農業

※写真はイメージです

 静岡市(70万2400人)は、農業者支援に向け、7月17日静岡市農業協同組合(JA静岡市)、清水農業協同組合(JAしみず)、静岡県中部農業共済組合(NOSAI静岡県中部)と「【エール静岡】農業経営収入保険の普及及び加入の促進に係る連携に関する協定」を締結した。

 農業者を取り巻く環境は高齢化や後継者不足に加え、台風や集中豪雨等の自然災害の脅威にさらされるなど厳しさを増している。さらに今年は新型コロナウイルス感染症の拡大で大幅な減収に見舞われた農業者も多く、農業経営は一層厳しいものとなっている。そこで、自然災害やケガ、病気など様々な要因によって収入が減少した農業者に対し、収入減少分の一定割合を補てんする「農業経営収入保険」(全国農業共済組合連合会が19年1月から開始)の保険料の一部を市と両JAが連携して補助し、同保険制度の普及と加入の促進を図ることにした。

 その支援によって、市内の認定農業者(自らの農業経営の改善を図り、農業経営改善計画について市から認定を受けた農業者)及び認定志向農業者(認定農業者になることを志向する農業者)の経営安定と持続性の高い農業の実現を目指すのが目的。収入保険への加入の促進に向けた行政とJAの双方による支援は全国初、市による保険料への補助は政令指定都市で初の取組みとなる。

 市による補助の対象者は、市内の認定農業者及び認定志向農業者。補助対象事業は掛け捨て分の保険料掛金で、補助率は補助対象事業の2分の1(上限5万円)。両JAからは、農業収入保険制度加入者が正組合員や准組合員である場合には、保険料に対して上限1万円が補助される。

(月刊「ガバナンス」2020年10月号・DATA BANK2020)

※写真はイメージです