コロナ禍のなか、家で楽しめる絵本が注目を集めているようです。そこで、読み聞かせイベントなどに参加している劇団「ママーズ」のメンバーがオススメする、読み聞かせに適した絵本を紹介したいと思います。

元保育士が教える!園児に読んで人気だった「おすすめ絵本」11選

ママーズは、子どもが生まれても活動を続ける女優さんたちによって結成された劇団にため、実践に即した作品がピックアップされました!

【推奨年齢0歳の絵本】音と絵の融合が子どもを夢中にする!

1位「じゃあじゃあビリビリ」まついのりこ著

水は“じゃあじゃあじゃあ”、紙は“びりびりびり”など、日常にあふれる音を、声に出して読み聞かせることができます。

「赤ちゃんが音と絵を覚えて、自分で読み出した」「ページが厚いのでめくりやすく、噛んでも大丈夫」などの評価があり、ファーストブックにぴったり!

2位「ぴょーん」まつおかたつひで著

カエル、犬、バッタなど、さまざまな動物が飛ぶ『くりかえし』を楽しめる本作。「特に“ぴょーん”の部分は躍動感があり飛び跳ねて喜ぶ子もいます」と、シンプルだが人気が高い一冊です。

3位「いないいないばああそび」きむらゆういち

さまざまなキャラクターの“いないいないばあ”を楽しめる、しかけ絵本。

「赤ちゃんに自分でめくらせて「ばあ」をしたり、最後にママも「ばあ」をしたりできる。遊びを交えながら読むと楽しい」とのこと。さらに「持ち運びに便利なサイズの“おでかけ版”もあるので、出先にも持っていけて便利」なのだとか。

【推奨年齢1〜2歳】感情に訴えかける知育絵本も!

1位「だるまさん」シリーズ かがくいひろし著

「だ、る、ま、さ、ん、が…とテンポよく読める」の魅力で、同時に「が、の、と、等の助詞の違いを自然に教えられる」ので、知育にも役立ちます。

「“どて”“ぷしゅー”など声色を変えて読むのがオススメ」とのことで、「実際に動いて、遊びながら読める」のがうれしい。

2位「いやだいやだの絵本」シリーズ せなけいこ著

「イヤイヤ期の始まる2歳くらいの子に読むと、何となく感じるものがある様子」を見せるシリーズとして根強い人気。シリーズをセットした、BOXセットもあります。

「聞いている子どもを、観察しながら読むのが楽しい」「子どもに感想を聞いてみることで、コミュニケーションが取れる」などの意見が上がりました。

3位「いいおかお」松谷みよ子著

誕生して50年経った現在も、色褪せないベストセラー。ママ自身も子どものころに読んでもらっているかもしれない一冊。

「親も一緒に、いいお顔をしながら読むと、子どもも同じいいお顔になる」と、ほっこりする絵本です。

3歳以上におすすめの名作

【推奨年齢3〜4歳】感情に訴えかける名作がそろう

1位「ねこのおいしゃさん」ますだゆうこ

どんな病気も治してくれる猫のお医者さんが大活躍。

「歌もあるので、聞いている子どもと一緒に歌って楽しめる」のが魅力で、「“ニャー”の部分を子どもたちが一緒に言ってくれるので、大人数で楽しむ読み聞かせにも向いている」と評判です。

2位「ちょっとだけ」瀧村有子著

実際に子育て中だった作者が、妹が生まれたことで母離れをしていく様子を、情感豊かに綴った珠玉作。

「いつも頑張っている子どもに、“ありがとう”の気持ちを伝えながら読むと、親子で温かい気持ちになれます」とのこと。

3位「はらぺこあおむしエリック・カール

通常のものに加え、大型本、英語版、しかけ絵本など、さまざまなタイプがある世界的ベストセラー。「カラフルな絵が子どもたちに人気」「親子で歌いながら、一緒に楽しめる」元気が出る絵本です。

【推奨年齢5〜6歳】子どもたちの想像力に訴えかける…

1位「めっきらもっきらどおんどん」長谷川摂子著

友達になれそうな、ゆかいなバケモノたちが登場する愉快な絵本。「おばけたちの少し不気味で可愛い様子に、子どもが夢中になる。そして、呪文を子どもが一緒に唱え出す」という。

「全体的にリズム感のある文体なので、力強く読むのがオススメ」なのだとか。

2位「へんしんトンネル」あきやまただし著

「子どもたちが大ウケする、鉄板絵本」と高評価。通り抜けると、別なものに変身してしまうトンネルの話で、「言葉遊びを楽しめる」一面もあるという。

3位「しろいうさぎとくろいうさぎ」ガース・ウイリアムズ

森の中で暮らすウサギたちが、真実の愛を見つけるまでを描く世界的傑作。

「柔らかい絵と文章で、説明は少ないが深い内容」のため、「奇をてらわずに、淡々と読んであげることで、子どもの心に響くのではないでしょうか」という。

想像力と考える力がつく絵本

【推奨年齢7歳以上】豊かな物語の中で、考える力を養う

1位「パンケーキを食べるサイなんていない?」アンナ・ケンプ著

紫色のサイと女の子の交流。「おしゃまな女の子が、ポンポンとしゃべるリズムを楽しみながら読む作品」で、「子どもが自分と重ねて共感」」してくれる。

ダイナミックな描写でワクワクできるだけでなく、意外なラストで最後まで楽しめる」一冊です。

2位「おしいれのぼうけん」ふるたたるひ著

叱られて押し入れに入れられた少年が、押し入れの奥にある未知の世界で繰り広げる大冒険。

スリルのある展開を、大人も一緒に楽しみながら読む絵本で、読み聞かせのポイントとして「情臨場感が増すため、情景を思い浮かべながら読むことです」。

3位「ないた赤鬼」浜田廣介著

誰もが知っているであろう、友情の大切さを描いた名作。さまざまなタイプが出ています。「怒る、笑う、泣く、という人間の機微や情緒をわかりやすく伝えられる作品。

淡々とした口調で、一定のテンポにのって読むと、日本語が楽しめる」成長に欠かせない作品です。