ペンギンのゲイカップル、2度目の卵孵化に成功

ペンギンのゲイカップル、2度目の卵孵化に成功 image credit:Facebook

 2018年、オーストラリアシドニー水族館にいるゲイのジェンツーペンギンカップルが、他のカップル放棄した卵を代わりに孵化させたというニュースをカラパイアでもお伝えした。そしてこのほどそのカップルが、2度目の卵の孵化に成功したというニュースが届いた。

 このカップルは1度目の時も、その子育てスキルを飼育員らに高く評価されていた。今回も無事に孵化させたということで、祝福の声があがっている。

―あわせて読みたい―

6年間連れ添ったゲイのペンギンカップル、やり手の未亡人ペンギン(メス)に間を引き裂かれる
世界初、ゲイのペンギンカップル、卵を温め孵化させることに成功(デンマーク)
ペンギンの赤ちゃんが放置されているのを見たゲイのペンギンカップル、赤ちゃんを保護しお世話するも実親とのバトル勃発
今度はオーストラリアで。同性愛ペンギンカップル、愛情深くダミーの卵ちゃんと育てられることを証明して本物の卵が与えられる
オス同士のペンギンカップル、メス同士のカップルから巣ごと卵を盗む(オランダ)

ゲイのペンギンカップル、2度目の卵の孵化に成功

 ペンギン同性愛カップルは世界中の水族館で報告されていてさほど珍しいことではない。

 オーストラリアシドニー水族館『Sea Life Sydney』にも、スフェンとマジックというオス同士のジェンツーペンギンのゲイカップルが飼育されている。

 当時、この2羽が繁殖期に他のカップルのように、せっせと巣作りに励んでいるのを見た飼育員は、彼らが親になりたいという願望があることに気付いた。

 オス同士のため、生物学上は彼らの間で卵を産むことは不可能だ。そこで、飼育員は試しにとダミーの卵を与えて反応を見てみたところ、2羽は交代でそのダミーを温めるなど、愛情を注いでいることがわかり、飼育員は他のペンギンカップルが育てるのを放棄した卵を与えることに。

 すると、2羽は見事孵化させることに成功したのだ。同年10月にララと名付けられたヒナを迎えた2羽は、その子育てスキルが話題になり、メディアで広く伝えられた。

 そして先月、2羽は再び2度目の孵化に成功した。2年前と同様、他のカップルが放棄した卵を温めたところ、無事にヒナに孵すことができたのである。

 水族館のスポークスマンは、次のように述べている。

ペンギンのペアは、卵を産み過ぎることがあります。1個の卵の世話をしても、2個目の卵にはあまり執着しない傾向があるのです。

そんな場合、ゲイカップルに育ててもらうことがあるのですが、特にスフェンとマジックは愛情深く、子育てスキルが高いことを過去に認められているため、今回も別のカップルの卵を孵化させる役目を担ってもらうのに十分信頼できると感じました。


ヒナたちはスクスクと元気に育っているよ

 今回の繁殖期に生まれたヒナたちは、現在すくすくと元気に育っているようだ。

 ペンギン・スーパーバイザーのケリー・ディクソンさんは、このように声明文を発表した。

私たちは、新しいペンギンのヒナをコロニーに迎えることに大きな喜びを感じています。ヒナたちはとても元気に育っていて、最初は95グラムほどだったヒナが、今では2キロ近くに成長しているものもいます。

ペンギンには同性愛カップルが少なくないですが、当館ではスフェンとマジックがいてくれてとても幸せです。彼らは、非常に気配りのできる思いやりに溢れたカップルで、コロニーにこのような素晴らしい2羽がいることを光栄に思っています。


 ちなみに、この2羽から生まれたララは現在2歳で、親ととてもいい関係を築いているという。今回の繁殖期には、パートナーと一緒に巣作りをして参加を試みたが、残念ながら卵の孵化は成功しなかったそうだ。

 しかし、来年ララは再びチャレンジするだろうと推測されており、もしうまくいけばスフェンとマジックに初孫が誕生する可能性があるかもしれないと、飼育員たちは密かに期待を寄せている。

written by Scarlet / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52296863.html
 

こちらもオススメ!

―動物・鳥類についての記事―

「ほうほう、それ撮ったのな」スマホがあればゴリラとコミュニケーションをとれる件
保護されたフクロウ、瞳を閉じてうっとりバスロマン
オンリーカナダ 「ヘラジカに車を舐めさせないでください」の標識が出現。その理由とは?
散歩に出かけた猫、背中にオポッサムの赤ちゃんをおんぶして家に連れ帰る(メキシコ)
お荷物お届けに伺いました!2匹の猫の配達員

―画像の紹介記事―

何このモノリス。砂漠に謎の金属製の柱が発見される(アメリカ・ユタ州)
散歩に出かけた猫、背中にオポッサムの赤ちゃんをおんぶして家に連れ帰る(メキシコ)
ツリーを飾って一週間…愛猫がついにツリーに侵入したようだ。ツリーと一体化した猫への海外の反応
なんて日だ!車に乗っていて最悪だった出来事をネットユーザーがシェア
恋人とつらい別れをした女性、19歳で美容整形手術を受け現在の姿をシェア。後悔はしていない(ベトナム)
子育てスキル高し!ゲイのペンギンカップル、2度目の卵の孵化に成功(オーストラリア)