NHK連続テレビ小説「エール」が11月27日、最終回を迎えた。

「物語の本編は前日26日に終了しましたが、番組の最後で主人公・古山裕一を演じた窪田正孝と妻・音を演じた二階堂ふみが、翌日の最終回に、人気キャラクター総出演の特別編をNHKホールから届けることを発表していました。何しろ歌の上手い役者が多かったですからね。この日の放送を楽しみにする視聴者も多かったようです」(テレビ誌ライター)

 “特別編”では、出演陣が裕一のモデルとなった作曲家・古関裕而が手掛けた楽曲を歌う“歌謡ショー”が展開され、“ミュージックティーチャー”御手洗清太郎役の古川雄大は「福島行進曲」を、佐藤久志を演じた山崎育三郎は村野鉄男役に扮した中村蒼のギター伴奏で「船頭可愛や」を熱唱。

 さらに、音の母・関内光子役の薬師丸ひろ子は「高原列車は行く」を、裕一らの恩師・藤堂清晴役の森山直太朗は「栄冠は君に輝く」を途中からは山崎とのデュエットで歌い上げ、最後は二階堂が「長崎の鐘」を窪田の指揮で歌い、やがて出演者が舞台に勢揃いすると、窪田とともに司会を務めていた音の姉・関内吟役の松井玲奈と裕一の弟・浩二役の佐久本宝も加わって、フィナーレを飾った。

 朝ドラとしては異例の最終回に、ネットでは「素晴らしい歌番組を見た。15分じゃもったいない!」「やっぱり生演奏の歌謡ショーはいいね!」「古関裕而さんが数多くの素晴らしい楽曲を手掛けたことが改めてわかった」「みんな歌上手すぎ!」といった賞賛の声が上がる一方、「関内家の三女・梅ちゃん(森七菜)がいないのはなぜだ」「森七菜ちゃん出てなくて寂しい」「七菜ちゃんもCD出してるのにね…」「古山家の弟と関家の姉は司会してたのに、関家の妹がいないのは違和感」「そういや梅ちゃんは小説家として成功したのかな?実家の革製品屋さんどうなったの?」と、森七菜が出演していないことをいぶかる声も上がっていた。

森七菜が出演していないのはスケジュールの都合ではないでしょうか。物語中、実家の皮革製品製造業は戦後に野球のグローブ製造を始めたところまでは語られましたが、最後の1カ月は森は出演していません。主演ドラマ『この恋あたためますか』(TBS系)とスケジュールがかぶり、出演がかなわなかったのかもしれません。『エール』はコロナ禍で撮影休止していた期間がありましたので、出演者のスケジュール調整に難航したと聞いています」(前出・テレビ誌ライター)

 森ファンとして、主演ドラマを観られるのは嬉しい限りだが、「エール」の最後の特別企画でも花を添えて欲しかったというのが偽らざる気持ちだろう。

(石見剣)

アサジョ