1970年11月12日、アメリカ・オレゴン州フローレンスの海岸に、体長14メートル、体重8トンほどのマッコウクジラが打ち上げられた。
このクジラの処分はなぜかオレゴン州の道路課に押し付けられたが、あまりにも大きすぎて動かすこともできない。処分に困った道路課は、クジラを爆破解体するという決断を下した。
これだけ巨大なクジラの爆破処理となると一大イベントだ。見物客やメディアが見守る中、ダイナマイトを使った大掛かりな爆破が行われた。
その時の「伝説のクジラ爆破解体」の映像を地元テレビ局のKATUがデジタル技術を用い、この度リマスター版を公開。50年の時を経て当時の臨場感が蘇った。
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オレゴン州道路課は20ケースものダイナマイトをクジラの死骸のまわりにセットした。多くの見学者が見守る中、地元のKATUテレビ局のリポーター、ポール・リンマン氏は、爆発の様子を詳細に伝えようと現場でマイクを握っていた。
爆破するタイミングはカウントダウンされ、クジラは爆発して、あたりが真っ白になった。
そのとたん、この見世物に大騒ぎしていたその場の雰囲気ががらりと変わった。「爆風の後、すぐにカメラが動かなくなってしまいました」リンマン氏は語る。
「お祭り騒ぎが、突然、逃げ惑う人たちのパニックに変わりました。巨大な脂身の塊がいたるところに降って来たからです」
吹き飛ばされた脂身は爆破地点から400メートルほど離れた駐車場にまで到達し、飛んできた大きな脂身の衝撃で屋根がへこんでしまった車もあった。
腐敗したクジラの肉片はひどい悪臭を放っており、見学者たちに物理的被害はなかったがひどい臭いを身にまとうこととなった。
結局この試みは臭い脂身が広範囲にまき散らされただけの結果となった。クジラ爆破解体作戦は失敗に終わったのだ。
当初の予定ではクジラの体を爆破して細かく解体すれば、カモメが食べたり波がさらってくれるはずだったが、残ったクジラの残骸はまだ大きいままで、肉片を食べてくれると期待されていたカモメたちは、爆破に驚き周囲から消え去ってしまった。
最終的に爆破で吹き飛んだのは一部分だけであり、残った部分は道路課が撤去したという。
この出来事は、漂着したクジラを爆破処理するのは「リスクが大きい」ということを学ぶ良い教訓だったと、リンマン氏は語った。
「砂浜は、見物人や報道関係者でひしめきあっていましたが、その全員が、爆発で予想以上に飛び散ったおびただしい量の"脂身人間と化してしまいました」
ということで、巨大なクジラの爆破解体があると知っても近くには立ち入らないようにしよう、そうしよう。
katu / written by konohazuku / edited by parumo
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