株式会社ロフトワークは、一般社団法人 全国木材組合連合会の後援・林野庁補助事業の支援の元、国産材の需要創出・利用拡大を支援するプロジェクト「WOOD CHANGE CHALLENGE(ウッド チェンジ チャレンジ)」を立ち上げ、2020年11月から2021年3月まで“国産材を活用するアイデアアワード”・“異分野のクリエイターが集う合宿”を中心に各種施策を実施します。

主催:株式会社ロフトワーク
後援:一般社団法人 全国木材組合連合会
令和2年度補正予算林野庁補助事業

先人が植え育てた価値ある資源である国産材は、現在大き く育ち、まさに使いどき。森林の持続的なサイクルを保つためには、成長した木をタイミング良く伐って、使って、植えて、育てる必要があります。これまで、建設や建築、製品など、専門的なアプローチで、国産材の価値を再考し活用を促進する取組は行われていましたが、まだまだ国産材の価値を“チェンジ(変換・転換・更新・拡張)”する余地はある、との考えからこのプロジェクトは始動しました。

■「WOOD CHANGE CHALLENGE」プロジェクト
本プロジェクトでは、国産材にスポットを当て、クリエイターによるチェンジ(変換・転換・更新・拡張)に挑戦します。これまでも木材を使ってきているクリエイターだけではなく、「なんだか木が気になる」「ただただ木を偏愛している」など木材に関心を持った異分野のクリエイターやデザイナー、プログラマーたちの参加を求めます。プロジェクトの中心となるのは、国産材を活用するアイデアアワードの「WOOD CHANGE AWARD」と、異分野のクリエイターたちが合宿しアイデアに磨きをかけプロトタイプ制作を行う「WOOD CHANGE CAMP」の2つです。その他にも、クリエイターたちが国産材の魅力に触れることでインスピレーションをかきたてる作品展示 「WOOD CHANGE Exhibition」や、著名クリエイターらが参加するトークイベント「WOOD CHANGE Meetup」。そして来年3月には、アワードの受賞作品やプロトタイプ展示(内容によってはタブレット端末での映像展示)を通して一般の方が、国産材の無限の可能性を体感できる展示会を代官山蔦屋書店にて実施。国産材の可能性を生み出すクリエイティブプロジェクトが始まります。

▼「WOOD CHANGE AWARD」とは
国内外より未発表の作品やプロトタイプ、コンセプトスケッチやサービスまで幅広くアイデアを募集するクリエイティブアワード。国産材にクリエイティブをかけあわせ、「もしかしてこんなに変わるかも(Would change)」という自由奔放なアプローチを集めます。国産材に無関心な人々、そのひとりひとりの小さなまなざしや意識に変化を起こし、大きな課題解決へとつなげる。そんな木と人との物語がはじまる、”Would Change”なアイデアを募集 しています。

▼「WOOD CHANGE CAMP」とは
飛騨での二泊三日のインプット&アイディエーションを実施する「WOOD CHANGE CAMP」。「メンター」+「木の専門家」+「公募クリエイター」でスペシャルチームを結成し、アイデアのアウトプットに磨きをかけていきます。公募クリエイターは、木に何らかの可能性やモチベーションを感じている方であれば、木工の経験や実績は不問。公募クリエイターの選出は、用意された選考課題に対して提出されたアイデアをもとに選定されます。


■「WOOD CHANGE CHALLENGE」プロジェクトの全体像
▼「WOOD CHANGE AWARD」
【募集テーマ】
「木へのまなざしを変えるアイデア」
1. 木の特性の活かし方をチェンジ
2. 木と人との関係性をチェンジ
3. 木を使うことへのイメージをチェンジ
【募集対象】
国産材の利用拡大や新たな利用につながる、コミュニケーション/プロダクト/サービスや仕組みに関するアイデア
カテゴリーは不問。カタチのない活動、プロジェクト、パフォーマンスもOKです。
※2021年2月末時点で製品化されているアイデアは募集の対象外となりますので、ご注意ください。
【募集期間】
2020年11月18日(水)~2021年2月15日(月)
【賞】
Gold、Silver、Bronze 各1アイデア
ピックアップ賞 3アイデア
【備考】
応募費用は無料で、応募点数も制限無し。応募方法や参加資格などの詳細は、以下URLご参照ください。
URL:https://awrd.com/award/woodchangeaward

▼「WOOD CHANGE CAMP」
【募集対象】
国産材の利用を大胆にチェンジするクリエイター
【応募資格】
国内居住の個人またはグループ
※国籍不問 ※グループの場合は最大4名まで
【募集期間】
2020年11月18日(水)~12月15日(火)
【賞】
2021年3月5日(金)の授賞式にてプレゼンテーションを実施
一般投票により「ベストチーム賞」を選定
【備考】
選出者は、2021年1月に飛騨でのキャンプに参加した後、プロトタイプの制作を行います。(40万円までのプロトタイプ制作費を支援)
応募方法や参加資格などの詳細は、以下URLご参照ください。
URL: https://awrd.com/award/woodchangecamp

「WOOD CHANGE Exhibition / WOOD CHANGE Meetup」
▼WOOD CHANGE Exhibition
国産材との接点のなかったクリエイターとの接点をつくるため、応募のインスピレーションにもなる作品展示。2020年12月中旬から2021年2月上旬までに、東京、京都、名古屋にて順次実施予定。
▼WOOD CHANGE Meetup
2020年12月19日(土)、東京のFabCafe Tokyoにて実施するトークセッション。国産材の特徴や魅力、取り巻く状況・実態を広く周知することを目的とし、「WOOD CHANGE AWARD」審査員やプロジェクト担当者、著名クリエイターが参加予定。

「WOOD CHANGE AWARD / WOOD CHANGE CAMP」作品の授賞式・展示会
2021年3月上旬に「WOOD CHANGE AWARD」、「WOOD CHANGE CAMP」に関する授賞式をオンラインにて、展示会を代官山 蔦屋書店・建築デザインフロアにて実施予定。
▼授賞式(オンライン)
受賞作品の表彰、審査員による講評、CAMP参加クリエイターチームによるピッチ(一般投票受付でのベストチーム選出) を実施予定。
【開催日】 2021年3月5日(金)
▼展示会
代官山 蔦屋書店にて、建築デザインのコンシェルジュによるディスプレイで、一般の方々向けの受賞作品展示を実施予定。(内容によってはタブレット端末での画像/映像放映で展示)
【開催日】2021年3月5日(金)~3月18日(木)

▼ AWARD審査員プロフィール

永山祐子
建築家
1975年東京生まれ。1998年昭和女子大学生活美学科卒業。 1998−2002年 青木淳建築計画事務所勤務。2002年永山祐子建築設計設立。
http://www.yukonagayama.co.jp/
(ポートレットクレジット:木内和美)


秋吉浩気
建築家 /メタアーキテクト /VUILD株式会社代表取締役CEO
2017年にVUILDを創業し。「建築の民主化」を目指す。主な受賞歴にSDレビュー (2019年)、U-35 Gold Medal賞(2019年)、グッドデザイン金賞(2020年)。




佐藤ねじ
アートディレクター/プランナー
1982年生まれ。小さくてもいいから新しい発見「0→0.1」を多く見つけていくことを目標に株式会社ブルーパドルを設立。主な受賞歴に、文化庁メディア芸術祭、Yahoo Creative Award グランプリ、グッドデザイン賞BEST100、TDC賞など。


若杉浩一
武蔵野美術大学 造形構想学部 クリエイ ティブイノベーション学科 教授
九州芸術工科大学芸術工学部工業設計学科卒プロダクト、インテリア、建築、ソーシャルデザイン2002年より日本全国スギダラケ倶楽部を立ち上げ、地域とデザインの可能性を模索してる。



林野庁 木材利用課長 応援コメント
日本国土の約7割は森林。このうち約半分が戦後、人の手で植えられた人工林です。この人工林が今、利用期を迎えています。この人工林を「伐って、使って、植えて、育てる」というサイクルで維持していくことが日本の山を守るためにとても大切です。日本の未来を担う若い世代に、新しいアイデアで国産材を使い、もっと森とつながってほしいと考えています。
「WOOD CHANGE CHALLENGE」を通して、クリエイターが今までにない新しい国産材の使い方や、可能性のアイデアを出していくことで、国産材を使うことが環境によく、カッコいい!オモシロイ!と感じてもらえることを期待しています。

▼ 参考データ
1. 2025年の国産材供給・利用目標量は、総需要量の約50%にあたる40百万m³(2014年実績の約1.7倍)

林野庁では、2025年の国産材と輸入材を併せた総需要量を79百万m³と見通し、国産材の供給及び利用量の目標を2014年実績の約1.7倍にあたる40百万m³、つまり総需要量の約50%を国産材供給・利用の目標としています。 (直近2019年の国産材供給・利用量は31百万m³、国産材と輸入材を併せた総需要量に対し約38%です)
参考:「森林・林業基本計画(2016年5月)」、「令和元年(2019年)木材需給表(2020年9月)」

2. 人工林の利用期と、「伐って、使って、植えて、育てる」必要性
人工林の半数以上が、一般的な主伐期である10齢級(50年)以上と本格的な利用期を迎えており、2020年時点には、10齢級以上の主伐期を迎える人工林は約7割と見込まれるなど、森林資源はかつてないほどに充実しています。一方で、人工林は植栽した木を間引きして密度を調整する「間伐(かんばつ)」といった手入れを行わないと、木立の間に日光が差し込まず下草が生えないなどにより土壌が失われたり、土砂崩れの原因となったりします。また、適切な伐採が行われないと、新しい木が植えられず高齢の木々ばかりとなり二酸化炭素の吸収量が低下するなど、森林の持つ多面的機能の低下につながってしまいます。人工林を伐って使うとともに、植えて育てることを進めていくことで、未来につながる森林の持続的なサイクルが保たれるのです。
参考:「平成29年度 森林・林業白書」、政府広報オンライン「木材を使用して、元気な森林を取り戻そう!(2018年3月)」、林野庁HP「木づかい運動でウッドチェンジ

3. 現状の課題と、「WOOD CHANGE CHALLENGE」の目的
木材自給率の目標約50%を目指すためには、国産材への関心を高めること、国産材の需要を高めることが必要です。これまで、建築、製品など、専門的なアプローチで、国産材の価値を再考し活用を促進する取組は行われていましたが、まだまだ国産材の価値を“チェンジ(変換・転換・更新・拡張)”する余地はあるとの考えから「WOOD CHANGE CHALLENGE」プロジェクトは始動しまし た。国産材需要を拡大することにより、主伐と再造林による循環を確立し、次世代にも充実した森林資源を継承、林業の成長産業化を実現するとともに森林の公益的機能を持続的に発揮させるため、本プロジェクトを実行していきます。

配信元企業:株式会社ロフトワーク

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