最後にもう一度だけ愛犬に雪を見せたい

最後にもう一度だけ愛犬に雪を見せたい image credit:Town of Bancroft/Facebook

 命は等しく限りがある。誰だっていつか必ず終わりを迎える。人間も動物もみな同様だ。それがわかっているからこそ、命の続く限りは苦楽を共にし、たくさんの思い出を作っていくのだ。

 これは、カナダで暮らしていた飼い主と犬の物語である。飼い主は余命いくばくもない愛犬に、大好きだった雪を最後にもう一度見せてあげたいと思った。

 Facebookで雪のある場所を尋ねたところ、親切な人々の協力を得て、運よく見つけることができた。そしてついに、愛犬に雪をみせることができたのだ。

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最後に愛犬に雪を見せてやりたい

 11月19日カナダのオンタリオ州クインテに住むジョディ―・マーサーさんは、愛犬マイリードが余命いくばくもないことを知り、雪が大好きな愛犬のために最後にもう一度雪を見せてあげたいと、Facebookに「雪が降っている地域を探している」と書き込みをした。

 その書き込みを見た同州バンクロフトの町の管理人は、「ここでは雪が降っていますよ」とマーサ―さんに返信。

 それを見たマーサ―さんは、すぐに車にマイリードを乗せ、100km以上離れたバンクロフトの町へ走った。

 

愛犬、雪に大喜び


 2時間後、バンクロフトに連れてきてもらったマイリードは、雪を目の前にして大喜びしたようだ。

 その様子は、バンクロフトのFacebookアカウントでもシェアされ、「マーサ―さんに協力することができて嬉しい」と綴られた。

 マーサ―さんは、バンクロフトの住民たちの優しさや、投稿に寄せられた多くのユーザーらの親切なコメントに対して、感謝の気持ちを次のように綴った。

思いやりのあるみなさんのコメントにとても感謝しています。マイリードの写真をシェアしてくださってありがとう。

マイリード(12歳)は、うっ血性心不全と脾臓の欠陥肉種(肺にも転移)を患っています。

この1週間はとてもハードでしたが、マイリードはなんとか持ち直し、頑張って生きようと病と闘っています。

私がFacebookに「雪が降っている場所を探している」と書き込みした時は、我が子を想う親の心境で、必死になっていました。

私の書き込みに対し、バンクロフト管理人さんは思いやりに満ちた返信をしてくださいました。

それを見て、私たちはマイリードのお気に入りのジープで、彼女にとって最後の旅となるかもしれないと思い、すぐにバンクロフトへ走りました。

マイリードは、季節の中でも冬が一番大好きなんです。穏やかな気候のクインテでは、マイリードが大好きな雪と戯れて遊ぶことはできなかったでしょう。

愛犬の最期の願いを叶えて下さって、ありがとうございます。



 マーサ―さんは、思う存分雪と遊んだマイリードを森へも散歩に連れて行ったことを綴っており、「あまり遠くまでは行けなかったけど、マイリードはとても楽しんでいたようだ」と写真をシェアした。

 この投稿を見たユーザーらからは、「愛犬想いのいい飼い主さんだね」「最期に素敵な思い出ができてよかったね」「自分の亡き愛犬を思い出して涙出た」「協力した町も素敵」「感動する話をありがとう」といった声が寄せられている。

written by Scarlet / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52296880.html
 

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