2020年11月日本赤十字社の関東甲信越ブロック血液センターは、ある血液型の人に献血を呼びかけました。

Twitterに投稿されたのは2枚の漫画。そこでは、献血の必要性を訴えています。

O型の人に献血を呼びかけた日本赤十字社

O型の血液は、緊急時にほかの血液型の患者にも輸血することができるため、ほかの血液型よりも必要性が増すことが多いのだとか。そのため、O型の人の献血が多く必要となってくるといいます。

投稿には、実際にO型の血液を輸血した人からもコメントが寄せられていました。

・O型です。献血ができるようになったらすぐに行きたいと思います。

・O型の血液って万能なんですね!初めて知った!

・A型ですがO型の輸血をされたことがあります。献血をしてくれる方には感謝です。

grapeは、日本赤十字社の関東甲信越ブロック血液センターに献血について詳しく聞いてみることに。

すると、O型だけでなくAB型の血液も、ある患者の命を救っていることが分かりました。

意外と知られていない献血の重要性とは


献血について日本赤十字社に聞いてみた!

―漫画には描ききれなかった、O型の血液が必要な理由があれば教えてください。

現在の輸血医療は、輸血を受けられる患者さんに必要な成分だけ輸血する『成分輸血』が行われています。

成分輸血として使用されるのは、貧血、手術の輸血時に必要となる『赤血球製剤』、出血を止める成分が欠乏している患者さんに必要となる『血漿(けっしょう)製剤』、血小板数が少ない場合や、機能に異常がある場合等に必要となる『血小板製剤』になります。

輸血の際に、血液型を合わせる理由は、輸血を受ける患者さんが副作用を起こすのを防ぐためです。

赤血球の表面に存在する抗原と、血漿の中に存在する抗体が特定の組み合わせで反応すると、輸血を受ける患者さんが副作用を起こしてしまいます。

副作用を起こさないために、同じ血液型で輸血を行いますが、それぞれの血液型の特徴があり、O型の赤血球と、AB型の血漿は副作用を引き起こす要因となる抗原と抗体を持たない組み合わせになります。

そのため、緊急時に血液型を調べている時間がない時などは、O型の赤血球製剤とAB型の血漿製剤および、血小板製剤の組み合わせで輸血することがあります。

AB型の血液は骨髄移植後の患者さんに役立つと耳にしましたが…。

骨髄移植は、正常な血液細胞を造ることができなくなった患者さんに、ドナーさんから提供された骨髄を移植し、血を造る能力である『造血機能』を回復する治療法です。

骨髄移植では患者さんとドナーさんの血液型が一致していなくても、移植が可能です。

ただし、移植後から造血回復までの一定期間、患者さんの赤血球とドナーさんの赤血球が混在する時期があり、輸血の際に副作用が起きないような血液型の血液を選ぶ必要があります。

この時に使用する血液は、O型の赤血球製剤とAB型血小板製剤および血漿製剤になることが一番多いため、AB型の血液は骨髄移植後の患者さんの回復に非常に重要となります。

―献血が特に足りなくなる時期はいつ頃でしょうか。

血液の需要は時期により変動することはありませんが、例年12月の供給量はほかの月と比較して増加する傾向が見受けられます。

また、冬場はインフルエンザや風邪などで体調を崩す方も多く、服薬をしている場合もあるため、献血のご協力が少なくなってしまう時期です。

これからの時期に、献血にご協力いただけると大変助かります。

―読者にメッセージをお願いします。

400mL献血はO型、成分献血はAB型の需要が高い傾向があります。

コロナ禍においても、輸血を必要としている患者さんは毎日3千人ほどいらっしゃいます。

輸血用血液製剤は今もなお人工的に造ることができず、保存期間も決まっているため、日々の変わらぬ、皆様のご協力が必要となっています。

12月が近づきご多忙かと存じますが、仕事や学校等の合間を縫って、ほんの少し献血にお時間を割いていただけますとありがたいです。

特に、現在、献血者が少ない平日に、400mL献血にご協力いただけると助かります。

体重や血液の濃さなどで、400mL献血にご協力いただけない場合がありますが、条件によっては成分献血にご協力いただけることもあります。

ホームページなどで献血の条件をご確認いただき、ご予約のうえお越しいただけますと幸いです。

新型コロナウイルス感染症の感染予防対策を取って受付しておりますので、皆様のお越しをお待ちしております。

漫画ではO型の献血の必要性を訴えていましたが、もちろんほかの血液型の献血も必要不可欠です。

「誰かのために役に立つことができる」と思って、久しぶりに献血をしてみてはいかがですか。


[文・構成/grape編集部]

出典
@ktks_kenketsu