バンドリ!」のライブイベントBanG Dream! 8th☆LIVEBreakthrough!」が2020年10月8日~9日、東京ガーデンシアターにて開催された。今回はDAY1「キラキラ☆Festa Day!」を中心にレポートする。

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ライブにはPoppin’Party戸山香澄役の愛美さん(Gt.&Vo.)、花園たえ役の大塚紗英さん(Gt.)、牛込りみ役の西本りみさん(Ba.)、山吹沙綾役の大橋彩香さん(Dr.)、市ヶ谷有咲役の伊藤彩沙さん(Key.)が出演した。

 

2019年は「修業期間」として「Poppin’Party Fan Meeting Tour 2019!」で全国を回ったり、「rockin'on presents ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019」「COUNTDOWN JAPAN 19/20」など数々の音楽フェスに挑戦してきたPoppin’Party。今年は新型コロナウイルス関連のライブ開催自粛が重なったこともあり、Poppin’Partyとしての単独ライブ2019年2月のTOKYO MX presents「BanG Dream! 7th☆LIVE」DAY3:Poppin'PartyJumpin' Music♪」から1年8か月ぶりとなる。

さらにポピパとしては初の2DAYSライブの初日でもある。東京ガーデンシアターでは前日に新バンドMorfonica1st Liveを行なっており、もっとも新しいバンドから「バンドリ!」はじまりのバンドへのリレーとなった。

 


オープニングは、昨年からポピパが重ねてきた足取りを振り返るような映像からスタートドキュメンタリー風の映像に登場した愛美さんからは「今のポピパ、これからのポピパがつまったステージ」「今のポピパすごいんだ」といったキーワードが聞かれた。白幕で覆われて直接は見えないステージで、ライブ準備中のPoppin’Partyの姿を、大型スクリーンに“LIVE”表記つきで映し出す演出が面白い。楽器を調整しながら、久々の単独ライブに臨む5人の静かな高揚感が伝わってくる、臨場感にあふれる映像だった。

 

1曲目の「Breakthrough!」は、修業期間を経て成長し、変化した5人の今を象徴する楽曲だ。今回の衣装は、アニメBanG Dream! 3rd Season」においてPoppin’Partyが、バンドリ!ガールズバンドチャレンジ武道館ライブで着用した衣装を再現したもので、伊藤彩沙さんは「衣装がお姉さんになったんじゃない?」と表現。大橋彩香さんは足首丈のスリムパンツに飾りスカートをつけたデザインとなっていることをはじめ、メンバーそれぞれに細かな違いがある。歌い終えた愛美さんは「ポピパリターンズ!」と叫んで無敵の笑顔を見せつけた。

 

ときめエクスペリエンス!」はTVアニメBanG Dream!バンドリ!)」(第1期)のオープニングテーマ。大切な楽曲をアニメオープニング映像と共に、今の技術で表現した。そこからつなぐのはアニメBanG Dream! 2nd Seasonオープニングテーマキズナミュージック♪」。この曲もアニメ映像とともに奏でた。

 

DAY1オープニングの3曲を見て感じたのは、今日の5人は派手なアクションはあえて少なめに見えたこと。それなのに、その所作やたたずまい、動きの余韻のひとつひとつがすごくかっこいい。確かな技術と安定感に自信がみなぎっているようで、バンドとしての成長を感じる。

 

最初のMCでは久々のライブであることがフォーカスされ、1年8か月ぶりのワンマン、ポピパ初の2DAYSMorfonicaからバトンを受け取ってのライブであることなどが語られた。

 

「ぽっぴん’しゃっふる」では、大橋さんがスタンディンドラムチェンジ。ステップを踏みながらのダンサブルなドラム演奏を見せた大橋さんは、クラップを誘うなど楽しさを前面に出したパフォーマンスを見せた。キーボードの伊藤さんも前列に出て、5人横並びで奏でる。

 

Step×Step!」は、どんな時も夢さえあれば前に進める、演奏で誰かの背を押したい、支えたいという気持ちを込めた楽曲。5人が並んで演奏する姿は、スクリーンに映し出されたアニメPoppin’Partyの姿を再現したようで、高いシンクロ感だ。「イニシャル」ではスクリーンを二分割。前後にソロパート歌唱を担当する演者の表情をモノクロで並べて表示することで、歌声をつないでいく印象が残る。ベースを低いポジションで構える西本さんのシルエットがかっこいい。

 

前半戦の締めとなった「Returns」は青い光の中、大人びた雰囲気で。愛美さんのやさしい歌声が、疾走感を増すにつれてどこか切なげな色を帯びる。大切な過去を拾い集めるような、心震わせる楽曲とともに流される映像の中に、アニメ第1期のクライブ(蔵でのライブ)の情景があったことに、この作品が積み重ねてきた物語を感じた。演奏後、会場を大歓声の代わりに万雷の拍手が包んだのが、この時期のライブらしい光景だった。

 

ライブ折り返しで行なわれたのがクイズコーナー「第1回ポピパ☆キラドキ!選手権」。これまでPoppin’Partyに縁があったアーティストたちが登場して、さまざまなクイズを出題した。DAY1はfripSideRAISE A SUILENオーイシマサヨシさん、DAY2はDAIGOさん、相羽あいなさん、SILENT SIREN が映像出演した。クイズの成績に応じたご褒美や罰ゲームは後日YouTube新番組「ぽぴばん!~ぽぴぱのばんぐみ~」で放送されるのが新しい試みだ。

 

後半戦1曲目は「What's the POPIPA!?」。7色のライトに照らされて、メンバーたちが会場の各所から登場。縦一列に並んでぐるぐると回る動きで見せるダンスユニットばりのムーブや、愛美さんがまさかのフライング演出を見せたりと、エンターテインメントに振り切った演出だった。

 

そんなザ・エンタメパフォーマンスから、Poppin’Partyの楽曲の中でもとりわけカッコよくスタイリッシュな「Time Lapse」につなげる落差の大きさが面白い。ドラムセットキーボードLEDで赤に青にきらびやかに光る。カメラににじりよるように表情で見せる大塚さんや、片膝が地面につきそうなほど低く攻める西本さんのパフォーマンス。明るく楽しげな雰囲気を、演奏の説得力でぎゅっと引き締めてライブの本線に引き戻した。

 

秋のライブということもあり、ここでハロウィンパレードがテーマの「Hello! Wink!」が披露された。ここでは演奏前にダンスをレクチャーして、観客と一緒に踊りながらのパフォーマンスが繰り広げられた。スクリーンハロウィン衣装をまとった香澄や有咲たちが映し出される様子に季節感を感じる。ハロウィンらしい心浮き立つや華やかさは、楽しそうに踊り奏でる伊藤さんが担っていた気がする。相対的に、激しくギターを奏でる愛美さんの、悪戯っぽさと妖しさが同居する笑みが新鮮だった。

 

ティアドロップス」ではドラムを叩く大橋さんの充実した、楽しそうな表情が印象的。大塚さんと西本さんはステージの両サイドに別れていても、向かい合って奏でる姿から意識と気持ちがつながっていることが伝わってくる。大塚さんは激しく暴れるように演奏し、ボルテージを上げてきた。ステージの5人と、光とクラップを捧げる観客たちが気持ちを通わせるステージだった。

 

MCで愛美さんは、「本当にみなさんに支えられてここにいることを実感しています。かなえたい夢がたくさんあって、いろんな夢をかなえてこられました。感謝しかありません」と想いを言葉にすると、これからも夢を見続けながら走っていく意志を示した。

 

DAY1の本編ラストは、「STAR BEAT!ホシノコドウ~」から「Yes! BanG_Dream!」という「バンドリ!」の、そしてPoppin’Partyの原点を感じさせる2曲を演奏。懐かしい映像とともに浮かぶ思い出たちを、最新で最高の5人のパフォーマンスが更新していった。「BanG Dream! 3rd Season」の映像とともに「ミライトレイン」で締めくくったDAY2の本編と、対になるようなセットリストだった。

 

アンコールは伊藤さん奏でるキーボードの調べからはじまる「Light Delight」から。この世界はひとりじゃないという、強いメッセージと想いを込めた楽曲だ。長い時間を経て、ようやく開催されたライブで歌われるからこそ、この曲が特別な意味を持つ。

 

アンコールMCでは、即興ソングライブがやりたい、アコースティックツアーをやりたい、ドラムセットを回転させてみたいといった、メンバーの夢が語られた。アンコール映像内のトークでもRoseliaと対バンしたい、Poppin’Partyのみんなで作詞作曲をやりたいといった言葉があり、共通していたのは「これから」を語る姿勢だった。今回のライブでは以前から愛美さんが希望していたフライング演出が実現したが、夢を言葉にして、撃ちぬいていくのがPoppin’Partyの変わらないスタンスなのだろう。DAY2では2021年2月23日(火・祝)に横浜アリーナで“Poppin'Party×Morfonica Friendship LIVEAstral Harmony」”を開催することが発表されたが、同会場は大塚さんがかつて「バンドリ!」のオーディションで、いつかそこでライブをやりたいと言葉にした場所だ。

 


DAY1を締めくくったラストナンバーは「ミライトレイン」。演奏する5人の背後には「BanG Dream! 3rd Season」のライブ映像が流されたが、キーボードを奏でる伊藤さんと有咲の手元や、優しく力強く手を差し伸べる愛美さんと香澄の姿がピタリとシンクロしていた。舞台を自由に動き回りながら、久しぶりのステージを心から楽しんでいることが伝わってくるパフォーマンス。夢の先に一緒に進んでいく意志と希望を込めた未来行きの列車で、久しぶりの単独ライブは幕となった。

 

(取材・文/中里キリ)

 
セットリスト

BanG Dream! 8th☆LIVEBreakthrough!」キラキラ☆Festa Day!

2020.10.8 東京ガーデンシアター セットリスト

M01:Breakthrough!

M02:ときめエクスペリエンス

M03:キズナミュージック

M04:ぽっぴん’しゃっふる

M05:Step×Step

M06:イニシャル

M07:Returns

M08:What's the POPIPA!?

M09:Time Lapse

M10:Hello! Wink!

M11:ティアドロップ

M12:STAR BEAT!ホシノコドウ~

M13:Yes! BanG_Dream!

-アンコール-

M14:Light Delight

M15:ミライトレイン


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原点回帰の先で、新しい夢につなげるライブ! BanG Dream! 8th☆LIVE「Breakthrough!」レポート