトナムに興味が出ました。コロナ禍になる前にベトナムに行ってきましたし、日本にあるベトナム料理屋さんにはかなり通っています。役を演じることで今まで知らなかった世界を知っていけるのはすごく楽しいです。

――ベトナム旅行はひとりで行ったのですか?

そうです。もうノープランで行って、ホーチミンをぶらぶらしていました。向こうはバイクと車の交通量が半端なく、道を歩くのもすごく大変なんですよ。途中で、歩いて目力で渡るぞというのを伝えながらゆっくり歩けばいいんだとコツをつかんだら楽しくなりましたね。あと、メコン川ツアーがあったので参加したのですが、ここで日本人大学生の子と知り合いになり、一緒に観光しました。彼は一眼レフを持っていて色んな場所で撮ってくれたりしたのですが、途中で「何の仕事をしているのですか?」と聞かれて…。隠すのもあれなんで「役者をしている」と言ったら「あれって?」って目が変わったんですよ。そのときの彼の思考は、俳優→ベトナム→クオン…で(笑)。「“あな番”出ていましたよね! てかクオンって日本人だったんですね~」ってベトナムの地で言われました(笑)。みんなが見ている作品に出られて僕を知ってもらえて、すごくいい経験になりました。

――コロナ禍を経験して、仕事に対する意識は変わりましたか?

自分を見つめる時間があったのは、僕にとってすごく有意義でいいものでした。これまで演技で「よかったね」と言われることはあったのですが、最近は「面白いな」と言われることが増え、自分では分かっていないのですが何か脱皮できた気がしています。そして、仕事をより好きになりました。作品を通して僕を知ってくださった方に、より“井阪郁巳”を知ってもらおうとSTAY HOME中は、Instagramライブ配信をしたり、自分磨きをしたりしましたね。あと、部屋に固定カメラを仕掛けて、普段の素の自分を研究しました。それで分かったのが、めちゃくちゃひとり言が多いって事。ちょっと怖くなりました(笑)。一番不可解だったのは、ドラマを見ているときに「どうしてだよ!」とツッコんでいたんですよ。ドラマの内容的にそんなツッコむものでもないし、何よりもいつもは関西弁なのに標準語になっていて…。もうこれはめちゃくちゃ不思議。でも人って、その場で起きていることと考えている事ってつながっていないことが多く、無意識で色んな事をしているのかもしれないと思いました。こういうことが芝居で役に立てばといいなと思います。

――先ほど、売れて「おしゃれイズム」に出たいとは言っていましたが、将来の夢などありますか?

おしゃれイズム」は絶対ですが、あと野球の始球式にも出たいです。学生時代に野球をしていたこともあり、マウンドで投げたい! そのために休みの日は壁に向かって硬球を投げて練習しています。出るからにはいい記録を残したいので。まぁまだ出るとは決まっていないですが(笑)

――最後に「姉ちゃんの恋人」の見どころを教えてください。

素敵なキャラクターが繰り広げる心温まる物語なので、まず作品を楽しんでいただきたいです。その中でハロウィンマンになったりとちょこちょこツッコミどころのあるキャラクターの新之助を楽しんでいただけたら。この作品のピースになっていることがうれしいので、ぜひ作品全体を楽しんでください。そして新之助きっかけで僕を知っていただけたらうれしいです。

取材・文=玉置晴子

「姉ちゃんの恋人」出演中の井阪郁巳/撮影=広ミノル